姉妹坂 vol.205 「な~に、考えてんだかな~~。」左近。
ステージでは、最後のバンドの演奏が続いている。
璃子、
「左近、後は頼んだよ、ライズ。そろそろ、私、病院、戻るから。」
「ちょ、ちょ~~っと、璃子さ~~ん。」
美和。
「だ~~いじょうぶ。ちゃ~~んと、左近、あんた、守ってくれるから…。」
そして、左近に笑顔で璃子、
「ねっ。ふふ~~ん。」
可南子、またまた目をパチクリさせて…。口をポカ~~ンと。
航、首を傾げながら、頬を指先でポリポリと…。
「璃子、おまえな~~。」
そんな左近を見て璃子、敬礼をしながら、
「ふふ。…んじゃ、後でまた、連絡する。」
左近、
「あ…。あ~~。んじゃ…また、病室で。気を付けてな。」
「おぅ。」
そして最後に、出演バンド、メンバー全員、ステージ上で観客に挨拶。
数分後。楽器を車に搬送しながら和樹、
「しっかし…、璃子のヤツ。」
「な~に、考えてんだかな~~。」
左近。
「え~~???…ぷっ。いや…。かかかか。俺ゃ、いいと思うよ。美和ちゃん、おまえには…いいじゃん。なぁ~~。航~~。」
車の中で航、
「いや…。いやいやいやいや…。その、あの…、なんて…言うか…びっくり。」
車の後ろで男子たちを見ている可南子と美和。
美和、
「ふ~~ん。…どういう展開…???」
可南子、
「えっ…???」
「もぅ~~。敵う訳ないじゃん。璃子さん、航君、好きなんだ~~。」
腕組みをしながら車の角に背中を付けて、夜の街を見ながら美和。
そして、可南子の顔に向けて、
「ねぇ……。」
可南子、いきなり顔を赤くして、
「えっ…???」
首を傾げて、困ったような顔で、
「え~~。…はは。」
夏休みの期間中にまた数回のバンド練習。そして2月期の始業式。
学校内の掲示板に張り出された弓道部のインターハイの結果。
殆どの生徒たちがその結果を目にして湧き上がる。
そして、全学年、全クラスのホームルームでも、その結果が担任から全生徒に伝達された。
特に個人戦、そして団体戦で活躍された生徒たちのいるクラスでは担任、
そして生徒たちから祝福を受けていた。
そして、部活の時間になると、一気に弓道部の廊下に集まる男子女子の生徒たち。
けれども、やはり、その部活に未だ、姿を見せていないのが、久樹。
「え~~~。有森君。いないんだ~~。」
女子生徒の声。
けれども、他の女子生徒の声に、
「ねね、あの子でしょ、諸星君。そしてあれが秋庭君。」
「うんうん。そうそう。な~~んか。」
そして、3人一緒に、
「いいよね~~。」
そして、男子からは、
「あれ、あれ、あの子。矢島可羊子。1年で、3年の小塚さんと同じくらいの腕前だってよ。すげぇよ。」
「半端ねぇ~~。」
「しっかし…かっわいい~~。まだ1年だろ、1年。」
「けど…、俺はやっぱり、あのふたり、最高じゃん、大人っぽくって、綺麗だし…。」
どうやら…、紗枝と茉優を見て、言っている…らしい。
廊下の方に歩いて、史江。
「見学、大歓迎~~。入部希望なら、よ~ろこんで~~。」
その声を聞いて部員たち、
「ぷっ。くくくく。」
栞奈、
「かかかか。和久ちゃん…。」
その瞬間、生徒たち、
「シ~~~ン。」




