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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

天正小異変

またも駄文です。

しかもif歴史物。

感想、評価は受け付けてませんが・・・受け付けた方がいいのでしょうか?

天正7年(1579年)9月15日

二俣城付近の川原

ここから物語の幕が上がる



-青年-


「この空も・・・見納めだな。」

私は雲一つも見えない青空を見上げ、そう呟いた。

視線を下にして、自分の格好を再確認する。

幼少の頃見た、冬の富士の山の様に真っ白な服だ。



だが、今はもうその富士の山も見られそうにない。



座ったまま、周りを見わたしてみる。

私の周りは、私の衣装と同じ白い布に囲まれている。

その白い布には、葵の紋が付いている。

つまり陣幕だ。

ふと、手前に視線を落とす。

そこには白い和紙で、刀身の約半分まで包まれた脇差。

そして私の後ろには、刀を上段に構えた知った顔の-いや、自分の配下であった忍が立っている。



私は


今日、此処で


身に覚えがまったくない罪の為


責任を取り


死後の旅へと出るのだ





-天正小異変-

write by 蒼來ソウライ






-忍-


(何故だ?!何故殺さなければならぬ?!!)

私は青年の後ろに立ちながら、激しく心の中で自問した。

刀を上段に構え、黒の服を着ている私が、だ。

私の目の前に座っている青年は、空を見上げている。

青年の父-大殿の命により、自分は彼の配下でありながら青年-若殿を切らねばならぬ。


(何ゆえ、こうなったのだ?!!)

再度、心の中で自問する。

しかし、答えは分かりきっていた。

大殿の同盟者であるあの男が、難癖を付けた結果だ。



若殿と大殿の正室、築山様が武田に通じている-そんなありえない馬鹿な理由で、斬らねば成らぬとは。

大殿もそうだが、酒井殿も何を考えているのだ?!

仕えている主君の跡取りを、身の覚えがない罪で切腹させなければならない状態にするとは!!

全く馬鹿げた話だ。

しかし・・・徳川が生き残るためには・・・


「さて、そろそろまいろうか・・・半蔵。」

周りを見渡していた若殿が、覚悟したと言う声を私にかけた。



私、服部半蔵正成は


今日、此処で


我が主の跡取りの若殿を


納得いかない罪の為


死後の旅へと出さねばならぬ。




-???-


「待たれよ。」

間一髪のところで、二人に声をかけられたようじゃ。

すぐさま「何奴?!」という声が返ってきた。

わしは草むらから体を起こし、二人に姿を見せた。

二人とも驚いた顔をしている。

それはそうだろう。

青年や忍の家臣及び兵が居るはずなのに、得体の知れないわしが姿を現したのだから。


「すまないが、他の者達は全て事切れておる。」

ここまで来ることのできた理由を、そう話す。

黒服の男-服部半蔵は思い出したかのように、周りを眺めた。

というか、わしを警戒をするのが遅すぎる。

(余程、目の前の事に集中をしてたな。)

そう思いつつ、向こうからの返事を待つ。


「何者だ?!何用で此処に来た?!」

青年の方が先に我に返った。

(・・・半蔵、お主忍だろうが、主の後に、我に返って如何する?)

・・・まあ、これくらいの反応をしていただかなければこの先、やって行けないからな。

我が主の補佐をして貰わなければならないし・・・な。

そんな事を思いつつも、わしの脳内では半蔵の能力に早くも疑問符がつきかけていた。



「ふむ、まずは何者だ、から答えようか。」

「勿体付けるな!!早く話せ!!」

(・・・半蔵、自分の未熟さの怒りをわしに向けるな。)

「ふう、わしの名は・・・通称ですまんが飛び加藤という。」

「と、飛び加藤?!死んだのではないのか?!」

(驚きすぎだぞ、半蔵?

・・・主は主で口をあんぐり空けてるし・・・。冗談抜きで、拳入るかも知れんな。)


真面目な話しの最中なのは分かっているがどうしてもそちらに気を取られてしまう

「死んだというのは虚報だ。現にこの通り足もあるし、病もしておらんぞ?」

「・・・何故此処に来た?飛び加藤とならば主は武田か?!上杉か?!違うともしても、たかが私の死を確認する為に来たのか?」

青年がわしに問いかけた。

ふむ、青年の方が聡い問いかけをする。


「御主の死を確認する為なら、ここまで忍び込まんわ。他の手段の方が余程楽じゃ。しかも知っての通り、武田上杉共に命を狙われた奴が、そこの依頼を受けるわけないじゃろうが。」

「では何故?」

半蔵もようやく冷静になったようでこちらを警戒しながら問いかけてくる。

ふむ、二俣城の兵が異変に気づくとまずい、手短にするか。

「我が主にな、優秀な配下を付けようと思ってな。」

「何だそれは?我等には、全く関係ないだろうが?」

・・・半蔵、何故分からぬ?

青年は分かったみたいだぞ。

「つまり、死に逝く私を助けて・・・御主の主の配下にする為に、此処まで来たと?」

「そこの忍と違って、聡明で助かる。その通りじゃ。」




-青年ー


「な?!」

飛び加藤の返答に、半蔵が絶句する。

しかし・・・私が一緒に行くとでも思っているのか?

私が死ななければ、徳川に災禍が来る。

しかも何故・・・

「何故、私でなくてはならぬのか?他にも優秀な人材が、野に溢れてるだろうが?」

飛び加藤が返す。

「確かに・・・しかし、御主でなければならない理由があるのだ。」

「聞かせてもらおうか、何故この方でなければならないのか?」

(半蔵、私の言いたいことを先に言うな。汚点挽回か?)

・・・いかんいかん。

これから死に逝く身で何を考えてるんだ、私は?!

慌てて横に首を振る。

飛び加藤が、不思議そうにこちらを見ていた。

半蔵の後ろに居るから、半蔵からは見えないのが救いだ。


「?・・・話を続けるぞ?理由は・・・まずそれなりに戦や治政の経験がある人であること。これは、経験してみなければ分からぬことが多い為だ。例えば、戦いでの呼吸等は経験してからでないと分からぬ。」

「確かにそういうことは、経験してみないと分からないな。」

岡崎城での治政は、思いがけないこともあった。

「それには、それなりの身分の人間が必要だ・・・御主なら十分だしな。」

「しかし、それなら他にも居るだろう?元今川の家臣とか?」

半蔵の言う通りだった。他にも候補は居るはずだ。

「駄目じゃ、御家が潰れた所は負け癖など色々付いておる。ゲンを担ぎたいからな。しかも御主は、徳川の跡取り。我が主の経験豊富ないい補佐もできるだろうて。」


確かにそうだろう。

経験があればいいというものではないが、あった方が良い。

仮にも私は、徳川の跡取りだった身。

しかし・・・




-服部半蔵正成-


・・・突然の話だった。

若殿を斬らなければならない事態なのに・・・いつの間にか飛び加藤と問答をしている。

その上、若殿を自分が仕えている主の配下にしたいとは・・・。

私の想像の域を超えている。


しかし・・・


「たとえ、御主のいう方に仕えたとしよう。しかし、私の首がなければ徳川に災禍が降りかかる。そして私の首を斬り、届ける役目は此処に居る半蔵なのだ。どう見ても夢物語だ。」

若殿の言うとおりだ。

私は若殿の首を斬り、大殿へ届けなければならない。

しかも私が、この事を殿に報告しないとも限らない。

「御安心めされよ、その方法も考えてある。身代わりを2人分連れてきておる・・・もっとも両方とも、すでに事切れておるがな。」

身代わりが2人だと?

若殿だけなら1人だろうが・・・




「鈍いのう、半蔵。御主の分もだ。」

「なっ?!」

飛び加藤が私の考えてることが分かるのか、すぐに答えを出す。

「何ゆえ?!」

「何、御主の主だけじゃあ主が寂しいだろうが。それに、優秀な忍も居た方が良いからのう。」

(そうは言うがな・・・)

「さっき言った話を、聞いてなかったのか?!私は殿に若殿の首を届けなければならないのだぞ?!」

「御主の主は死ぬ理由に納得いかなく狂乱、止めるうちに相打ちになったと思わせればいいのじゃ。」

「そう、うまく行く筈がない!!」

「安心しろ、服装は同じものだし、事切れたのも一刻前だ。誰も身代わりだと疑いはしないさ、はっきり言って双子といってもいいくらいな身代わりだからな。」

渋る私に、飛び加藤がそう言う。

「家族等は後でも呼べる、喪に服す等いってな。もし何ならわしがさらって来よう。」

飛び加藤はそう言い放つと「カカカ」と笑った。

若殿が行くとなれば、私も行っても良い。

不意にそんなことを思った。

ここで斬る役を、仰せ付かったのも何かの縁だ。

もう若殿を殺さなくても良いなら、不忠だが若殿とともに行こう。

大殿には悪いが、やはり若殿にも配下は必要だろう。

それに・・・云われなき罪で、若殿を死後の旅に出す大殿にも愛想がつきかけていたしな。



だが、若殿はどうするのだ?





-飛び加藤-


やれやれ、半蔵の方は如何にかなった様だな。

後は、考えこんでる青年次第か。

「如何する?早くしないと、わしもここから逃げられなくなるからな。」

そう言って急かせる。

青年が顔を上げた。

「配下になるかどうかは、その御主の主を見てからでも良いか?」

(・・・・だろうな。)

幾ら助かるとはいえ、これから仕える主を見ずに承諾するのは愚の骨頂。

まあ気に入るとは思うがな、我が主を。

「良いだろう。では、御主達の身代わりを此処に入れるとしよう。ああ、御主達の着替えは此処に置いていく。流石に、その格好では道中が大変だからな。」

といいつつ、荷物を置き陣幕を出ようとして思い出した。

「一ついい忘れてたようじゃ、御主達のこれからの名前を考えおいてくれ。」

「これからの名前?」

青年がそう尋ねる。

「当たり前じゃ、徳川信康と服部半蔵正成はここで死ぬのだから。流石にはその名前は使えんよ。」

わしは「じゃあ来るまで考えおいてくれ。」と言い残し、陣幕外に出た。




-徳川信康-



徳川に災厄などが及ぶ事はないみたいだし、自分もまだ死にたくはない。

なんのことはない、つい先ほどまで死ぬ覚悟でいたのにな。

我ながら情けない奴だとは思うが、生きて他の事をやりたい気持ちも無きにしも非ず。

何をやりたいかは、まだ漠然としてわからぬが・・・な。


新しい名前か。

確かに、今までの名前は使えんしな。

しかし、飛び加藤の主は誰なのだ?

織田は義父の性格上飛び加藤を使わないし、北条には風魔が居る。

飛び加藤が仕えたのが武田晴信(信玄)と上杉景虎(謙信)。

いや、飛び加藤が言うよう命を狙われた相手だ、依頼を受けるはずが無いし依頼するはずも無い。


・・・解らんな・・・


まあ、おいおい解るだろうから後にして・・・新しい名前か。

流石に徳川及び松平の名を捨てるのには、抵抗があるな。

しかし変えなければならん。

変えなければ、徳川に災厄が来る。


ん?そう言えば半蔵の持ってる刀は、かの村正だな。

松平家に置いて災厄の刀・・・祖父も祖祖父も村正で命を落とした・・・

ならば、その名を貰うか。

徳川及び松平家に災厄がかからない様に、私が災いの名を持とう。

何、徳川の為に死ぬ運命だったのだ。

生き残これるなれば、災厄ぐらい如何ってことはない。


「半蔵、新しい名前は決まったか?」

「ええ、決まりました。」

ほう早いなあ、やはりさっきは驚きで頭が働かなかっただけか。

「で、新しい名前は?」

「服部半蔵正就です」

そう地面に、その辺にあった木の棒で半蔵は書いた。


「・・・変わってないじゃあないか?」

大丈夫なのか、半蔵?

「大丈夫ですよ、伊賀には親戚なども居ますので。似たような名でも、顔の似た別人と見えますよ。」

(・・・そう簡単にいくか?)

「まあ、いい。」

「そういう若殿は、如何なせれました?」

半蔵の持つ刀を差しながら、私は言う。

「その刀からとった。新しい名は『村上正宗』だ!!」

そうこの時から、私は村上正宗と名乗った・・・この時は、もう徳川信康には戻れないと思ったが。

「村上・・・ああ、確か信濃の豪族に居ましたな。」

「それもあるが・・・徳川の災厄の象徴『村正』名を持ち、徳川に災厄を降らせず私に降らせる為でもある!!」

半蔵は手に持つ刀を見る。

「・・・確かにこの刀は災厄ですな。」

刀を見ながら答える、半蔵。




-服部半蔵正就-


確かにこの刀により松平前二代とも命を落とし、次の代の若殿の命まで落とそうとした。

大殿が他の家臣に用意させた刀とはいえ、此処まで状況が重なると不気味だ。

「ではこの刀は・・・」

「私が持っていく」

そう、きっぱりと言う若殿。

「よい、心がけですな。」

そう言いながら荷車を引いて、苦笑しながら飛び加藤は陣幕の中に入ってきた。

荷車には・・・いう必要がないだろう、私と若殿-村上殿の身代わりが乗っている。

血の臭いが生々しい。

「・・・何時から聞いてたのだ、飛び加藤。」

そう私が問いかけると、飛び加藤は「最初から」と答えた。

やれやれ、かなり近くに居たらしい。

「しかし、半蔵・・・漢字変えただけというのは・・・」

飛び加藤は苦笑しながら私に言う。

やかましい、ほっとけ!!

この名前が気に入っているのだ!!




-飛び加藤-


やれやれ、意外と説得に時間がかかったのう。

やはり信康殿、いや村上殿は徳川を捨てきれぬか。

ふむ、我が主に災厄がこなければまったく問題ないがな。

まあ、この後にまだ難題があるから良しとしよう。


さて、身代わりを降ろして置かなければ・・・

「半蔵手伝え、置いとくだけで相打ちの型はできてるからな。」

「ああ。」

半蔵が了承の返事を返したので、被せていた蓑を取る。

そこには徳川信康と服部半蔵正成に、そっくりな死体が載っている。

流石に双子のように似ていると、驚くわな。

荷車の身代わりを見て、驚きで固まっている二人に声をかけた。

「何をしておる。驚くのは分からないでもないが、時間がない。半蔵、はよ手伝え。」

半蔵が我に帰り、こっちに来た。

半蔵と二人で身代わりを降ろし、荷車を空にする。

もちろん動物の血じゃが、怪しまれんように身代わりの刺さった刀などに塗る

もちろん、わしも半蔵も服に血がかからない様に作業してるがのう。


身代わりの方はこれで良い。

「さっきも言ったが一部の家族には、後でわしがこっそり知らせておく。」

「・・・徳にもか?」

徳川信康殿、いや村上正宗殿が問いかける。

「もちろん。但し、さらってくる羽目になるかもしれんがのう。」

そう、笑いながら答える。


どうも村上殿を亡き者にする謀略の発端は、徳姫ではないらしいからのう。

他の忍などから聞いたところ、二人は仲も良いといっておったしな。

まあ、その謀略とやらもおいおい分かるだろう。

・・・おっと、あまり長居をするとまずい。

「では行くとしよう、時間も立つしな。」

その言葉にうなずく二人。

着替えなどの準備も終わっている。

さて行くかと思ったとき、半蔵が問いかけた。


「待て、まだ御主の主の名を聞いてないぞ?」

おお、わしとしたことが言い忘れておったわ。

「すまぬ、言い忘れておったわ。」

苦笑しながら、おでこをぽんと叩く。




「我が主の名はな・・・・・真田源三郎信幸様、ご自分のことを凡人だと思っている方じゃ。」

あとがきという戯言


このSSはHP「ねこきゅう」さんを運営されている、越路遼介さんの作品「天地燃ゆ」に触発されて書いたものです。

「天地燃ゆ」は、コーエーの作品である「太閤立志伝Ⅲ」をクリアすると出てくる特別編を元にされた作品です。

ストーリーは読めば解ると思いますので言いませんが、戦国時代物の小説です。

私も、このゲームの特別編をクリア済みです。

で、読んで見て思ったわけです・・・俺にも書けるんじゃあないか?と。

もちろん、ノベル書き始めて5ヶ月(4年以上前ですが・・・)ぐらい&2~3作(自分のHPでです)もない初心者。

しかも怖くて他の人の意見を聞けない作者。

文章が滅茶苦茶なのは百も承知で。

私は小学生のころから歴史物の小説を読んでいたので、それなりの知識もありました。


じゃあ、やってみようとなったわけです。

第二次世界大戦の知識もそれなりにありますが・・・艦船・機体などの資料を探し小説に入れていく・・・これは無理だから駄目。

戦国ものなら中心は人だからいけるんでは?・・・ということで戦国物に。

で、主人公を誰にするか・・・これは迷いました

実は私は、時代によって好きな武将がころころ変わっているからです。


小学生時代:伊達政宗・徳川家康・柳生宗矩・柳生石舟斎(宗厳)・本多忠勝・服部半蔵

中学生時代:上杉謙信・武田信玄・山本勘助・伊達政宗・織田信長・徳川家康・本多忠勝

高校生時代:豊臣秀吉・宮本武蔵・島勝猛・伊達政宗・松平忠輝・本多忠勝

大学時代:真田昌幸・真田幸村・明智光秀・島津義弘・武田信繁・伊達政宗・本多忠勝

現   在:真田昌幸・真田信幸・真田幸村・雑賀孫市・伊達政宗・本多忠勝・明智光秀・山県昌景・徳川信康


といったぐらいにバラバラなのです。

これらはその当時読んだ本やゲームなどの影響が多いです。

ここでずっと好きな武将と言うのが、伊達政宗と本多忠勝しか居ないわけです。

じゃあこの二人のうちどちらかを・・・というと本多忠勝は武将だし徳川を裏切ることがないから駄目。

伊達政宗は・・・市販物で沢山あるし。

他も似た理由でした。

大名物の逆転本(?)は市販に沢山あるし、武将独立物はそれぞれの背景からやりにくい・・・。

もうここで企画倒れかと思ったぐらいです。


思いついてから数日後。

富士見ファンタジア文庫の新刊が出たので、本屋に買いにいきました。

買った後、戦記物の小説を探していると・・・

小学生の時に読んでいた小説本を見つけました。

読んでいた小説・・・と言っても、全12巻のうち最初から5巻辺りまでしか読んでない小説です。

そういえば、最終巻は如何なるんだろうと思い読み始めました。


その小説本は池波正太郎さんの「真田太平記」です。

最終巻では真田信幸の物語で、昌幸と幸村はもう死んでいました。

この本は史実を元にした流れですので、逆転などはまったくありません。

ただ信幸と忍のおこうだけが、1巻から最終巻まで出ていたものです。

真田と言えば幸村なのですが・・・この真田太平記で、幸村は兄を「天下を治められる器」と評価しています。

12巻は正に徳川幕府対真田家という感じでした。

しかも徳川幕府の謀略などを跳ね除け、幕末まで真田藩を確立した内容は幸村の言うとおりに思えました。

実際はというとそんな評価もないでしょうが、大名としては他の大名に引けの取らぬ器・・・そう思えたのです。


ふむ主人公は信幸にしよう・・・幸村は兄と仲が良かったらしいし、実際に兄が攻めて来た時に兄と戦いたくない為兵を引いた・・・そんな記述もあるから、兄弟仲良くできるだろう。

信幸も恩賞ではなく、父と弟を助ける懇願を忠勝としたと言うし・・・

親父の昌幸が問題だが、後回しで。


・・・しかし配下が足りんな・・・

幸村には架空ですが有名な真田十勇士が居ます。

しかし真田十勇士が信幸の配下・・・というのはピンと来ませんでした。

真田太平記には色々居るのですが、昌幸のころからの家臣ばかりで・・・

独自の配下を持たせたい私としては、申し訳ないが彼らでは不満でした。


誰か居ないか?・・・竹中半兵衛みたいに秀頼の時代に出てきた小説があるな・・・

若くして死んで有能そうな武将は・・・居た!!

徳川信康!!


ご存知徳川家康の嫡男で、若くして不当な罪で切腹した武将です。

近年は信長ではなく、家康が恐れた・・・という説のほうが有力ですが。

最近出ていた逆転本にも、最終的に家康VS信康の作品があったなあ・・・

しかし・・・配下にするには身分が高すぎないか?と言う心配が出てきました。

この点も、まだ解決ならずに居ます。

だから本文では信幸を見て決めることにしています。

半蔵は資料から信康の切腹に立ち会ってる点、及び真田と言えば忍者ー真田十勇士に匹敵する配下が欲しいーということから仲間に。

この点は飛び加藤も同じです。

年齢不詳身元も不詳なので使いやすく、信幸の配下にしました・・・このいきさつを書くのも大変ですが(⌒▽⌒;ゞ


また信康の父、家康のことについてですが・・・

ここでは近年の説を使わずに、やむなく切腹させたの説で行きます。

実はこれも元があるのですが。

皆さん、漫画「花の慶次」はご存知でしょうか?

傾奇者の前田慶次の、ほぼ一生を書いた漫画です。

原作:隆慶一郎さん、漫画:原哲夫さんのコンビで描かれました。

このコンビで「影武者 徳川家康」を漫画にされたことがあります。

この中で影武者が関が原後を動かしていくのですが・・・・

この最初の一話で家康が死にます。

その時の最後の台詞が「信康!!」なのです。

その頃跡継ぎは三男の秀忠のはずです。

もしくは「貴様」とか「影武者」などの武将の名前でいいはずです。

なのに「信康!!」

真実は如何あれ、やはり信康の死を無念に思っていたのでしょう。

この点から信康と家康を敵にするのは気が引けます・・・・が。


が、です。

・・・徳川と真田って仲悪いんだよね~どうしよ?


まあこんな問題だらけの作品ですので、短編としか残せなかったのは不徳の限りですw

やはり徳川と真田の関係で無理なとこが・・・信康と信幸の立場が逆なら行けそうですが。


戯言のお付き合いありがとうございました<(_ _)>

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