姉妹坂 vol.249 「私…この曲、好き。いつでも、逢いにおいで。」
カレンダーを見て憲央、スマホに文字打ち、
「今から出る。」
そのメールを受け取って可羊子、
「うん。分かった。私も今から出る。」
そしてこちらでは、航の家の玄関のブザー。
史帆、
「はいはいはい。紗枝ちゃん、行こ。」
紗枝、
「うん。」
信一、メールで、
「これから出るぞ~~。」
史江、
「わ~~かってるって…。」
園加と愛寿美と芽久は彩萌の家に。
彩萌、
「おまたせ~~。」
そして駅で、
「おっと、一緒になったね~~。」
弓香。
「んじゃ、行こうか。」
摩耶。
「はい。」
佐智子、鈴鹿、レミ。
「なんだか…、久し振りにレミたちの顔、みた…。キャハ。」
菜穂子。
鈴鹿、
「だ~~よね~~。」
「彩萌たち…。」
ホームを見回しながら…。
弓香。
「いや…。まだ…来てない…ね…。」
菜穂子。
「はいはい。今度は恵美~~。着替えて、出掛けるよ~~。」
留美子。
「おっ。かっこいいなぁ~雄喜~~。」
聰。
そんな山田家に、
「留美ちゃ~~ん。」
燐太郎。
「は~~い。パパ、車、車。」
「おぅ。」
そして、こちらでは新居から、
「栞奈、忘れ物…???」
敏也。
「大丈夫です。問題なし。ふふ。」
助手席に乗り込みながら、栞奈。
「ではでは。」
「あっ。望海の家…。」
「はいはい。覚えてございます。忘れたら、怒られますから、校長に…。」
栞奈、
「かか。よろしい。」
そして、ホームに着いた電車に乗り込もうと弓香たち。
「お~~っと。一緒になったか~~かかかか。」
宗雄。
「おやおや。」
甫。
鈴鹿、レミ、
「先生~~。」
「田所先生たち…。見なかった…???」
宗雄の傍で夏妃。
「あっ。でも…田所先生…車…だから…。」
理美。
「そうですね~~。大型免許も…持っている先生ですから。」
「凄っ。そうなんですか~~。」
理美。
「えぇ…。弓道部の合宿もバスの運転手で…。」
「一華…先生も…。」
電車のつり革に摑まって宗雄。
「一緒…なのかも…。あのふたり…。」
夏妃。
「えっ…???」
宗雄。
夏妃、
「あっ。」
「夏妃…せ…。」
夏妃、宗雄の肩に右手を…。そして宗雄の右耳に…、
「…………。」
宗雄、
「えっ…???うそ…???」
夏妃、
「ほんと。」
「おぃおぃ…。おぃおぃ…。」
両目をキョロキョロさせながら宗雄。
「なんと、なんと…。でも…、まぁ…。頑張れ、頑張れ。」
「ヨシ、OK。出来た~~。おとうさ~~ん。史帆もさっき、行っちゃったから、私たちも~~。」
家事を終えて充希。
洋、
「おぅ。こっちも…OKだ。」
そして会社の通路を早足で歩きながら葵、スマホを耳に。
「亜葵ちゃん、今何処~~???」
スマホの向こうで、亜葵蘭、
「ふん。今、品川駅。これから乗る~~。間~に合うでしょ。」
「うん。じゃ、後で~~。」
「あいよ~~。」
メニューを作りながら正憲、
「カヨちゃんのお姉ちゃんか~~。」
葵沙、
「がんばれ、がんばれ、ヤング~~。」
グラスを磨きながら…。
青山通りを走行中の車、
「ねね、藍ちゃん。お父さんを好きな人…現れたぞ~~。」
後部席の女子に振り向きながら話す一華。
身を乗り出して、
「えっ。誰々…???ねね、とうさん。」
田所要次の娘、田所藍美。
要次、
「…ったく…。余計な事、言わなくって、良いって、寿美ちゃ~~ん。」
藍美、
「ねね、寿美姉ぇ。どんな人…???」
にっこりと一華、
「ふん…。いつか…、逢えるかも~~。」
「えぇ~~~。」
そして、1時間後。
静かなキーボードの音から、ドラム、そしてエレキギターのメロディに、ベースが重なる。
そして透き通った声のボーカル。
観客席で黙って観ている璃子。
「うん。いい感じ。育って来てるね~~。」
観客席の顔。可羊子、憲央、彩萌、史江、信一。そして紗枝と茉優。
芽久と弓香、摩耶に菜穂子。園加、愛寿美。佐智子に鈴鹿、レミ。
そして、集まった教師陣。そして家族たち。
可羊子、
「新しい曲だって。」
憲央、
「うん。初めてだ。」
「私…この曲、好き。いつでも、逢いにおいで。」
望海、栞奈の隣で…、
「はは。どんどん、前…歩いてるね~~。頑張れ、航~~。可南子~~。」
――― Fin ―――




