これで…これでやっと本当の意味で親友になれたかな。
「あっそうだそうだ。言わなきゃいけないことがあったんだよ!」
「どうしたの?お姉ちゃんが解決できることならなんとかしてあげる!」
「お姉ちゃん今日午後8時から配信でしょ?」
「…そうだった!よくやった我が弟よ!さすが私の遺伝子を継いでるだけはある!」
「…えなになんの話?」
「きっと歯医者の予約ですよ。」
「午後8時に?」
「…ああ〜!二人ともまだ知らないんだっけね?私実は某動画配信サイトで活動してるんだよ!」
「…えなにビリビリ動画?」
「lineの画面表示の真ん中にある誰も使ってない機能ですよ。」
「いや中華でもvoomでもないからね?ようつべだよ!あの!」
「…あ〜たまに野球の試合見るために使ってるあの?」
「…ん?まあ。うん!その!」
「…え!?」
「いやでもやるだけなら誰でもできますし。」
「確かにね。」
「いやチャンネル登録者50万いるから!視聴回数取れてるから!」
「うそつかないでください。」
「じゃあいいよ。午後8時ね!?私10時まで配信するから!そこで見てな!」
「まだ午前9時だけど。」
「…じゃあとりあえず何するか決めよっか!」
「そうだね。」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「バッティングセンター行くって言っても…誰も経験ないでしょ。」
「だからこそよ!誰が一番才能あるかってこと!」
「まあ僕は楽しく見てましょうかね。」
「いや楓もやるでしょ!?」
「やりたくないです。僕運動苦手なんですよ。」
「苦手って言ってやらなかったらいつまで経ってもできないよ!やろ!」
「…まあ理にかなってますね。しょうがないですね…ちょっとだけですよ?」
「よっしゃ!」
「広島のスローガンかな?」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「…重い。」
「思ったより重量級だね…」
「…(行きで疲れたので黙っている)」
「とりあえず打つよ!私のバッティング見てな!」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「あノナー左なんだ。」
「まあ私左利きだし!左ってかっこいいじゃん!」
「守備位置どこなんですか?」
「セカンド!」
「あ右投げなんですね。」
「うわバッティングそんなに期待できない。」
「太田椋は首位打者でしょうが!見てな!」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「ふう…どうよ!20球中15球はバットに当てたし、5球くらいはヒット性だった!やっぱ私すごいじゃん!」
「…基準がないからわかんない。」
「統計が必要ですよね。」
「そんな否定ばっかしてないで早く行ってよ!」
「じゃあ次僕でいいですか?利音さんの後にやるのプレッシャーなので。」
「まあいいよ。準備運動しとくね。」
「少しは期待してください。」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「ヒッカーは右なんだ。」
「…多分僕ですよね。僕両利きなので。スイッチヒッター見せますよ!」
「楓くん両利きだったんだ!普通に初めて知ったかも!」
「あと山光楓の光の部分から取るんだ!?」
「いや野奈詠菜ってあったらノナーじゃん。おんなじ。」
「じゃあ白村利音だったら?」
「…ムラ。」
「浅村かな?」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「…疲れました。」
「まあ初挑戦ならバットに当てただけすごいから!両打席で当たってたし!」
「あれそういえば守備位置聞いてないじゃん。聞いとこ。」
「ライトです。」
「ライパチじゃん。」
「そうですよ!?」
「え急に何怖い怖い。」
「利音ちゃん行かなくていいの?」
「あそうだったわ。まあ。いけるでしょ。私だし。」
「自信満々すぎでしょ!?」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「やっぱ利音ちゃんは右なんだね!」
「うん。森下ばりのスイング見せるから。待ってて。」
「守備位置は?」
「もちろんセンターよ。」
「まあ利音ちゃん運動得意なイメージあるしね!」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「…ふう。すっきりした。」
「運動得意なイメージあるとは言ったけどさ…ほんとにそんな打つとは思わんじゃん!?」
「20球中20球当ててましたし…なんか一人だけ角度が違いましたよね。」
「ほとんどホームラン性だったじゃん!もう野球で生きていけるでしょ!」
「いや私専門はバレーだし。」
「え利音さん体力テストどんな感じですか?」
「立ち幅跳びが8点で…上体起こし…だったかな?が9点。後全部10点だった。たしか。」
「えすご!?私ほとんど8点くらいでギリギリAなんだけど!?」
「いや僕やったことないですけど多分Dとかになりますよ!?」
「いやまあ運動得意だし。」
「そういうレベルじゃない!」
「…まあ昔から運動以外やることなかったからね。暇な時は体動かしてたし。活きてよかった。」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「お母さ〜ん?今日のご飯何〜?」
「もう目の前に出てるじゃん。」
「え…あ!ほんとだ!さすが利音ちゃん!視野が広い!」
「ノナーが狭すぎるだけだよ。」
「…やっぱり人の家だと全然味って変わってくるんですね。」
「まあでもバランスも取れてるし…何よりこの魚が美味いじゃん?美味けりゃなんだっていい。そういうもんだよ。」
「やっぱり二人とも全然出てくる料理は違うんだ!」
「まあ私は自分が作ってるから、ちょっと手抜きなんだよね。バランスもそんな良くない。」
「僕は料理に時間取れないので適当にインスタント食品です。」
「まあそういうのも含めてだよね!まだまだ私の家の滞在時間はある!午後からも楽しく行こう!」
「…やっぱりこの人たち変な家庭だし変な人だな…」
謎解き
9の方が長くて6の方が短い→これと同じ状況になる二つの数字を答えろ