姉妹坂 vol.062 可羊子の話しを聞きながら可南子…。
夕食時、殆ど会話のない可南子と可羊子。黙々とご飯を食べる2人。
そのふたりを見ながら、始終首を傾げる可燐、そして可織と燐太郎。
食後、リビングで燐太郎に可燐、
「ねね、おじいちゃん、ふたり…。」
天井に指を…。
「何か…あった…???」
可織、
「うんうん…???」
燐太郎、
「い~~や…。ふん。何だか学校から帰ってきて、ここでふたり共、話しは…して…。可南子…???…はて…。何が…???」
顔を見合わせる可燐と可織。
部屋の中でも、終始、会話のないふたり。
1学期の期末テストが2週間後となっている。
翌日、教室で、佐智子と鈴鹿、そしてレミと一緒の中の可羊子に航、
「…おはよ。矢島…。」
4人、
「あっ。」
そして可羊子、首を横に、
「まだ…分かんない。お姉ぇ…、勉強したまんま。」
航、少し落胆しながら…、
「そ…。そか…。」
片や3年C組。いつもと変わらない園加と愛寿美。
少し口数が少ない可南子。
園加、
「ん~~???矢っ島~~。どうした~~???」
「ふん…???何か…あった…???まさか…妹と…喧嘩…した…とか…???」
愛寿美。
「まっさか~~。あんな可愛い妹と~~。ニシ。そりゃないでしょ。」
むすっとしながら可南子、
「ふん。な~んだかな~~。」
愛寿美、
「ん~~???」
園加と顔を見合わせて。
そこに憲央。
「おはよ。」
園加、愛寿美、
「わっ。」
そして憲央の隣に彩萌。
「おっはよ。」
「何々、ふたりして~~。」
園加。
愛寿美、
「いっ。何が…、どうした…???」
憲央、
「矢島…さ…。」
彩萌、
「可羊子ちゃんから話…、聞いたん…だけど…。」
可南子、
「うん。知ってる。」
園加、愛寿美、
「へっ…???何々…???」
「矢島さ。…ピアノ…、聞かせてくんない…???」
憲央。
園加、愛寿美、またまたふたりで、
「はっ…???」
少し浮かない顔で…可南子。けれども…、首を縦に振り、
「うん。良いけど…。」
園加、
「えっ。えぇぇぇぇ…。いきなり…、どうした…???」
愛寿美、
「彩萌…???憲…???」
憲央、そんな愛寿美に笑顔で、
「おぅ。」
そして可南子に向かって、
「んじゃ、お願い。」
彩萌、
「お昼休みに、音楽室、お願い、矢島さん。」
園加、黙ったままの可南子を見て、
「矢島…。」
可南子、園加に、
「なんか…、いろいろと…あってさ。みんなに…私のピアノ…披露する事に…、なったみたい…。」
園加、目をキョロキョロと。
「ピアノ…、披露…???」
愛寿美、
「何…それ…???」
彩萌、1時限目終了の休憩時間に職員室の一華に。
憲央は史江と紗枝、そして茉優に。
そして紗枝と茉優が昼休み、始まったと同時に、1年B組の航と可羊子に。
「わ~くん。カヨッチ。」
航、可羊子、紗枝の話しを聞いて、
「えっ!!!うそ!!!ほんと!!!」
紗枝、
「うん。いいね。」
茉優、
「た~のしくなってきた~~。」