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姉妹坂  作者: THMISmama
127/157

姉妹坂 vol.127 可羊子、「うん。先生も…反対。」可憐、「ほら、みなさい。」

「昨日の定期演奏会で見たでしょ、サックス、ソロやってた人。」

可羊子。


「うんうん。凄かったね~~。」

留美子。


「あの人、完全音感の持ち主。その他にも、凄い音楽才能ある子たちばっかり。今の器楽部。」


可憐、そんな可羊子の話しを聞きながら、

「……。」


「それに、あの…バイオリンを弾いてた人。」


「彼女も凄かったよね~~。拍手、凄かったじゃん。」

また留美子。


「けど、一番お姉ぇの才能、見抜いた人が…。」


唇を尖らせながらすぼめるように可憐。


その隣で可羊子の話しを真剣に聞いている可織、

「何の話し…???」


「かあさん…お茶…???…ん…???」

台所に燐太郎、

「な…なに…???どした…???」


「音楽の先生。多分、お姉ぇに、メチャ惚れ。」


途端に留美子、

「わお。かかか。」


可憐、今度は両手を顔に…。


「メチャ惚れ…だと…思う。…だって、先生もこの事、知ってるもん。」


留美子、可憐、

「え゛――――――――ッ!!!!」


可憐、

「だったら…、尚更、反対。こんな時期に。」


可羊子、

「うん。先生も…反対。」


可憐、

「ほら、みなさい。」

にっこりと。


「でも…。その先生。教育者としては、断固反対。おかあさんやおとうさんの事、考えて見なさいって。」


可憐、

「当然です!!!」


留美子、

「……。」


「でもね…。その音楽の先生…。こう言ってるの。教育者として、生徒を導くのが仕事。…でも、個人的には、お姉ぇを、断然、応援するって…。」


その話に、可憐、

「!!!!」


留美子、

「キャッハハハハハハ。」

両手を叩きながら。


「こんな…才能…、勿体ないって。」


燐太郎、

「ん~~。」

腕を組みながら。

そして自分でお茶茶碗をキャビネットから出して、急須にお湯を入れて…。


「あっ、ごめんなさい、おじいちゃん。」

可憐。


「んやんや。」

左手を振って。


「クラスの男子から初めて、そんな話聞かされて…、私もびっくりした。お姉ぇも当然。でも、周りがお姉ぇのピアノ、聴きたがって…。クラスのその男子も、とにかく聴きたいってなって…。」


留美子、

「うんうん。」


「先生も同席して、お姉ぇのピアノ演奏、音楽室で…。もう…みんな、感動しまくり。」


可憐、

「……。」


「そのみんな…と言うのが、今日のみんな。」


「駅でカヨたちと一緒だった…と言う。」

留美子。


「うん。…その前に、お姉ぇのピアノの腕前みんなが分かっても、お姉ぇと私、ライズって、全く知らなかったから…。」


その時留美子、いきなり両手をパン。


燐太郎、

「ぶっ。」


可憐、

「きったなぁ。…って、びっくり。」




可織、目をパチクリ。


「思い出した。」

大声で留美子。

「ライズ、うんうんうん。あの子だ、あの子だ。…確か…。横内~~ん~~。」





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