表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/25

第7話《ベルナークの依頼掲示板》

ベルナークの広場横、雑貨屋兼カフェ《トキワ屋》の壁に設置された【冒険者依頼掲示板】。

掲示されている依頼は日々更新され、「合体師向け」に分類された特別カテゴリが存在する。

依頼にはランク(★1~★5)や報酬、依頼主のコメント、備考欄(「爆発NG」「笑いあり希望」など)もあり、ユルたちは滞在中好きな時に受け取れる。

掲示板に近づくたびに、ねむもがピーピーと反応するのがかわいい(※個人差あり)


────────────────────

【本日の掲示】──(定期更新:昼12時&深夜3時)


□ ★★ 《薬草より回復するスイーツを!》

 ⇒ 教会にいる子どもたちに“心と体が元気になるお菓子”を合体で作ってください!

 依頼主:修道女クローバ


□ ★★★ 《帰ってこない魔法道具》

 ⇒ 洞窟に落とした魔法式おしゃべりフライパンを回収しつつ、合体してもっとマシな口調に直してほしい。

依頼主:トキワ屋の老婆店主


□ ★ 《笑える靴下がほしいんです》

 ⇒ 相方の誕生日に「履くと笑う靴下」をプレゼントしたい。

 依頼主:街芸人マゴロー(報酬:小金貨3枚)


□ ★★★★★ 《誰にも言えない依頼》

 ⇒ 詳細は会ってから。※“ユル”指名。破損率高し。

 依頼主:ノワール(!?)


────────────────────


依頼実例①:


《笑える靴下がほしいんです》

(★1・コメディ枠)

目的:依頼人の相方に「履くと笑ってしまう靴下」を作ってプレゼントする。


素材例:わらい茸、パフ布、ポタージュのスパイス粉末(謎調味料)


合体結果:《ぷぷふっとソックス》

 ⇒ 履くたびに「変な擬音」と「かすかな笑い声」が鳴る。


備考:依頼人も履いて吹き出して失神。サブイベント「相方と再会」発生。


依頼実例②:

《薬草より回復するスイーツを!》

(★2・癒し&グルメ)

内容:病院の子どもたちに笑顔を届ける“スイーツ合体”を頼まれる。


ヒント:「苦い薬より“ほっとする味”が一番の薬」


素材:あまふわ苺/カカオの樹液/ねむも毛(※味変素材)


結果:《いちごのもふぷりん》(回復量:中+癒し効果)


ミニイベント:子どもたちがねむもと遊ぶ → スチルイベント発生。


依頼実例③(スペシャル指名)


《誰にも言えない依頼》

(★5・ノワール指名)

内容:ベルナークの地下道にて、未解明の古代装置が発見される。

 それは“合体の神”と呼ばれる古代術式の断片らしく――


 「ユル。お前だけがあれを……壊すか、あるいは……融合できる」


 「それってつまり、“合体か爆発か”の二択……?」


進行ルート分岐:

①合体して力を得る(→特殊スキル《古代合体式・カオスver》取得)

②破壊して封印(→ノワール好感度+大、町の安全度UP)


システム特典:掲示板ランクUP報酬

ユルが依頼をこなすと、掲示板右下に「ちいさな鐘」が鳴り、ランクが上がる。


【RANK E】(初期):★1~★2の依頼出現


【RANK D】:★3依頼が解放/ねむも用のペット防具解禁


【RANK C】:★4以上の依頼出現+依頼主からの手紙が届く


【RANK B】:専用合体パーツがもらえる+掲示板裏の“隠し依頼”解放


【RANK A】:町長から“名誉合体市民”の称号授与


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


午後の陽ざしが斜めに差す、ベルナーク中央広場。

町の人々が行き交う中、ユルたちは《冒険者依頼掲示板》の前に集まっていた。


「うーん……今日はどの依頼にしよっか」


ユルが掲示板を眺める横で、ポタージュが頬に指を当てながらうなる。


「ねえ、これ見てよ。《料理中に逃げる魚を止めてほしい》”これ絶対なんか逃げ方おかしいわよね?」


「“物理的に”止めるんじゃなくて、“心理的に”止められたら報酬2倍って書いてあるな」


と、ボルトが笑う。


「心理的魚ストッパーってなんだよ……メンタルカウンセリングか? 魚に?」


そのとき、ねむもがピッと鳴いて、ある依頼を指し示す。


「ん、どれどれ……?」


《依頼:★★★「鍋に入らない伝説の野菜」》

内容:山奥で採れた《でかまる根菜・ドガーン芋》があまりにも硬すぎて、

料理長が鍋に入れられずに困っています。

魔法も通らず、斧も折れたらしい。

“何かと合体して、鍋に“収めて”ください!


備考:「まるごと入れたい!」という料理長の願いは固い。

傷つけたり刻んだりすると報酬半減。

報酬:伝説のスープ×3/料理長の裏レシピ帳(ユル専用)


「え、これ面白そうじゃない? 刻まずに鍋に入れろって無茶すぎるけど」


「つまり、“でかいまま”“無傷で”調理に成功させろってことよね? 合体向きよこれ」


「ドガーン芋……確かに見たことあるぜ。跳ねる岩みたいなヤツだったな」


「そのまま鍋に入れたら、鍋の方が跳ねそうなんだけど……」


「でもよく見て、これ報酬の“裏レシピ帳”……! ユルくん、スープ合体ができるようになるかもよ?」


「おお……スープ合体……!! やってみたくなってきた!」


ユルは笑いながら、依頼札を掲示板から外す。


「よし、今日はこれだ。“跳ねる芋を、まるごと鍋にぶちこむ大作戦”!」


「いろいろ間違ってる気がするけど、いってらっしゃいユルさん」

「死なない程度にがんばれー」


「おいっ!? そんなサラッと!? えっ、これオレ単独!?」


「……私は鍋の方、準備しておくから」

ノワールが背中で言いながら去っていく。


「あ、もう完全に鍋役になってるじゃん!? ボルト、ポタージュ、ついてきて!?ねぇ!!」


ーサブクエスト開始ー


《でかまる根菜・ドガーン芋と、伝説の鍋と、すこしの友情》


――次回、合体で料理は世界を救う(かもしれない)!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ