姉妹坂 vol.247 「先生…、本当に、感謝だよ~~。」
ぐしゃぐしゃになった彩萌の顔。
そんな涙に濡れた彩萌の頬を要次、両手の平で押さえて、
「かかかか。折角の可愛い顔が台無しだ。」
親指で両頬を撫でて、そしてポケットからハンカチを出して。
「ほら。使え。」
そして大きな声で、
「可南子~~。」
可南子、
「はい。」
「弓香~~。」
「はい。」
「史江~~。」
「はい。」
「紗枝~~。」
「はい。」
「どっかで覗いてんだろう~~。定岡~~。」
憲央、扉の外で、
「やべっ。」
「信一~~。茉優~~。摩耶に菜穂子~~。そして芽久~~。園加~~。愛寿美~~。」
扉からぞろぞろと出てくる憲央たち。
「先生…、本当に、感謝だよ~~。」
扉から出てくる次から次の生徒たちを見ながら、思わず目が潤む。
「おまえら、宝だよな~~。いいやつら、ばっかだわ。あ~~。」
目尻から零れた涙を拭って。
「…ったく…、先生まで、泣かせやがって。かかかかか。こいつら…。やってくれるよ。」
「先生…だけじゃないでしょ。」
腕組みしながら、いきなり道場の入り口から出てきた一華。少し鼻声になって。
彩萌、一華を見て、
「えっ…???」
可南子たち、
「うそっ。」
弓香、
「やややや…、やばっ。」
その後ろに夏妃、そして出雲、理美、栞奈。
「いやいや。いいとこ取り、ばっかりですね~~田所先生。」
女性教師の後から宗雄。
そして甫、
「小塚君、やはり…君…、田所先生だったですか~~。」
彩萌、そして可南子たち、
「えっ…???」
「ここに来る途中、湯上先生から聞いたのよ。弓道部の合宿の時。その兆候が…あったとかで…。」
一華。
生徒たち全員、
「うそ―――――――――っ!!!!」
憲央、
「湯上…先生が……。」
要次、
「えっ…???湯上…先生…???もしかして…。あの…花火の時…。なんだか…喋ってた…???聞こえなかった…けど…。」
甫、
「覚えてたんですか~~。これは、これは…。はい。その通りで…。」
そして、
「でも…、私も本当に、君たちには…感謝。感謝でしかないよ~~。」
一華、
「こ~~んな一年はなかったな~~。」
栞奈、
「うん。ほんと。可南子~~。ありがとうね~~。彩萌に、定岡君、信一君。そして芽久。園加、愛寿美。うん。」
一華、
「弓香~~。摩耶~~。菜穂子~。サンキュ~。」
そして彩萌を見て一華、
「彩萌が…、田所先生をね~~。」
彩萌、
「えっ…???」
「ん~~~。ふふ…。いい~んじゃな~~い。恋愛は自由…。ただ、教師と…生徒じゃ…。だから…。先生も…言った通り。これから、もっと、もっと、いろんな勉強をして。大きく。そして、綺麗になって。頑張れ、頑張れ。」
彩萌、そんな一華の話しを聞いて、そして、ハンカチで涙を拭いながら、
「はい。」
宗雄、
「お~~い。おまえら~~。卒業しても、頑張れよ~~。」
摩耶、そして菜穂子。そして園加に愛寿美、
「はは。はい。あっべ、ひっろし~~。」
宗雄、
「くぅお~ら。何言ってる!!!!」
夏妃、
「うん。ふふ。でも…。似てますけど……。…だから…、好き。」
語尾を小さく…。




