姉妹坂 vol.208 教室で可羊子、何かしら…浮かない顔で…。
「4人姉妹の末娘だよ~~。しかも…大学生になって…、こんな姿になって…。逆に、親の方が将来の事、心配してるって言うのに。娘の方から、海外留学したいって…。父さんなんて、涙流して、逆に、激励してくれたわ。それこそ、母さんが心配ばっかり。」
璃子。
左近、
「ははは。そっか。さすが、強いよな~~璃子は~~。」
「頼んだよ、ライズ。私の宝だから…。そして、私を…、表現…し続けて。お願い。」
そんな璃子に、左近、
「おぅ。」
泉川学院高等学校野球部、グラウンド。
顧問の広瀬慶喜、
「…と言う事で、多岐川高校野球部と、対抗試合、行う事になった~~。」
敦司、
「うそ…。多岐川って…、あの…、都大会でも、毎回…優勝候補…。え~~~。…しかも…今度の日曜日って…。文化祭、控えてるってぇのに。航~~。」
航、
「…って…。やるしか…ないじゃん。」
そしてこちらでも…。
一華、
「文化祭で、演奏する事になった。これから、準備、入るよ~~。」
弓香、
「なにやら、定期演奏会、もの凄い好評だったみたい。」
部員たち、
「うんうんうん。嬉しい~~。頑張ろ。」
更には、
「文化祭で、デモンストレーション、行う事になりました~~。他校からも見学させてくださいって、依頼、多いんですって。」
栞奈。
部員たち、
「わお。」
彩萌、
「これも…、インターハイ、効果ね~~。」
そして、これらのニュースはたちまち学校内に広まった。
ホームルームで、そして学校の掲示板の文化祭のポスターでも。
教室で可羊子、何かしら…浮かない顔で…、スマホの画面を見ながら…。
レミ、佐智子、鈴鹿、
「な~に朝から浮かない顔、してるかな~~。」
腕組をして3人。
レミ、
「私より早く、彼氏作ってこの~~。こらこらこらこら~~。」
可羊子の後ろから可羊子の首にしがみ付くように。
可羊子、
「ぐっ。ぐぇ~~。」
佐智子、鈴鹿、
「かかかか。」
可羊子、その時、ふと、前の方の席で自分を見て、キョトンとして頭を傾げる航を見て…。
「それにしても、定岡先輩か~~。カヨッチ…いいなぁ~~。」
佐智子。
鈴鹿、
「うんうん。カッコ良すぎ~~。」
「まさか、川に飛び込んでカヨッチ、助けるとは…。」
その時、レミ、
「あ…れ~~???」
目をキョロキョロとさせて。
「…ん…???どしたの…レミ…???」
鈴鹿。
「の~~、割には…、カヨッチ…。あれから…、定岡先輩と…、話し…してる…???…随分経ってるけど…???」
その声に佐智子と鈴鹿、
「へっ…???」
そのレミの声、そして佐智子と鈴鹿の反応に、可羊子、
「ドキッ!!!!」
そして、また航の方を見て。
そんな可羊子の視線に揃って、佐智子、鈴鹿、
「…ん…???海野…君…???」
航、自分が見られている事に気付く。そして敦司も…、
「…???」
航、可羊子たちの席に近づいて、
「なんだよ、矢島…???」
可羊子、いきなり両手をひらひらと。
「いやいやいやいや。いや…。別に…なんにも…。」
鈴鹿、佐智子、
「は…ぁ…???」
「気になんだろ、チラチラと見られりゃ…。」
航。




