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姉妹坂  作者: THMISmama
58/249

姉妹坂 vol.058 いきなり航の左腕を掴んで鈴鹿…。

いきなり航の左腕を掴んで鈴鹿、

「海野君。ちょっ。」

航の腕を引っ張って。


腕を引っ張られた航、

「えっ…???何…???こ…ぐ…。」


鈴鹿、

「いいから。ちょっ…。」

ぐいぐいと航の腕を引っ張って、

「サッチン!!!」

佐智子の顔を見て。


佐智子、呆気に取られて、

「えっ…???えぇぇぇぇ…???」


「何すんだよ、小暮…???」


ぶすっとしている鈴鹿。


「あ…。あ~~。」

佐智子、可羊子とレミの両方を見て、変顔、

「あ…。あはははははは…。」


可羊子、口を尖らせて顔を傾げて、

「…???」


レミ、

「なになになに、カヨッチ…???」


廊下に出て鈴鹿、いきなり航の腕を投げつけるように離して。

「何やってんのよ。もぅ。あんたねぇ。みんなのいる前で。カヨッチの事。何考えてんのよ???」


一呼吸置いて。

「まだ転校してきてあんまり経っていないのに。」


傍で聞いている佐智子、

「……。」


すると航、

「はあ…???いや…。…って言うか、クラスの女子に、何か話をして悪いのかよ。」


そんな航に、

「悪くはないけど。何、頼みって…???カヨッチのお姉さん…。それが何…???」


「…いや…。俺は…ただ、矢島の姉ちゃん、ピアノ…弾くって言うから…。どれくらいの腕なのか…。」


「もしかして…。何か…、訳あり…???海野…く…ん…???」

今度は佐智子。


そんな佐智子の声に航、

「ん~~~。」

少し窓の外を見て、今度は顔を下に。


鈴鹿、

「ふん。」


航、おもむろに顔を上げて、

「実…は…さ。」


何故かまだ可羊子とレミの傍にいる敦司。

「な~に、やってるかな~~。航~~。」


そんな敦司の顔を見て可羊子、

「くく。」




レミ、廊下の3人を見ながら腕組みをして、

「一体、何…???」


鈴鹿、佐智子、

「えっ…???…マジで…???」


航、

「うん。マジで。まっ、そりゃ、無理かも…しんねぇけど。まっ、一応、ダメ元で…。」


佐智子、いきなり、

「無理でしょう~~。有り得ないでしょう~~。…いや…、私はカヨッチのお姉さんじゃないから…分かんないけど…。幾らなんでも…。」


鈴鹿、

「そんな…事…。考えて…、たんだ。海野君。」


その鈴鹿の声に航、

「うん。」


午後の授業まであと10分。


「しゃあない。カヨッチ~~。可羊子~~」

廊下から鈴鹿、可羊子を手招き。


可羊子、そしてレミ、

「えっ…???えぇぇぇぇぇ…???」


そして廊下に。

その後に続く様に敦司。


「カヨッチ~~。」

鈴鹿。


可羊子、

「ん…???」


佐智子、

「実はさ~~。…いや…、これは鈴鹿の方から…。」


鈴鹿、

「海野君、さっきも言った通り、カヨッチのお姉さんのピアノ…聞いてみたいんだって…。」


可羊子、

「ふん。それは良いけど…。お姉ぇにも…聞いて…みないと…。」


間髪入れずに航、

「なんとか…お願いしたいんだ。ダメ…かな…。」


口を尖らせてまた顔を傾げて可羊子、

「……???」





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