姉妹坂 vol.233 栞奈、「さぁ~~。3年には…最後の文化祭。楽しんで~~。」
弓道部のデモンストレーションが全て終了して、大絶賛の中、
教師たちが多くの一般、そして報道関係と挨拶、解説をしている。
そして部員たちもまた、他校の生徒たちと交流している。
そんな中で佐緒里、1年の部員たちに慰められ…。
肩を抱かれながらも泣いている。
レミ、果子、
「もう~~、泣かない、泣かない~~佐緒里~~。」
そして史江と彩萌も、
「ドンマイ。ドンマイ。うん。」
そして史江から思いっ切り抱きしめられ、
「こら。泣くな。佐緒里~~。かっわいいぞぉ~~。」
余りの緊張感の末、中途半端で矢が放たれ、
その結果、「掃き矢」となってしまったのだった。
殆どギャラリーがいなくなった道場。
栞奈、
「みんな~~。」
栞奈の周りに集まる部員たち。
「みんな、ありがとう~。素晴らしい坐射。お見事よ。うん。」
まだ顔を上げられない佐緒里。
「佐緒里~~。」
栞奈。佐緒里の頭を撫でて、
「うんうん。頑張った。あれだけの人の前だもん。しょうがないよ。でも…。佐緒里だって、良い経験したと思う。弓道始めて、まだ3ヶ月なんだから…。ねっ。これから、もっと、もっと、頑張ろう。」
「そうだよ、そうだよ。佐緒里も、果子もレミも、淳も、カヨッチも…、私たちの可愛い妹みたいなもんなんだから~。」
泉季。
「かかかか。泉季に、先に言われたよ。どうする~彩萌~~。」
紗枝。
「うんうん。おっけ~~。みんな…頑張ったよ。かかか。佐~緒里~~。」
佐緒里の頭をぐしゃぐしゃにして彩萌。
「うんうん。うんうん。」
栞奈、
「さぁ~~。3年には…最後の文化祭。楽しんで~~。」
「はい。」
土日を通して開催された泉川学院高等学校文化祭。盛況にその幕は閉じられた。
それから一週間。お昼休みの保健室。理美、
「うん。いい感じ…。良くなってきている。さすがに早いね~~。回復力…。」
その教師の声に航、にっこりと。
可南子、
「ありがとうございます。昨日…病院に行ったみたいなんです。」
理美、
「ふん。うんうん。…で…???」
「先生からも、経過観察…良好との事で…。」
「そう~~。もしかしたら…3週間…掛かんないかも…。」
「病院の菊田先生も同じ事、言ってたそうです。」
理美、
「ふん。そう~。良かった。…って…、はい…???」
理美、可南子を見て、航を見て、思わず、
「ぷっ。」
可南子、
「えっ…???」
理美、
「んんん。何と、何と。野球部のエースで、4番バッターが、照れ屋さんとは…。」
可南子、
「あっ…。」
航を見て。
航、可南子と教師を見て、思わず赤く、
「……。」
「ほぃ。出来た~~っと。後は…よろしく。」
可南子、
「ありがとうございます。」
いつものように保健室を出て行く理美。
可南子、
「こんにゃろ。なんで、喋んないんだよ~~。」
椅子から少し立ち上がり、航の頭をペン。
航、首を傾げて、ニッコリと。
可南子、
「もぅ~~。はぃはぃ。食べるよ、お弁当~~。」




