姉妹坂 vol.244 「あっ。もしかして…、それ…、チョコレート…。」
「…と…言っても…。国公立…。3人…。ひとりを…除いて…。」
要次の頭に浮かんだ2人の女子の中で…。
そして、顔を傾げて、空を見て、
「なんでだ…???俺…、ザッツ、子連れ狼…。…って…、古いね~~。かかかか。それも…高2の…。」
「何ひとりで笑ってるんですか~田所先生…???」
近くを通った迫田聖。
「あっ。もしかして…、それ…、チョコレート…。」
そんな迫田に要次、
「あ…。いや…。まぁ…、その…。はい。戴きましった~~。」
「誰???誰???誰…、どの先生…???出雲先生…???夏妃先生…???それとも…大場先生…???」
繰り出される教師の名前に要次、
「ちょ、ちょ~~っと…、待って下さい。迫田…先生…。」
「あ~~ら、迫田先生…、そのチョコレート。私からですけど…。」
透の後ろを通り過ぎる西園寺。
そんな西園寺に要次、
「いやいやいやいや…。」
右手の平をひらひらさせて、
「校長、冗談きついですって…。」
そんな西園寺より、数歩遅れての澤木、ニコニコしながら…。
確実に見える、両手で大切そうに持っている、チョコ―レートの箱…らしきもの。
透、そして要次、そんな教頭を見ながら、ず~~っと、教頭の姿を目で追う。
そこに宗雄。要次の右肩をツン。
要次、
「わぉ。…っと~~。」
椅子から左に倒れそうになって…。
「なにそんなに体を斜めにする姿勢になりながら…。どこ見てんですか…。」
宗雄。
「あっ。いや…。教頭がね…。大事そうに…。」
要次。
「教頭…が…。大事そうに…。あぁ、多分、校長からのバレンタインでしょ。毎年、教頭には渡しているみたいですよ。校長。」
要次、
「ふ~~ん。そう…なんだ…。」
「…って、田所先生も…どうやら、貰ったようで…。」
にっこりと宗雄。
要次、
「あ。いや…、これは…。」
そして宗雄が手にしている薄い箱らしきもの。
「そういう我孫子先生も…。」
そんな要次に宗雄、
「はい。戴きました。後で、家に帰って、美味しく戴きます。はい。」
「おほほほほほ。なんだか…淡々と…してますな~~。」
隣の席で透、
「我孫子先生…、誰からもらったんでしょうかね。」
要次の右側に近づいて。
要次、
「さ…。さぁ~~???」
「それはそうと…。田所先生…の、これ…???」
目の前の可愛らしいラッピングされてある小箱を見て要次、
「ん~~~。」
腕組みしながら…。
「誰だよ、一華先生…。」
「もしかして…。一華先生…自ら…だったりして…。」
にたにたと笑いながら透。
そんな透に、
「ま、まさか~~。…んな訳は…。だって私…。コプ付きですよ~~。」
その言葉に透、
「えっ。うそ。田所先生…コブ付きって…。子供…いたんすか~~。」
「いやいや。いますよ。」
透、
「僕…、てっきり、田所先生…、まだ独身だと…。」
「もしかして…。田所先生…バツイチ、子持ち…。知らなかったの…井川先生…だけかも~~。しかも、田所先生のお子様、ものっ凄い、可愛い女子高生…。ふふん。」
後ろから近付いて、離れる出雲。
「女性教師でも、み~んな知ってますよ~~。」
マグカップを持ちながら、自分の席の方に歩く出雲。
透、
「うそ…。なんで…???俺…だけ…???」
そして後ろ向いて、宗雄の顔を…。
「そ…。そんな…。」




