表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
姉妹坂  作者: THMISmama
102/158

姉妹坂 vol.102 「な~に精魂使い果たした顔、してんだか~~。」

「な~に精魂使い果たした顔、してんだか~~。サッチン!!!」

そんな鈴鹿の声。

「かかかか。」


その鈴鹿の声に後ろを振り向く可羊子、

「お~~い。寝るの、まだ早いぞ~~。」


椅子にダラリと背中を付けて天井を向いて目を閉じる佐智子。

「なんでふたりとも…、そんな余裕ある訳~~。」

目を閉じながらの佐智子。


そんな佐智子を見て鈴鹿、可羊子、

「くくくく。」


鈴鹿、

「その顔だと、カヨッチ…???…結構…出来た方…???」


可羊子、

「…???…ふん…???」

真一文字の口に、目をパチクリ。


「あ~~。その顔~~。」

元の体勢に戻り可羊子に指差しての佐智子。


「いやいやいやいや。…そんな訳じゃ…ないけど…。まぁ~。なんとか…。やり…とげた…かな…。」



「矢島…。いい…かな…。」

航。


「あっ。」

可羊子。


鈴鹿、佐智子、

「来た。」


レミ、

「海野…君。」


航、

「これ…。」

一枚のメモを可羊子に。


「ライズの…練習日…なんだ。」

そして、

「都合の良い日、教えてくれたら、メンバーにも連絡するけど…。…可南子…さんに…。お願い…、出来るかな。」



航から受け取った一枚のメモを見ながら可羊子。

佐智子に鈴鹿、そしてレミも、そのメモを覗くように…。



「あっ。それと…。…まぁ…。迷惑かも知れないけど…、俺の…電話番号と…、ラインのID…。書いといたから、もし何か…。…その…、都合悪い時…なんか、あったら…。」


可羊子、小さな声で…、

「海野君の……。電話…番…。」


「もし、迷惑なら、消しちまっても…。」


そんな航に、

「ううん…。このまま、そっくりお姉ぇに渡すよ。…正直言って、お姉ぇも、返事、待ってたみたいだから…。」


そんな可羊子の声に航、

「えっ…???」


黙って可羊子と航を交互に見つめる佐智子、鈴鹿にレミ。


「あぁ見えてお姉ぇ…。中途半端、嫌いな性格だから…。自分で、やるって決めたら、やっちゃう方だから。」


そんな可羊子の声に、

「へぇ~~。そうなんだ~~。」

鈴鹿。


佐智子、

「意外~~。」


「そんな風に…。見えないけど…。カヨッチのお姉さん…。」


敦司、

「何話してんだよ。航…???」


そんな敦司を見ながら女子。けれども全く敦司を無視したように…。


「でも…。あれだけのピアノ演奏出来るんだもん。さすがに、中途半端にはなんないよね~~。」

佐智子、敦司を見ながら…。


「うん。それは言えてる。」

鈴鹿。こちらも敦司を見ながら…。


敦司、何故かしら照れながら、自分の顔を指差して…、ニッコリと…。


「…っていうか…。普通…、あれだけ高校生で、出来る人って、探すのが大変。」

今度はレミ。腕組みしながら。同じように敦司を見ながら。


あまり女子の話しは頭に入っているかは微妙な…。

その割に自分の頭を搔きながら、頻りに照れる敦司。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ