姉妹坂 vol.197 小さな声で彩萌。「憲は…、あきらめな。」
一華、夏妃、可羊子を見て、
「ふん。いいんじゃない。」
「なんとか…。パンツはウエスト、ゴムだから…。OKね。」
「カヨッチ、来たときより、お洒落に…なってない…???」
鈴鹿。
「かかかか。そうそう…。」
両手を叩いて佐智子、
「私も今、それ、言おうと思った。」
弓香、彩萌、紗枝、
「ぷっ。正に。」
可南子、
「先生…ありがとうございました。」
可羊子、顔を赤らめて…。
男子陣の方に向かって歩きながら、
「茉優~~。」
小さな声で彩萌。
「憲は…、あきらめな。」
茉優、
「えっ…???」
「憲も…、カヨッチの事…、好きだよ。」
「彩萌…。」
茉優。
「…じゃなかったら、川に飛び込むなんて…。」
「……。」
「見てたら分かるよ。レミの声のすぐだったから…。」
そして彩萌、
「私の方が驚いたくらいだから…。」
「えっ…???」
「だって、私に釣竿握らせて、その後すぐにレミのカヨッチ!!!の声。途端に憲、私なんてほっぽっといて川にドブン。だったもん。」
その話に茉優、
「……。」
「それに…。」
「……。」
「紗枝から茉優の事も…聞いてる。」
茉優、
「えっ…???」
「今まで、憲の事…。ううん、まだ、憲の事…、好きなんでしょ。」
少し間を置いて、
「私…びっくり。茉優、付き合っている男子…、いなかったんだ…。…って…。」
その彩萌の声に茉優、
「彩萌…。」
彩萌、
「ごめん…。本当にごめん。茉優、いつも紗枝と一緒だから…。紗枝は大学生と…。だから、茉優もてっきり…。」
茉優、少し怒ったような顔で彩萌を…。
けれどもすぐに…。
「ふぅ…。」
そして下を向いて、今度は遠くの山を見て、
「そっか。」
「キャハハハハハ~。」
いきなり目の前を駆けて後ろを向いて後ろにあっかんべぇをする可羊子。
後ろから、
「な~にやってるかね~~。カヨッチ~~。かかかか。」
佐智子、鈴鹿。
レミ、
「そのTシャツ、高そうだから、汚さないでよ~カヨッチ~。」
可羊子、
「だ~いじょうぶだよ~~。」
笑いながら…。
そしてふたりで歩いている彩萌と茉優を見て、
「あっ。」
何かしら自分を睨んでいそうな茉優。けれどもその顔も一瞬。
茉優、
「カヨッチ。おいで。」
可羊子を手招き。
可羊子、
「ふん…???」
茉優の傍に。
「カヨッチ~~。こ~~の~~。」
可羊子を抱き締めて、そのままヘッドロック。
可羊子、
「いたいたいたいた。」
「カヨッチ、憲…、好きなんでしょ。」
ヘッドロックをされたままの可羊子、茉優の顔に、少し戸惑いながらも…、首をコクリ、
「うん。」
「ヨシ。私が許す。」
可羊子、
「茉…優…せんぱ…。」
「あんたにゃ…、敵わないよ。…でしょ、彩萌。」
茉優の隣で彩萌、にっこりと…、
「ふふ…。」
茉優、
「さ~~てと。…なんだか…お腹…空いちゃったね~~。」
可羊子の肩を抱きながら茉優。
可羊子、にっこりと、
「うん。」




