姉妹坂 vol.071 「私も…、あんな風に、ピアノ…弾けたらなぁ~~。」
「ほぃ。カヨッチ~。レミ~。帰るよ。」
昇降口の玄関で史江。
可羊子、レミ、
「は~い。」
「それにしても、カヨッチのお姉さん。まさか…あんなにピアノ…上手だとは…思わなかったよね~~。」
彩萌と紗枝に茉優。
紗枝、
「うん。物凄い、感動もの。」
茉優
「カヨッチ~~。お姉さん、誰かにピアノ、習ってたの~~???」
そんな話を前で歩きながら聞いている憲央と信一。
「あ~~。聞きそびれた~~。…ったく~~。」
両手を結んで、首の後ろに回しての信一。
「ま~だ言ってるよ~~。信一は~~。」
茉優。
「いや…。だってさ~~。前に、ほら、器楽部で情熱大陸やって、もの凄い噂になったじゃん。」
憲央、
「あ~~。正に、すんげぇピアノ…。まさか、あんなに弾けるなんてな。完璧じゃん、可羊子ちゃん。お姉さん。」
その声に少し顔を赤らませて可羊子、
「はい…。へへ。ありがとうございます。」
「な~にあんたが赤くなってる~~、カヨッチ~~。」
ギュッと可羊子を抱き締めながら史江。
「私も…、あんな風に、ピアノ…弾けたらなぁ~~。」
何かしら空を見るように茉優。
「ぷっ。なんであんたまで、ロマンチストになってんのよ、茉優~~。」
そう言いながら、茉優の腰をペンと右手で叩いて史江。
「あっ、そっか~~。彼氏に聴かせるってか~~。ニッシシシシ。」
ふざけながら笑う史江。
いきなり、
「ばか。なになになになに。なに言ってんのよ、史~~~。」
思い掛けなく赤くなる茉優。
史江、
「ぷっ。」
「いる訳、ないじゃんよ~~。」
何故か赤くなりながらもムキになる茉優。
そんな茉優に、鼻の下を伸ばして、目をキョロキョロとさせながら、
「へぇ~~。おんや~~。」
史江。
「かかかかかか。…ったく~~。苛めないの~~史~~。かかかかか。」
紗枝。
そんな風景を観ながらクスクスと笑っている彩萌。
「は…ぁ。いいなぁ~~。彼氏のいる人は~~。」
その声に、女子5人、
「は…あ…???」
可羊子、レミ、
「え…???えぇぇぇぇぇ…???」
憲央、信一、いきなり前から振り返って、
「史!!!!今の…。マジで…???」
周りからいきなり注目される史江。
「えっ…???えぇぇぇぇぇ…???…いや…。だって…。」
彩萌、紗枝、
「史!!!!」
憲央、信一、
「へぇ~~~。」
キョトンとしてバッグを抱き締めたまま、赤面になっている茉優。
「まぁ…、彩萌は…。」
その言葉にいきなり憲央の尻に蹴りを入れる彩萌。
憲央、
「ぐぁっ。」
女子5人、
「痛…そぅ…。」
史江、
「かかかかか。だから、言わんこっちゃない。」
何故か涙目になる茉優。
紗枝、
「ぷっ。憲~~。あんたも…懲りないねぇ~~。かかかか。」




