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姉妹坂  作者: THMISmama
80/249

姉妹坂 vol.080 ベッドの中で璃子、「うん。ありがと。」

都内の某総合病院、リハビリテーション病棟の一室。


「さて…と。」

腕時計を見て左近、

「そろそろ、時間だわ。んじゃ、行くわ。」


ベッドの中で璃子、

「うん。ありがと。」

テーブルの数枚の楽譜を右手で持って。


「ほい。…んじゃ、明日からこれ、練習入る。さすが璃子、いい感じ。」


その左近の声に、

「どういたしまして。」


「それにしても、こんな状態で、良くこれだけの曲、書けるよな~~。」

「まね~~。音感だけは、任せなさい。シシ。」


書類封筒に数枚の楽譜を入れて左近、

「璃子~~。」


「…ん…???」

左近の顔を見て璃子。

「ははは。だ~いじょうぶだって~~。幾ら、先生が、あんな診断出したって、リハビリ、やってんだから~~。それに、当分の…私の代わり…、ちゃ~んと見つけてるし~~。」


「あ~~。」


少しためらいがちの左近に、

「何…その顔…???…あ~~はっはっはっ。航~~???」


「…ん…???ん~~。まぁ…。あいつ、とにかく璃子の事、心配してさ…。おまえ、あいつの事、めちゃくちゃ可愛がってんだろ。」

「うん。あの子は凄い。私がいない間、しっかりと…育ててよね~~。ほぃ、時間時間、看護師来るよ~~。」


「おっ。じゃな。」

椅子から立ち上がり、手を振って病室を出る左近。



「さてと…。」

オーバーテーブルのボイスレコーダーの録音ボタンを押して、

「ふんふん~、ふふん~ふ~~。」




ベッドの中で龍平、

「やけに、静かだったよな~~ふたりとも~。」


隣のベッドで可憐、

「うん。何か…あったか…???…まぁ…、あのふたりの事だから、心配ないって思うけど…。」


「学校…いい感じだって、おばあちゃん、言ってるけど…。」

「ふん。もうすぐ…期末~~。さて…。ふふ。」


「でもさ…、かあさん。」


「…ん…???」

隣のベッドを見て可憐。


「可南子…。3年…だよな~~。」

「うん。」


「あいつ、どの大学…。」




そして、こちら…。ベッドの中、可洋子、

「お姉ぇ…???」


可南子、

「ん~~???」


「寝た…???」

「んんん~~。…って、眠れる訳…ないし…。」


可羊子、

「どうする~~???」


そんな可羊子の声に可南子、

「ふぅ~~。分かんないよ。まさか、いきなり…。バンドにって、言われても…。」


「ん~~~。」

「大学受験、発表会、演奏会。…あるよな~~。」


「ん~~。お姉ぇ。3年だもんね~~。」

そして、可南子の方に体を向けて可羊子、

「ねね。」


「ん~~???」

「でもさ…。一華先生…。応援するって…。で、最後に、自分に素直にって…。」


可南子、

「うん。私も聞いた。」


「それ…と…。」

「何…???」


「定岡先輩も…、彩萌さんも、紗枝さん、茉優さんも…。応援…するって…。」


その可羊子の声に可南子、

「ふふ。そっか。」

そして、

「カヨ~~、あんた…、もしかして…。」







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