姉妹坂 vol.036 「かかかか。…で、男子の方は…???」
「あっ。そう言えば、弓道にうちのクラスの人、何人かいるけど…。」
可南子。
「うん。確か…。部長の小塚彩萌さん…とぉ~。背のおっきい、定岡憲央さん。凄いよ、あの男子、1メートル80だって。ひえ~~。おっきい~~って…。」
そして、
「見る限り、あの2人は凄い。部長の彼女なんて、多分、お姉ぇと同じくらいかも…身長。それなのに、凄いよ、小柄な割に物凄い…風格…。燐としてるね~。」
「うん。彼女は凄いよ。家が空手道場。」
「へっ。うそ。すげぇ~~。それ…でか~~。…あっ。それから、それから、もの凄いフレンドリーな先輩いたの。私、すぐに好きになっちゃった。」
「へっ…???誰…???」
「和久史江先輩。3年A組だって。何だか、あの弓道部で、結構ムードメーカー。」
可南子、
「へぇ~~~。」
「それに、もの凄い綺麗な…大人っぽい先輩2人。いっつも、ふたりでいるんだって。」
「あ~~。それ、知ってる~~。A組の紗枝さんとかいう人と、茉優さん。」
「そうそう。そのふたり~~。後で気づいたんだけど…。もしかして、弓道部って…、綺麗な先輩…多いよね~~。」
「かかかか。…で、男子の方は…???」
椅子をクルリと。そして意地悪な笑みで可南子。
「男子…???」
可羊子、眉間に皺を寄せて、口を尖らせながら可羊子。
不思議にすぐに頭の中に浮かんだ顔が…。
「う~~~~ん。……。さて。勉強、勉強~。」
机の端に肘を突いていたがガクッと、可南子、
「あれ…。何よ、それ~~~~。」
ドラムの音がさく裂して、エレキギターのストロークがそれに合わせて、
「ジャ~~ン。」
「よ~し。今日はここまでにすっか。お疲れ~。」
ベースギターを持ちながらの富田左近。
「お疲れ~~。」
ドラムの横峯和樹。
「お疲れ様でした~~。」
航。
ここはアマチュアバンド「Rise」のリハーサルスタジオ。
自由が丘にある中古マンションの一室を完全防音されている。
「なぁ~~左近~。璃子の代わり、誰か見つかったか~~???」
近くにあるミネラルウォーターのペットボトルを持ちながら和樹。
「いやいやいやいや。なかなかどうして…。いないもんだよな~~。…って、言うか、璃子の代わりって…結構難題。」
左近。
「まぁ…確かにな。あれだけ弾けるヤツぁ~。そんじょそこらには…いねぇか。」
「左近さん。璃子さん…、腕の方…???」
航。
左近、
「ん~~。あぁ~~。厳しいなぁ~~。切断されなくて良かった…とは言っても、全く動かない状態だから…。」
ここで言う璃子とは、アマチュアバンド「Rise」のリーダー。
横内璃子の事である。




