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平凡希望しかし現実苦し  作者: 澤木弘志
序章
2/56

異世界到着

背中が熱い。焼けるような熱さとザラザラとした感触…砂のようだ。

瞼を閉じていても強烈な光が眼球を抉る、もとい貫く。

唸るような暑さを感じ目を覚ます。


そこは360度見渡す限り砂漠だった。



訳の分らぬまま此処にいるが、本気でさっぱり状況がつかめない。

頭がおかしくなったわけじゃない。決して…

この状況の一端は間違いなく先ほどの幼女のせいだろう。

どこぞの物語ばりの『死んで異世界に転生?』を自身が体験するなんて…

あの幼女の早口ばりの説明(ほぼ聞き取れなかった)を思い出すに此処は異世界なのだろう。

で望むとおりの姿に、っと言っていたが私はひっと言も発言はしてない。

なのに望む姿ってなんのこっちゃ?

まぁとにかく見てみよう。なんか恐ろしくて目覚めてから微動だにせず仰向けのまま考察してて自分の今の姿見てないんだよね。

さすが砂漠。暑過ぎてこの状態がキツイ(仰向けだし)

ゆっくりと起き上がって自分を見下ろす。



最初は絶望だった。

次は途方もない混乱、加えやり場のない怒り…


あの腐れ幼女!何してくれとんじゃー!?





端的に言おう。私男になりました。

顔は見えないが体つきは見える。それなりにあった胸は平べったく凹み適度についた筋肉で引き締まった体つき。そして股関には女に生まれ二十数年御目にかかることもなかったモノがあった。

直接見る勇気は今持ち合わせてないので布上から確認。あってほしくなかったが…ありました。

なぜ男!?

別に女であることに不満はなかった。はっきり言って男になりたいと切望したこともない。多少は憬れのようなもを抱いたことはあるがそれは誰しも思う「男はいいな、女はいいな」みたいなモノの範疇だ。

どうすればいい、男って何!?最早生物学に喧嘩を売るぐらい混乱している。

大体なんで最初が砂漠なんだ!?暑いじゃないか!そのせいで思考もまとまりゃしねぇ。普通物語では森とか山とかじゃないのか?

だから、なんで砂漠なんだ!?(二回目)


うだうだと頭を抱え込み現実逃避まがいに唸りながら私は自分なりに状況をまとめようとした。

傍から見ればただの愚痴だけしか思ってないがこのときは本気で考えていたんだ。

まぁ暑さのせいでほぼ脱線状態だったのも否めないが…




あの後数十分程脱線だらけの状況把握(ただの愚痴)にいそしんでいたが、さすがに熱線張りの太陽の下遮るもののない砂漠の中で限界を感じ漸くその場を動くことを開始した。

歩いて数十分足らずで小さなオアシスを見つけられたのは僥倖だった。もしかしたらあの幼女が多少考慮した場所だったのかもしれないが感謝をする気には到底なれなかった。


7/7 指摘された箇所を訂正しました。

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