姉妹坂 vol.092 「えっ…。ほんと…???…決めたの…お姉ぇ…???」
「えっ…。ほんと…???…決めたの…お姉ぇ…???」
ルームウェアに着替えながら可羊子。
「うん。バンド、やってみようかって思ってる。…だから、カヨ…。」
椅子に座りながら可南子。
ベッドに、
「ヨッコイショ。」
胡坐を掻きながら、
「うん。分かった。海野君には私から話しておく。なんだか、海野君も…返事、待っているみたいだった…。一華先生には…あんな風に、言われたけど…。」
「でも…。ひとつだけ…。」
「…ん…???」
「ライズって、どんなバンド…???」
そんな可南子の声に可羊子、
「あっ…。そっか~~。」
「それが分からないと、とうさんと、かあさんにも…、話せないし…。説得力…ないよ。私の一方通行に、なっちゃう。確かに一華先生は…凄いセンス持っているって…言ってたけど…。」
「うん。分かった。何とか…してみる。」
「カヨ…???」
「へっへ~~。」
にっこりと可羊子。
可南子、頭の中で、
「…ライズ、誰と誰と誰…???…どんな感じの…???」
その瞬間、
「あっ、そっか。」
机の上の自分のスマホで。
可羊子、
「お~、お~、お~。」
「そんなに都内で人気のバンドなら…。……っと。」
ふたりでスマホに集中しながら…。
「わお。あった。」
可南子。
「…は、いいけど…、動画…、ひとつだけ…。」
可羊子。
「うん。」
そして、
「ちょっ、ちょっ…、私も…。」
「うん。」
ふたり、それぞれのスマホの画面を見ながら…。
動画のボリュームを最大限にして…。
雑音も一緒の音声だが、演奏が始まった途端、可南子、
「わっ。綺麗~~。」
可羊子、
「うんうん。」
そして演奏を聴きながら、
「へぇ~~。こんな感じなんだ~~ライズ。」
可南子。
「歌ってるのって…、これ…。男性…、そして…、コーラス…女性…。」
可羊子。
「うんうん。わっ、ギター!!!」
「これ…???」
そしてふたり一緒に、
「海野君!!!」
そして顔を見合わせて、
「うまっ!!!!」
可羊子、いきなり立ち上がり、
「いやいやいやいや。凄い、凄い。」
そしてベッドに腰掛けながら、
「お姉ぇ、いいよ、いいよ、このバンド。いや~~。へぇ~~。こんなのやってたんだ~海野君。うんうんうんうん。」
可南子、
「しかも…。一華先生…言ってたけど…。これ…キーボードの人の…オリジナル。」
そして演奏が終わった瞬間に、客席から拍手喝采、それに歓声までも…。
「キーボード、そしてギター、ドラムに、ベース。」
そして可南子が、メンバーを検索するが…。
「ん~~。ない、ない…。」
あるのは、動画の下のコメントが数多く…。
「コメント…だけか~~。あ~~ん。」
そんな可南子に可羊子、姉の肩をポンポンと。
「お姉ぇ、後は任せな。ふふ。」
そんな可羊子に可南子、
「へっ…???」
「なんとか…なれば…。くく。」




