姉妹坂 vol.094 「これこれ。昨日の夜、お姉ぇと一緒に見た動画。」
予鈴が鳴って、廊下にいる生徒たちも教室に。
けれどもまだ廊下に残っている6人。
教室の手前まで担任の甫、
「…ん…???お~~い。朝礼…始まるぞ~~。」
佐智子、
「わっ。先生…来た。」
そんな6人を目で追い掛けながら甫、
「……。ふん。」
結局、これからどうするか…、航には言えずに教室に入る6人。
航の顔をチラチラと見る敦司。
可羊子の右肩をボールペンでポンポン。小さな声で佐智子、
「でぇ~~。どうする~~。カヨッチ~~???」
その声に可羊子、
「考えがある。」
「考え…???」
休み時間、教室から離れた廊下で、
「これこれ。昨日の夜、お姉ぇと一緒に見た動画。」
その動画に注目する佐智子、鈴鹿、レミ。
「う~~っわ。凄っ。これ…が…ライズ…???」
佐智子。
「うんうん。な~るほどね~~。一華先生も褒める訳だわ~~。」
鈴鹿。
「マジで、海野君、こんだけ…ギター…出来るんだ~~。へぇ~~。ギター上手~~。」
可羊子、
「うんうん。これでお姉ぇ、決めた。」
「ふ~~ん。この…キーボードの人が…、今…。」
佐智子。
鈴鹿、
「うん。…だよね~~。」
「でも…。」
可羊子。
「ネットで調べたんだけど…、ライズの動画…、これだけなんだよね。」
レミ、
「…ん…???」
鈴鹿、
「あっ、そっか~~。カヨッチのお姉さんって、ピアノ、凄い、何でも弾けるって感じだよね~~。…でも、海野君…。ライズって、これだけじゃ…。」
可羊子、
「うん。リーダーが女性。そしてキーボード。…で、海野君がギター。…でも、その他の人…。」
「やばっ、2時限目、始まっちゃう。」
佐智子。
4時限目の保健体育の授業。
「は~い。その調子~~。しっかりと動くためには、体幹を鍛える事も大切だからね~~。」
生徒一人ひとり、体を動かしている風景を観ながら出雲。
「俺…、やっぱ、この授業好きだわ~~。」
敦司、にこにこしながら。
「おまえ、さっきから出雲先生ばっか、見てんじゃねぇかよ。」
体を動かしながら航。
「だ~~って、あれ見りゃ、や~~っぱ、張り切っちゃうでしょ。なんてったって、新体操部の顧問だぜ~~。それに、泉川の美人教師四天王のひとり。好きだよな~~俺。」
体を動かしながらの敦司の声を聞いて航、
「…ったく…、おまえって…なぁ…。」
エアロビックスダンスに相応しいコスチュームの出雲。
「まっ、確かに、この学校で、あの先生くらいだよな。体物凄ぇ、柔らかいの…。」
こちらも体を動かしながらの航。
「…ってか、おまえ…水谷弓香だろ、好きなの。」
「べ~つに、いいじゃんか。好きな人、何人いても…。」
「はぁ…???…あのな…。」
敦司を呆れて見ている航、顔を自然に左側に…、
「えっ…???」




