姉妹坂 vol.037 横内璃子(よこうちりこ)。
横内璃子、都内の大学3年生。
中学の頃から洋楽に嵌り、特にビリー・ジョエルとフィル・コリンズが大好きと言う、
結構渋めの大学生である。
その影響で鍵盤楽器に興味を持ち独学で音楽を始め、
中学時代に友達とバンドを結成。…が、卒業と同時にバンドは解散。
大学2年に同じ専攻の富田左近と横峯和樹と出会い意気投合。すぐさまバンドを結成。
その際に、自宅で飼っていたペットのスピッツの名前をそのまま取って、
バンド名を「Rise」とする。
その後、左近の後輩からの情報で、ギターのやたら上手な高校生がいると知らされ、
それが海野航である。
そして、いよいよこれから本格的にバンドの始動と言うところに、
とんでもない事態が左近と和樹、そして航に襲う。
今の時点では数週間前の出来事である。
肝心のバンドのリーダーである横内璃子が買い物の途中で、
有り得ない事故に遭遇。突然、看板工事の足場が倒れて、傍で歩いていた璃子を直撃。
幸い命に別状はなかったが、
路上に倒れた際に鋼鉄のアングル数本が左肩から腕にまで落下し、
すぐに救急搬送はされたものの、医師の診断では、片麻痺は免れないと言う…。
航、ポツリと、
「璃子さん…。」
「とにかく、俺たちは、璃子の分まで今は、頑張るしかない。アイツがいなけりゃ、Riseはないんだから…。」
左近。
元々Riseは璃子の作詞作曲編曲、ボーカル、コーラスで成り立っている。
「今頃、病室で詩か曲、作ってるんじゃあないかぁ~。」
左近。
「確かになぁ~~。俺たち、璃子のオリジナルに惚れてRiseやってんだから。」
和樹。
「ははは。航~~。そんなに落ち込むな。あいつがそんなおまえみたらいきなりぶん殴られるぞ。かかか。」
「まぁ…仕方ないか、航を弟みたいに可愛がってるからな~。」
「璃子さん…。キーボード。ボーカル…かぁ。」
ボソリと航。
「じゃ、俺、帰りま~す。」
左近、和樹、
「おぅ~~。お疲れ~~。」
日曜日の朝。
「へぇ~~。可南子ちゃん、上手~~。凄いんだね~~、エレクトーン。」
留美子と聰。
「いやいや。まさか、これほどまでに弾けるとは驚きだね~~。ん~~可南子~。」
燐太郎。
「可南子のエレクトーンは…、全~部、泰子さんのお蔭。なんてったって、レッスン料…ただだからね~~。」
可憐。
約束通り、最初に燐太郎に聴かせると言ったショパンの幻想即興曲。
次に子供たちにも分かるようにジブリの名曲を披露。
雄喜と恵美が、
「トトロ、トトロ~~。」
と踊り出す。
そして、いきなり聰がビックリする。
「ウソッ。これ…弾けるんだ~~。」
留美子、
「パパ、何…この曲…???」
「シャカタクの…、ナイトバース。」
ゴルフのクラブを磨きながら龍平。
聰、
「うん。そうそう。」




