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姉妹坂  作者: THMISmama
54/160

姉妹坂 vol.054 「そし…て~~。それから…。」

「へぇ~~。学校でそんな事が…。」

リビングで龍平。


「ふん。何やら物凄い注目されてたって…。お姉ぇの器楽部。」

可燐。


「ふ~~ん。まっ、可南子のピアノは結構、セミプロ並みのセンス…あるからな~~。泰子仕込みってやつ~~。なぁ、かあさん。」

2階の方…、天井を見ながら龍平。


「そし…て~~。それから…。」

真一文字に口を…。可燐。

「ねっ、おばあちゃん。」


そんな可燐の声に可織、

「ふ~~ん。まぁ…ね~~。」


龍平、

「は・あ…???…おばあちゃん…???かあさん…???ねね、おじいちゃん…???」


燐太郎、

「あっ、いや…。私は…、何も…。可燐…???かあさん…???」


可燐、

「ぷっ。」


可織、

「ん…もぅ~~。…ったく、これだから…。男の人って…。」

…と、夫の右膝をペンと叩いて。


燐太郎、

「あたっ。何…???」


「ほんとうに、分からなかったんですか~~???」


龍平、可燐に…、

「へっ…???なになに…。かあさん…???」

体を可燐の方に寄せて。


可燐、

「絶対に。ぜ~~ったいに、可羊子には…。」

そして口に人差し指一本。


龍平、

「うんうん。」


「あの子はあの子なり、考える子だから。」

「分かってる。分かってる。うんうん。」


そんな龍平に可燐、

「これ言ったら、お姉ぇにも、怒られるから…。」

そう言いながら龍平に耳打ち。

「……。」


龍平、

「…うんうん。…ぶっ。…うそ――――――――っ!!!!」


可燐、いきなり、

「シ――――――――っ!!!!」


可織も、

「龍平さん。シッ。」


「なんなんだい、3人して…。」

燐太郎。


可織、

「んもう~。」

また燐太郎の右膝をペン。


今度は顔を顰めて燐太郎、

「いや。だから、痛いなぁ。」

そして燐太郎に耳打ち。

「ん~~…???うん。…え゛~~~~!!!」


「いや…。だから、シ―――――――ッ。おじいちゃん。」

可燐。


そして4人共に、天井を向いて、

「ふ~~~ん。」


燐太郎、

「可南子より、可羊子が…先…か…???」


可燐、龍平、可織、

「おじい…ちゃん…。」





「あっ。そう言えば、カヨ。」

2階の部屋で可南子。


「ふん…???」

ベッドの上で可羊子。


「帰りにさ。海野君…だっけ…???会ったよ。」


「ふ~~ん。」

ベッドの上に胡坐を掻きながら参考書にペンを…。

そして、

「…いしょっと。」

今度はうつ伏せに。


「ふたりでいたけど…。もうひとりって…、誰…???」

「多分…。同じ野球部、敦司君…かな~~。」


「ふ~~ん。」

そして思いがけずに笑って、

「くく。おもしろい男子だね、その…敦司君…???」


「ふ~~ん…。…ん…???」

いきなり身体を起こして。

「いや…。って言うか、私まだ、話し、してないよ。気付いて見れば…。うちの男子と…かかかか。あはははははは。」


可南子、

「うそ。マジで。」


「うんうん。マジ、マジ。もしかして。転校してから、男子と話したの…、かかかか。定岡先輩と松森先輩…だけ…。かかかか。そうだ、そうだ。他に話してないや。」


可南子、

「…信じ…られない。」





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