姉妹坂 vol.214 可羊子、「凄い、みんなの…この表情。」
その瞬間、可羊子、
「凄い、みんなの…この表情。」
鼻の下を伸ばしながら。
摩耶、
「な~~んでよ~~。」
菜穂子、
「そうだよ、そうだよ。」
可南子、目をパチクリさせて頭を傾げて、
「は…れ…???なんで…???」
弓香、
「…まぁ…。筧…さん…。嫌い…では…ないんだけど…。」
変顔で彩萌の右肩を左二の腕で押しながら、
「彩萌…。」
彩萌、
「ん…。ん~~。私に…言われても…困るん…だけど…。ねぇ…。史~~。」
可南子、
「はい…???」
園加、愛寿美、芽久。こちらも…変顔で…。
園加、
「ま~~ね~~。矢っ島~~。」
愛寿美、
「分かるでしょう~~。みんなの気持ち~~。」
可南子、
「はい…???」
彩萌、
「紗枝からも…怒られるよ~可南子~~。」
「い…いや…。なんで…???」
「なんでって…言われても…、困るんだけど~。」
茉優。
「見てる…とさ…。なんか、グィグィと…、引っ張るって言うか…。いや…。筧さん…???海野を…。」
可南子、
「うんうん。分かる分かる。凄いよ筧さん。」
弓香、
「海野君って…。そういう…タイプ…、どうかな…???…って…。」
その瞬間、可南子、
「あっ。」
「何々…。何か、思い当たるとか…???」
摩耶。
可南子、ふと思い出した、あの時の駅での航の言葉。
航、
「…でも、ああいぅ…タイプって、いるんだなぁ~~。」
「可南子は…。どうなのよ、海野の事…???」
菜穂子。
いきなり菜穂子から振られて、可南子、
「えっ…。いや…。えぇぇぇぇ。なんで…私…???いやいやいやいや。私なんて…、無理無理無理。璃子さんも海野君の事、好きだし。筧さんも…。」
彩萌、
「へっ…???璃子さんって、あの…ライズの…。横内さん…???」
可南子、
「うん。この前のステージの時、璃子さん、ステージの袖で最後まで…。その時、海野君、抱き締めて、大好きだよ~~って…。」
弓香、
「わお。」
試合は6回の裏、1点も取れないまま、2アウト。
信一、憲央、
「さすがに…、堅いよな~~多岐川…。」
「うん。なかなか…どうして…。ホーム、踏ませてくれねぇよな~~。」
「…っと~~。チェンジだ。変わらず、2点ビハインド~~。」
「仕方ない、次の裏…、期待しよ。」
史江、
「4対2…の、まんま…か…。」
駆け足でポジションに散らばる野球部員たち。マウンドでの投球練習。
キャッチャーからボールを受け取る航を見て可南子、いきなりドキン。
「わっ!!!」
航がマウンド上で自分を見たような気がしたのだった。
可南子、頭の中で…。そして照れながら、
「…な、事は…。ないよね~~。」
「さて。7回の表。なんとか凌いでくれ~~~。」
憲央。
一人目のバッター。カウント、ツーツーで打ち上げたファールボール、
ファーストがキャッチしてワンナウト。続く二人目のバッター。
「こいつがやばい。さっきタイムリーで2点、やられたんだよな~~。」
信一。
「さ~~て。どう出る~~海野~~。」
憲央。




