姉妹坂 vol.184 「完璧に、航に標準、合わせてんじゃん。」
リハの帰り道。和やかにひとりで航に話し掛ける美和。
それに、何とか受け答えをする航。
そして、またまた、航は可南子と美和に挟まれた感じになっての駅までの帰り道。
ドラムの手入れをしている和樹に左近、
「しっかし…。凄いよね、美和ちゃん。」
「ん~~???」
「完璧に、航に標準、合わせてんじゃん。」
「ん~~。あんなもんなんだね~。グイグイ行くタイプだね~~彼女。…ん…まぁ…。気には…なってた…けどさ…。」
「大丈夫かな~~。可南子ちゃん。」
煙草を吸いながら左近。
「ん~~???」
和樹。
「航の隣で、少し、ちっちゃくなってたけど…。」
その左近の声に和樹、
「……。」
「それに、可南子ちゃん…、友達…。」
「ん~~…。」
「じゃ、バイバイ。私、こっち。」
美和。
航、
「うん。それじゃ。また。」
可南子、
「バイバ~~イ。」
別のホームへと歩いて行く美和。
黙って航の隣で歩く可南子。
航、
「先…輩…???」
可南子少し黙ったままで、
「…ん…???」
少し航を見上げた感じで…。
「あ~~。また、その…先輩…。」
「あっ。いや…。でも…。」
「でもじゃないよ。学校じゃ…。ん~~。仕方ないけどさぁ。私…、身長…こんなだし…。妹よりも…。」
航、
「…ん…???」
少し考えて、
「あっ。そっか~~。そう…言えば…、先輩、矢島より…。背ぇ…、低いか…。」
その瞬間、可南子、航の左腕をペン、
「んもぅ~~。」
航、
「あた。」
そして、にっこりと。
「…でも…。」
可南子、
「…ん…???」
階段を上りながら。
「美和さん…。凄いよね。」
航。ボソッと。
可南子、
「何が…???」
そう言って可南子、
「あ~~~。…いいじゃん。海野君。」
「えっ…???」
「美和さん、綺麗だし、歌も上手いし、しかも、スタイル良いし。なんだか、グイグイ行くタイプって感じ。」
「せんぱ…。」
「こ~~ら、また~~。」
「ふ~~。…でも、ああいぅ…タイプって、いるんだなぁ~~。」
可南子、
「えぇ~~???」
「いや…。俺…姉貴、いるんだけど…。全然、ああいうタイプじゃないから…。それに、紗枝だって、あんな感じじゃ…ないし…。」
「へっ…???海野君、お姉さん…いたんだ…???」
「ふん。大学2年生。…って、話してなかったっけ…???」
ホームに着き、椅子に座りながら、可南子、
「いやいやいや。初めて聞いた~~。」
「あ…れ~~???」
「ねね、海野君のお姉さん…。」
航、
「ふん。」
ジーンズのポケットからスマホを出して、画面をスワイプ。
「これ。」
可南子、
「へぇ~~。ふふ。なんか、優しそう~~。」
「か~~???」
「うん。なんだか、私、好き。」
航、
「ふん。」
腕組みしながら…。
頭を傾げて、
「ん~~。もしかして…、先輩、姉貴に、似てるか…???」
可南子、
「は…ぁ…???」




