姉妹坂 vol.243 「小さなライバル…誕生か~~。」
「それに…、可南子…。園加、愛寿美に芽久。史…???紗枝に茉優…???えぇ~~~???」
一華、目をパチクリさせて…。
彩萌、
「先生…、お願いします。」
そして可南子たちも一同、
「先生。お願いします。」
一華、
「はい…???」
彩萌、一華の前に、箱を…。
「いやいやいやいや。彩萌、私に…バレンタインデー…???」
両手をひらひらとさせて…。
可南子、
「あっ。いや…先生…、違うんです。」
一華、
「はい…???違う…???」
園加、紗枝、
「実は……。」
可南子、
「これ…。田所先生に…渡して…欲しいんです。」
その瞬間、一華、
「田所先生ぇ!!!!!」
彩萌、顔を真っ赤にして…。
史江、
「その…。あの…。実は…。」
紗枝、
「彩萌、田所先生…好きなんです。」
一華、
「へっ…???」
可南子、
「だから…、先生。お願いします。」
一華、生徒たちを見まわして…。
「あ…な…た…たち…。」
一同、
「お願いします。彩萌の気持ち、伝えて下さい。」
数秒間、沈黙。
やがて一華、
「く…、くくくくく。かかか。…うん。そっか~~。うんうん。分かった。田所先生にねぇ~~。分かった。伝えて…あげよう~~。」
その途端に、一同、
「わぁ~~~。」
小さく両手を叩いて…。
彩萌、
「ありがとうございます。」
一華、
「ふん。いいよ~~。あなたたちの頼みとあっちゃ~~。お手伝い…しましょう~~。」
彩萌、再び、
「よろしく、お願いします。」
そして一同、にこにこ顔でピアノから離れながら、
「やっぱり…、一華先生で正解。」
小さく。
「うんうん。」
音楽室のドアが閉まる。
一華、ピアノの上の四角の箱、綺麗にラッピングされたその箱を見ながら、
「やれやれ…、小さなライバル…誕生か~~。…でも、まぁ、要次、確かに、生徒たちに…人気でも…あるもんね~~。しっかし…、彩萌とはね~~。び~~っくり。」
そして、思わず鼻の下に人差し指を…。
「ぷっ。…けど…、要次、藍ちゃん、いるんだけど…。高2の…。どうする~~彩萌~~。」
「…と、言う訳で。これ…。3年の…女子生徒から…。預かっておりましたので~~。田所せんせ…。渡しましたよ~~。」
一華。
箱を受け取って要次、
「はい…???3年の女子って…。誰っすか~~一華先生…???」
そんな要次に、
「まぁ~~。この学校で、国公立、受ける生徒…と、だけ…、申しておきましょう~~。」
そんな一華と要次のやりとりを見ながら、透、
「お~~。田所先生…、バレンタインデーですか~~。いっすね~~。」
にっこりしながら…。
要次、
「国公立…受験者…???」
一華、
「ふん。まぁ…。3人ほど…、いらっしゃいますが…。」
要次、頭の中で、
「3人…???」
そして、すぐさま、
「うそ…。」
思い付く顔…。
「えっ。えぇぇぇぇぇぇぇ。マジで…。」
「はい。マジで。私が、その子から、仰せつかりましたから…。…いずれ…。アプローチは…あるかと…。」
そんな一華の声に要次、
「い…いや…。一華先生…。そんな…アプローチって…。」
一華、
「ではでは…。」




