姉妹坂 vol.033 「お姉さんみたいな人、いるって感じで…。」
「ありがとう、矢島さん。いきなりでごめんなさいね。」
可羊子に歩みより栞奈。
「でも…、みんな…、矢島さんの弓道の腕前、見たかったのよ。3年もやっている生徒…、ここには…いないから…。はは。緊張したでしょ。」
そんな栞奈に可羊子。赤くなりながらも、
「はい。…ん~~。でも…、何だか、スッキリしました。」
「え~~ぇ…???」
「なんだか…、お姉さんみたいな人、いるって感じで…。」
その声に栞奈、
「あ~~。和久ちゃんねぇ~~。彼女、もの凄い面倒見いいから~~。」
栞奈と話している可羊子を見て史江、可羊子に笑顔で手を振る。
そんな史江に可羊子も手を振る。
「まぁ…。彩萌さんも面倒見がいいけど、和久ちゃんは多分、その上を行く。ここでも人気者でもあるしね~。ユ~モアもあるし。そそ、矢島さん、矢島可南子さんの妹さん…。」
その声に可羊子、
「はい。竹脇先生のクラスだって。」
「えぇ。お姉さんは教室で、そして妹のあなたは部活で。よろしくね。」
史江、
「かかか。ま~た、可羊子、見てる~~憲~~。」
そんな史江に、
「…ばか。…んな事ねぇよ。」
「俺俺、ぜってぃ、あの子、彼女にする。」
憲央の隣で信一。
「ぶっ。信ちゃんが~~。…まぁ~~。がんばんなさい。」
「…って、なんだよ、それ~~。」
その傍で聞いている彩萌、
「ははは。信ちゃん、がんばれ、がんばれ~~。」
「…って、言いながら、小塚には…いねぇ~のかよ、彼氏~~???」
「はぁ~~あ…???…私…???」
「無理無理、無理無理無理。彩萌には彼氏、付き合えないよ。変な事したら、いきなり蹴りいれられちゃう。」
その史江の声を聞いて憲央、
「かっかかかか。そりゃ違ぇねぇよ。なぁ~~委員長~。」
「史~~~。憲央!!!!」
憲央、
「おぅ~~。恐ぇぇぇぇぇ~。」
彩萌、頭の中で、
「…私、だって…。」
ひとりの男性を思い浮かべながら…。
「なんだかんだで、最後まで…。ありがとう矢島さん。」
部活を終えて一華。
「こちらこそ。ありがとうございました。」
にっこりと可南子。
可南子を紹介した芽久も可南子の傍に。そして弓香も…。
芽久、弓香に、
「凄かったよ~。矢島さんのピアノ。いきなりショパンの幻想即興曲。」
弓香、にっこりとしながら、
「私も聴きたかった~~。」
「う~~ん。もしかしたら…、矢島さん以上に、あれだけのピアノ弾ける生徒…。ここには…いるかな~~???」
芽久、左腕を曲げて右肘に左手を付けて、右人差し指を口に付けながら、
「ん~~???」
「ねね。矢島さん。何か…弾いてくれる…???」
いきなり弓香、可南子に両手を合わせて。
可南子、
「へっ…???」
そんな弓香を見てにっこりと一華、
「でも…疲れてない…???」
可南子、
「いえいえ。疲れてなんて…。」




