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平凡希望しかし現実苦し  作者: 澤木弘志
序章
1/56

説明不足の異世界移転開始

突然の邂逅。

世界は白に塗りつぶされる。

意識は白濁とした曖昧なものからはっきりとしたクリアなものへと変化していた。


兎に角最初に思ったのは……ここはどこ?


≪ようやく意識がはっきりしたようじゃな!≫


突如聞えた妙に古臭い言い方の幼い声。

で、声の聞えた方向に目線を向けるとどこぞの魔法少女かと見間違うほどのド派手なフリフリロリータファションに身を包んだ見た目十歳前後の少女。

「誰?」

当然のことながら問うが唯我独尊を地で行くような少女は私の存在を認識しているのか居ないのか全く私の質問には答えず怒涛の勢いで勝手に話し始めた。


≪本来死ぬはずのないお主をちょっとした手違いで殺してしまったすまんだがこれも過ぎたること仕方ないが我の恩赦を受け取るが良いこれは詫びだお主を送る世界は選べぬがお主の望む姿で生まれ変わらせてやろうもちろん能力もつけてやるどのような姿が良い?あぁ言わなくても良いぞ我は知っておるお主が最後に書いていた書物の人物を忠実にお主に作り替えてやろうなにお礼などはいらぬさこれは我の詫びだからな≫


早口の上途切れなく吐き出された言葉のほとんどが聞き取れない。

途中問いかけていたようなモノもあった気がするがまったく私に問い返さない。

此処に至るまでの前後の記憶が曖昧だが確か自室で寝ていたはず。その前は小説の設定用に登場人物の概要をまとめていてある程度仕上がったからそのまま寝たんだ。

で、現在に至ると…は?

つまりどゆこと??


「え、えっとつまりどういうこと?」

事情を知っているだろう少女に初めて問う。聞いてもらえるかは疑問だが

まず、少女がさっき言ったことはまるっきり何を言っていたのは分からなかったのでなかった方向で…


≪さっき話したであろう?お主の耳は飾りかやまぁよい寛大なる我がもう一度懇切丁寧に話してしんぜようお主は死んだのだ≫


少女は首をかしげながらなんとも偉そうにまな板のような真っ平らな胸を張って言い放った。

前回同様早口だったがセリフが短かったこともあり今度は聞き取れたぞ。

………ん?し・ん・だ?

え…死んだ??


うそん


≪よってお主の望む姿に変えて異世界に送ってやるとゆうのだこの寛大なる我がな!っともう時間が押しておるさっそく送るぞ!!≫


「えっちょ、ちょっと待て!どうして私死んで、っていうか望む姿って何も言ってないのに…!!」

私の混乱も無視の上何の了承もなしに謎の早口少女は右を私の方に向け光線を放ってきた。

説明も何もあったもんじゃない。


まともな説明もなく何がなんやらわからぬまま私の意識は再びブラックアウトしていったのだ




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