姉妹坂 vol.221 「いつの間に、あいつ…、あんなに友達。」
受付のベンチに座りながら会計を待っている洋と充希、
「しかし…。いつの間に、あいつ…、あんなに友達。」
「ふん。び~~っくり。家ではなんにも話さないもんね~~。」
そして洋、いきなりクスクスと笑って…。
充希、
「な~によ~~。その笑い~~???」
洋、
「え~~~???…いや…。男子、ふたりしか…、いなかったからさ…。」
「あっ。そう…言えば…。」
「紗枝ちゃんもそうだけど…。今時の高校生って、凄い、可愛いし、綺麗だよね~~。」
その旦那の声に充希、
「はぁ~~あ~???」
「いや…。だって…、志帆と一緒のあの子…。航の…彼女だって…。紗枝ちゃん。」
「ふん。どうなんだか…。全く…分かんない。あ~~ん。でも…、とにかく良かった~~。骨折じゃなくって~~。」
「うん。だ~~ね。…さてと。これから…、球場、行くだろ。」
「ふん。だって、試合終わったら、航、連れてこなきゃ、なんないし。」
「志帆、先生から、話し…聞いてんだろうな…。」
「あっ。私、もう一度、聞いてこよっか。」
「うん。念のため。かあさんも聞いてれば、間違いなし。」
試合は9回の裏。
ベンチに入って来た広瀬、
「今戻った。どうなってる???」
ベンチの入り口に振り返る部員たち。
「先生!!!…海野は…???」
広瀬の後ろからゆっくりとベンチに入ってきた航。
女子もふたり一緒に。
部員たち、
「海野。」
敦司、
「矢島…先輩…。」
「ふたりから付き添ってもらってな。…何とか、骨には異常ない。」
その声を聞いて部員たち、
「ほぅ~~~。良かった~~。」
広瀬、
「…で…、どうなってる???」
その時、カキーンと言う音。部員たち、
「あっ!!!」
広瀬、
「…ん…???誰が打った…???」
いきなり志帆と可南子から離れて部員たちと一緒にベンチから外に出ようとする航。
「航!!!」
いきなりふたりからの声。
航同様に、数人が後ろを振り返る。
広瀬、
「おっと…。海野。」
志帆、自分の隣の可南子の顔を見て、
「えっ…。」
ボールは左方向高い放物線。グ~~ンと伸びて、あわやファール。
…が、ポールに当たり、右側に落下。
その瞬間、部員たち、
「やった――――――――っ!!!入った――――――っ!!!」
その瞬間、志帆、
「えっ。うそ…。」
広瀬、一塁に向かって走っている姿を見て、
「渡瀬か~~。」
部員たち、
「啓先輩、やり~~~。これで…同点。」
広瀬、
「何――――――っ!!!」
三塁ベースを踏んで、ベンチに右手を振りながら走る響。
「や~った、やった。響先輩の右中間のヒットがなかったら、同点になんなかった~~。」
敦司。
「…って、わた…。おま…。大丈夫なのか~~。」
広瀬、
「あっ。」
航、ぽか~んと。そんな航を睨む目。
志帆、そして可南子、同時に、
「何やってんのよ!!!」




