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姉妹坂  作者: THMISmama
220/249

姉妹坂 vol.220 航、小さな声で、「か…な…こ…。」

郁の、その一言で可南子、思わず両手を合わせて口を塞いで、

「良かった~~。ありがとうございます。」


航、小さな声で、

「か…な…こ…。」


その、小さな声を聞き逃さなかった彩芽、

「えっ…。」


園加、

「矢っ島~~。」

可南子の左腕に両手を絡めながら……。


愛寿美、

「うん。オッケー。海野~~。良かったじゃん。へへ。」


充希、何やら、困ったような、嬉しいような、複数な面持ちで。


そんな妻を見て洋、

「まさか、航にこんなに友達がいるとは…。はは…。こっちが驚きですよ~~。中学時代とは、全く真逆だわ。」

そして航を見て、

「なぁ。」


広瀬、

「いやいや。私もびっくりですよ。話しには聞いてましたが、これ程とは。しかも、圧倒的に女子が多い。モテる訳だ。」


史帆、航の右二の腕を左肘で突っ突きながら、ニッコリと唇を尖らせて。


「とにかく。大事に至らなくて良かった。先生、すぐに病院へ、ありがとうございました。感謝します。」

洋。


「いえいえ。とんでもないです。とにかく。うん。良かったです。骨にも異常がないと言う事で…。学校側にも…報告しないと…。」

そして航を見て、

「海野君、これから…どうするか…???試合の途中だけど、この状態だ。無理する事は…。」

郁を見ながら広瀬。


郁、

「あっ。えぇ~~。安静が一番です。…けど…。まっ。今のこの状態だと…。はい。ご本人に…お任せしますが…。あっ。必ず、誰かが、傍で、見守っていて戴ければ…。はい。大丈夫。ですけど…。」


一瞬、沈黙。


可南子、小さな声で、

「海野…君…???」


志帆、

「航…???」


「俺…。このまま…、球場…、戻りたい。みんな…、心配してるし。」


その声に広瀬、

「そ…か…。」

頭を掻きながら…。そして両親を見て、

「お父さん、お母さん…。」


洋、

「えっ。え~~。航が、そう…したいのであれば…。私たちは…。」


充希、

「ちょっと…、おとうさん…。」


志帆、

「だ~いじょうぶよ、私…、着いてるから。それに…。」

可南子を見て志帆。

「彼女も一緒に。ねっ。可南子ちゃん。」


その声に可南子、

「えっ…???えぇ~~。はい…。」


航、

「せんぱ…。」

そして声には出ない口パクで、

「かなこ…。」


憲央、

「うん。試合…、あれから、どうなったか…、気になるし…。」


広瀬、

「おとうさん、おかあさん。これだけの友達いるんなら、逆に大丈夫でしょう。任せて戴ければ…。」


洋、

「はい。お願いします。」


「じゃあ~~。私は…このまま、一緒に、球場に…。矢島君、お姉さん。」


充希、

「よろしく、お願いします。志帆、じゃ。」


志帆、

「うん。大丈夫。じゃ、航、可南子ちゃん。先生、お願いします。」


彩萌、

「じゃあ~。私たちも…、玄関まで。」


弓香、

「あっ。タクシー、お願いしなくっちゃ。」


航、

「ごめんな。俺…、こんなになって、みんなに…迷惑掛けて。」


「な~に言ってる~~。みんな、可南子と海野、好きだもん。こんなの、当たり前でしょ~。」

史江。


紗枝、

「ぴんぽ~ん。」

少し目を潤ませて…。





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