姉妹坂 vol.040 憲央、上体を下ろして両膝に手を。「やれやれ。」
憲央、
「…ったく…。」
そしてスマホに、
「もしもし。」
彩萌、
「もしもし。」
歩きながら憲央、
「ベル、ベル。」
そして見えてくる店、そして窓。そして、窓の中を見て、
「はぁ~~あ~???」
窓の中の5人、憲央の顔に手を振って。憲央、上体を下ろして両膝に手を。
「やれやれ。」
店に入って、店員、
「いらっしゃいませ~~。」
「な~~んなんだよ。いきなり~~。おまえら…。」
彩萌、園加、そして愛寿美、
「ヨッ。」
可南子、お辞儀をして。可羊子、
「こんにちは~~、定岡先輩。」
そんな1年の女子に、
「あっ、あ~~。こ…ん…にちは…。」
そして可南子に、ペコリとお辞儀して。
「何、何なの…今日…???」
園加、
「何々、何々、さっきのあの女性…???」
憲央の顔を見て。
その声に彩萌、目を見開いて、口を真一文字に。
愛寿美、
「ねねねね。ねねねねねねね。すんごい綺麗な人。」
彩萌、
「電話で…、お姉さん…って、言ってたけど…。」
4人、
「うんうんうんうん。」
何故か興味津々の可南子に可羊子、口の中の物を飲みこむように。
憲央、
「あっ、あ~~。俺の姉貴~~。渋谷にシャル~ルってデパートあるだろ。そこにフランダルって、化粧品売っているところ、あるんだけど…、そこで働いてる。」
「うっそ!!!…あの、フランダル。」
いきなり園加。
そして彩萌と愛寿美、そして可南子も、
「凄っ!!!」
可羊子、
「ねね、お姉ぇ、フランダルって…???」
そんな可羊子に、
「化粧品会社、超有名化粧品会社。」
憲央、頭を掻きながら、
「そんなに…、有名…なの…???まぁ…、テレビでは…CМやってる…みたい…だけど…。」
「ひゃ~~。憲のお姉さん、すげぇ~~。」
愛寿美。
「いや、そんな…凄くねぇよ。単なる店員だから…。」
彩萌の隣に隣の席の椅子を引いて、憲央。店員が、水の入ったグラスを…。
憲央、
「コーヒー。お願いします。」
「ねね、名前…定岡…???」
園加。
「あきら。」
彩萌、可南子、
「あきら。」
「…と、言っても、あん…まり、見掛けない漢字だけど…。」
彩萌、
「えっ、ええええ???」
すかさずバッグからメモ帳を取り出して、ペンを。
「はい。」
可羊子、
「手早い。」
園加、身を乗り出して、
「亜。」
彩萌、
「葵…。」
園加、
「ん…???蘭…???」
こちらも身を乗り出して愛寿美、
「亜に…葵に、蘭で…???」
可南子、
「たし…かに…、あきらって、読める。」
彩萌、
「うんうん。」
園加、顔を顰めて、
「これで…???」
定岡亜葵蘭。憲央の姉、定岡家の長女である。
憲央とは8つ歳が離れており、23歳。
憲央の話しでは都内のデパートの化粧品コーナーの店員となっているが、
渋谷の恵比寿に本店がある、化粧品会社「フランダル」の社員である。
「ほい、これ、姉貴の写真。」




