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平凡希望しかし現実苦し  作者: 澤木弘志
序章
7/56

森の誕生

辺りが赤く染まり陽が傾き始めた。

暗くなる前にそろそろ行動を開始しよう!


まずは木々を生みだすことからだ。

…ん?

……んん??


……どうやって能力使うの?



ヤバい発動条件が分からない。さっきのは暴走だから参考にはならないし、うんともすんとも唸っても全然発動する様子はない。

早くなんとかしないとこのままじゃ夜になる!

焦って変な声を出しそうになりながらああでもないこうでもないと試行錯誤を続けるが未だ発動しない。

どうしたものか。

まて、こういうときは思い出すんだ!これは元々私が考え出した能力だ。主人公が使っていた能力描写を思い出せばおのずと答えが出るはず!!

作者なんだからこんなの朝飯前だぜ!!?


空腹すぎると変なテンションになっている事ってあるよね?今私はその状態だった。

焦りややけくそ感なんかも混じって訳の分からない精神状態に陥っていたのだろう。無駄にハイテンションで上下に腕を振り上げたり左右に腰を揺らしてみたり…

もしこの場に誰かいたのなら止められただろう。しかし無情にも私独りの状況が可笑しな行動に移らせた…


コレは黒歴史パート2ぅだぜぇ!!!!!







さて、落ち着こうか。

さっきまでの事はさっぱりきっかり忘れることにしてきっかけは思い出した。

発動条件、私の構想そのままならまずイメージが重要だ。

曖昧なイメージではうまく発動できない。これは暴走状態ではないのから本来の発動を行うには大事なことだ。

はっきりとしたイメージを思い浮かべたら、そのイメージを身体の中心に凝縮するようする。これもイメージだ。

さらにその凝縮したモノを目の前に放つように想像すれば発動できる。

ここまでが構想上の発動手順だ。

で、実際に発動できるかはやってみなければ分からない。

まず落ち着いて想像してみよう。



目の前に広大な水源を眺め見てゆっくり瞼を閉じる。

思い浮かべるのは森だ。唯の森ではこの水源で適さない。

ならば水源と融合するような森を思い浮かべればいい。

湿原とも違う、干潟でもない。水源だ。豊かな水には木が、森が必要だ。

地面には苔が茂りその脇を水、川が流れる。そう小粒な石や岩なんかも点在すればなおいいだろう。水圧によって角が取れた丸い石にも苔が生え、草も茂り木々の隙間から零れる太陽光を求めて葉を広げる。

そうだ、美しい水源の森。私の理想…

思い起こされる幼いころよく遊びに行った田舎にあった祖父母の家。その裏手にあった山には湧水がわきだす豊かな森だった。数年前に土地開発で消えたあの森が私が抱く森のイメージだ。


イメージを固めゆっくり瞼を開けて次の工程に進もうとしたところ、ソレは眼前に広がっていた。


イメージ通り、いやそれ以上の豊潤な森が生まれていた。

理想だと思ったあの森よりも美しいと思ったのだ。それを見た瞬間ツーっと涙が頬をなぞる。

心は震えていた。








あれ?後半いらなかったの??







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