姉妹坂 vol.090 一華の話しをブースの中で聞いて甫。
一華の話しをブースの中で聞いて甫、
「えっ???…海野…、航が…???」
一華、
「えぇ…。」
「そんな…事に…。」
「先生…、ご存知…???」
その一華の声に甫、
「いえいえ。全く…。今、寿美先生からの話しで、初めて知ったくらいで…。しかも…、私自身、初めてのクラス担任で…。そこまで…詳しくは…まだ…。」
「うん。分かってる。」
甫を見ながら一華、
「…で、この事はもう…竹脇先生にも話してる。しかも、もう既に校長の耳にも入ってる。」
甫、
「えっ!!!えええええ。」
「うん。…そして、当然の事ながら、先生のクラスの生徒、数名。そして竹脇先生のクラスの生徒、数名。知ってる。…逆に私が生徒たちから知らされた感じだったから…。」
「うそ。」
「ほんと。でも、もしかしたら、矢島姉妹と、関わりのある生徒たちなら、知っている可能性は…大。1年B組と3年A組以外の生徒も知っているようだから…。」
「そうでしたか~~。」
「もちろん、学校生活、勉学が最優先。」
甫、少し動揺しながらも、
「それは…、その通りです。もちろんです。」
「でも、生徒の才能を、如何に引き出していくか…。これも学校生活には、必要な事。単に勉学の枠に捉われないで…。」
甫、
「あ…。はい…。」
「そして…、嬉しい事に、この件に関して、3年A組の小塚彩萌が…絡んでる。それ…プラス。…これは私の勘なんだけど…。ウチの器楽部の…部長の、水谷弓香も…、絡んでいると…。」
甫、
「……。」
「小塚彩萌は、3年A組の学級委員長であり、弓道部の部長。」
「……。」
「多分…、私の予想からすると…、変な方向には…向かわないとは…思う…。」
何かしら、キッパリと話す一華。
「肝心なのは、とにかく矢島可南子さん。彼女自身。…そして、そんなお姉さんを持つ妹の可羊子さん。」
甫、
「え…え。」
「校長の考えは…。反対も賛成もしない。」
その声に甫、
「え…???えぇ…???」
「本人の答えを尊重する。そう言ってた。…だから、湯上先生も…、そのつもりで…。お願い。」
甫、
「は、はぁ…。…でも、その…校長の意見、竹脇先生は…???」
「ううん。まだ知らないと思う。さっき、校長から聞いたばかりだから…。」
「そ…う…、ですか~~。」
「頑張れ頑張れ、泉川のヤングティチャー。はは。」
笑いながら一華。
「…と言っても、私より年上なんだけどね、湯上先生…。はは。」
そんな一華に甫、
「いやいや、とんでもないですよ、大先輩の寿美先生から…そんな事…。」
「ここだけの話だけど…。私は矢島可南子の才能に惚れてるんだから。教師としてではなく、個人的には、ガチで、応援する。」
「先…生…。」
「でも…教育者としては、彼女には…。」
胸で×をして…。




