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姉妹坂  作者: THMISmama
43/160

姉妹坂 vol.043 「凄ぇもん、見ちゃったんだ。」

5人、

「…ん…???」


「凄ぇもん、見ちゃったんだ。」

憲央。


可南子、可羊子、

「凄いもの…???」


「新任の先生。…ふふ。委員長~。」


彩萌、

「あ~~あ。そっか~。」


園加、愛寿美、

「何々、彩萌~~???」


「高1の時、弓道の顧問になった、今はうちらのクラスの先生。栞奈先生。」

彩萌、

「うんうん。」


「先生の弓道…。あれ見てビックリ。」


可羊子、

「あ~~。」


「女の人がこれ…やる…???」


彩萌、

「うんうん。」


「しかも、委員長まで…。」


彩萌、

「はは。」


「おんもしれぇ~~って…。それからだね。」


5人、

「へぇ~~。」




店から出てからも…。


「しかも、彩萌って、空手、やってんだもん。」

歩きながら憲央。

「先生も旧家の生まれ。武道から茶道、華道まで。ますます面白くなってきちゃってさ。」


園加、

「きゃっははは。そっちか…。」


「いや。だって、やってみたくなる要素、ありありじゃん。」


「しかも、彩萌も先生も可愛くって、綺麗だし、それに史や、ほらほら、紗枝に茉優。」

園加。


彩萌、

「ば~か。」


「いや…。でも…、彩萌には好きな人…。」


その声に5人、

「えっ!!!!」


彩萌、

「ばか、憲っ!!!!」


園加、愛寿美、

「え゛――――――――っ!!!!」


可南子、可羊子、目をパチクリ。


憲央、

「あ…れ…???」


彩萌、いきなり顔をくしゃりと…。


園加、愛寿美、

「委員長――――――――っ。いたんだ―――――――っ。好きな人―――――――――っ。」


彩萌、いきなり大きな声で、

「のりお―――――――っ!!!!」


憲央、

「や~~っべっ。」

そして、

「悪りぃ。俺、ここで。行くわ。」

5人に両手を合わせて。


その場で立ち尽くす5人。

「……。」


園加、

「あ…や…め…???」


愛寿美、

「い・い・ん・ちょう…???」


可南子、

「あ・や・め…さん…???」


可羊子、

「……。」


彩萌、目を吊り上げて、遠くの後姿の憲央を見て、

「あんのヤツ~~~。」


園加と愛寿美、そして可南子、体を寄せ合い、

「こわっ。」


園加、

「こりゃ、明日、憲、蹴りいれられるぞ…。」


愛寿美、

「ぷっ。」


可南子、小さな声で。

「あ…ははははは。」


園加、

「ところで、彩萌…。その…???」


可羊子、園加に手を差し伸べて、変顔。

「園…加…さん…。そんな…、火に油…注がなくとも…。」


愛寿美、可南子、

「かかかかかかか。」


4人に振り向いて彩萌。吊り上げた目からにっこりと、

「な~に~、園加~~。」


愛寿美、

「何か…、別の意味で…、恐い。」


可南子、

「ぷっ。」




数時間後、彩萌、園加、愛寿美、それぞれ、

「じゃあね~~。明日~~。」


可羊子、

「今日は、ありがとうございました~。」


彩萌、

「カヨちゃん、明日ね~。」


「は~~い。ありがとうございま~す。」




そして帰り道。


「結局、彩萌さんの好きな人…。」

可南子。


「くく。訊けなかったね、お姉ぇ…。かかか。」


その時、すれ違うひとりの若者。


「へっ…???今の…???」

可羊子。





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