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これってめちゃくちゃふりーだむ!  作者: さしもの
あらぬ存在との接触
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不思議なんて慣れてしまえばいい。

私の名前は白村利音。14歳。中学3年生。別にどうって事ない、一般的な女の子。最近は新しい力のおかげで、前世の記憶がフラッシュバックすることもなくなってきてる。よかった。なんで人類って嫌なことばかり覚えてしまうの?いやまあ、楽しかった思い出の方が少ないのは認めるけどさ。…関係ないか。私も中学生の端くれだからね。今日はちょっと私の中学校生活を見てもらおうかなって。そうそう、今回はこんな感じで語りかけるのと、当時の私の心境を「」で表すのを同時進行でやるから、今回喋るのは私だけかも。まだわかんないけどね。


「ん…今…5時半ね…?じゃあ起きよっかな…っと。」

私はめっちゃ早起き。何もかも前世のせい。15年経っても治らなかったよね。あの時と違って寝る以外にもやることあるんだけど。

「…」

さて、見どころがない時間。私が起きる時間って家族誰も起きてないんだよね。お姉ちゃんは起きてもいいと思うんだけど。大学忙しいって言ってたし。

って事で一人で飯を作って一人で食べるだけ。食べ終わったら自分の部屋に戻って学校の準備をするだけ。昨日やっとかないのって?うるさいよ。

「ぬ〜…うーむ伸び悩み。」

朝の暇な時間にストレッチとかしてる。全体的に見たら変化はあったんだろうけどさ?1日単位で変化しないと飽きが来るよね。私は今すごい来てる。まあでも、他にやることがあるかって言われたら微妙。やっぱ前世と同じかも。

「りーおーん!起きてる〜?」

「起きてるよ〜」

姉が起きたら大体8時。寝すぎだろ。どうやって必修科目取ってるんだろ。家から1時間かかるけど。9時には一限始まるけど。…そういえばこないだそれ聞いたわ。なんて言ってたっけね?…思い出した。普通に電車乗ってバスに乗り換えると1時間かかるけど、一つ前の駅で降りて全力で走ると一本早いバスに乗れて5分早くなるからセーフだそうで。…もっと早く起きろよ。

「じゃ、そろそろ学校行くから。」

「え〜?もう行っちゃうの〜?」

「お姉ちゃんも今から家出るでしょ?」

「もちろん!」

「じゃあいいじゃん。」

お姉ちゃんはこういう人。駅と学校は真反対だから家でたらもう会えない。帰ってくるの遅いからまた明日まで会えない。そう考えるとこうなるのも妥当なの…か…な?いやもっと早く起きろよ。そうじゃん。冷静に考えたらそうじゃん。

「…」

えっと…学校。北中学校。いや…普通の学校だよ?見たい?私が数学の授業受けてるの。別にでしょ。…語るとするなら。数学の吉田は声がでかいから寝なくて済むんだよね。というか眠い授業があんまりない。そもそも日中眠いってことがあんまりない。生活リズムがちゃんとしてるんだ。伊達に人生2周目じゃないんだよ。

あでも、体育の授業は好き。勝てるからね。こちとら前世で戦争してるんで、まあ平和な時代に生まれた人間には勝てるってわけよ。こないだ男子のサッカーに混ぜられた時とかめっちゃ気分良かった。少なくとも同じ女子には勝ってるわってなった。ちゃんとゴール決めたし。…意外と語れるもんだな?

「…なんか忘れ物したっけ…いやしてないわ。うん。」

下校。ん?掃除とか給食だとかまだイベントはあるだろって?いやいや、ご冗談を。私は割とクラスでは孤立気味なもんでね。黙々と飯食って黙って掃除してるだけ。何が面白いの?じゃあカットして良くない?ってことで省略。文句があるなら自分がやってから言ってね。

帰る時間は暇なもんで、前までは前世の回想をしてた。させられてたの方が正しい。正直平和に慣れなかった。私はあんなに戦争を忌み嫌っていたはずなんだけどねえ?なーんか無くなるとそれはそれでって感じ。おっと、不適切な言動。まあいいか。こんなもん見たくないなら見なきゃいいんだよ。文句がある奴はパレスチナにでも行っとけ。ん?流石にまずいか?

まあいいか。最近は無の感情で帰ってる。周りの木々を見てる。ほら、あの田んぼだって、ちょっと前は青々しくて、おたまじゃくしがいて、足を滑らせると痛かった。それも今となっては過去の話。稲は刈り取られ、田は痩せ、おたまじゃくしはカエルになり。足を滑らせると痛い。ね?結構面白いもんだよ。少なくともこういうのがまるでない環境で15年生きてたわけだからね。新鮮ではある。もっとも…

「りーおんちゃん!やっぱる赤い目だから見つけやすいね!」

なんで居るんですかねえ。ノナー?おーい。君中学校違うよねえ?中中学校じゃん。遠いよ?結構距離あるよ?なんでわざわざ走ってまで会いにくるんですかね。そんなに私が面白いか。一応転生者なのは隠してるんだけどなあ。バレるわけないんだけどなあ?なーんで私の周りこんなのばっか。いやまあ、ノナーは面白いから許す。お姉ちゃんもまあ、客観視面白いから許す。じゃあダメじゃん。ゆるゆる採点祭り。採点の祭典。は?おもんな。

「利音ちゃんはお姉ちゃんが居るんでしょ?いいなあ〜…私は弟しかいないからね?大体の面倒ごとは私に来るんよ!まるでお世話係みたい!」

「別にお姉ちゃんがいてもなんも変わんないけど。弟がいる方がまだマシだよこんなん。弟がフクジュソウの絵見せて来るか?なんだよその花。利音の誕生日の誕生花なんだよー!って。知るかって話でしょ?」

ノナーは話の持ちネタが多い。声がでかいのだけが難点。ほんとこんなんばっか。大体家の話かYoutubeの話。たまーに学校の話。私は別に人と話すの好きじゃないんだけど…まあ、ノナーが楽しそうならいいよ私は。好きなだけどうぞ。もう慣れっこですから。フクジュソウってなんだよ。

ちなみに、ノナーの名は結構北中にも広まってたりする。そりゃそうだ。わざわざこっちまで走ってきた上ででかい声で孤立してる人と話す奴がいたら目立つわ。ノナーの声に対して私の声が小さすぎるのかなんでかは知らないけど、なぜか名前はバレてない。野奈詠奈とも呼ばれてないしノナーとも呼ばれてない。青い目の子っていう扱い。私にも何回か質問きたよ?一応隠しておいた。勝手に有名人にしなくても、元々登録者50万もいるんだからさ。むしろ中の人バレの方が恐ろしいまである。よくバレてないよな。

「ただいまー…はあ。」

挨拶をしても一人…ってね。親は働いてるしお姉ちゃんは大学だしで家には誰もいない。ノナーは車屋の前の交差点で帰路に着く。家まで歩くと40分かかるから走るんだって。馬鹿かな?まあそんな事はどうでも。とにかく、私は今の今までずーっとこの時間暇だったわけです。お姉ちゃんももう大学3年生。そろそろ独り立ちしても良いんじゃないかと思いながらも、どうやら就職先が決まるまでは残るらしい。あと2年か。いやまあ、私は推薦で県外行く予定なんですが。寮生活やる予定なんですが。残念だったな。いや、多分lineで来るわ。どうしよっかな。またフクジュソウ来たら。いや毎回同じお題なわけないか。

バレー部がない日はこんな感じ。あってもこんなん。ノナーがいるかいないかくらい。いる方が面白いから今回はない日を選んでみた。

「…宿題は終わったかな。」

一応受験生の肩書を背負ってますのでね。そりゃ勉強はしますよ。宿題なんて受験生じゃなくてもするだろ。はーあ。一応多少は過去問とか解いてますよ。あまり舐めるなよ。

「…ん?」

「お?」

「…!」

「今回はジャカルタらへんにいるそうです。あと…いや。一回後回しにします。とりあえず着替えはあちらで。」

せっかくだし怪獣討伐日を選んでみた。テレポートした瞬間はやっぱりびっくりする。でも、多分体が慣れたのかな?前よりかは空気抵抗とか感じなくなった気がする。それに取り乱すことも無くなったし。…最初からなかったよ?そんなまさか私が取り乱すなんて。

とりあえず最初にノナーの声が聞こえる。ノナーは毎回嬉しそうにしてる。そんな嬉しいんならもうちょい考えてくれよいっつも適当な技名つけおってからにこいつめ。私は前世で名前つけたもんね。一人の時はそれで良いんだよ。いちいちコールもしない。ノナーはまだ慣れてないんだろうね。へへへ私が先輩ー。は?

あと、ヒッカーは毎回決まった…!みたいな顔して話し始めるよ。いやー面白い。ぜひ一度見てもらいたい。見れないんだったわ。なんかね?こう…目を閉じて下向いて若干口角が上がってちっちゃくガッツポーズしてる。これで伝わる?おけ。伝われ。

まあ、みんななんだかんだ慣れたよね。そんな大事だと考えてない。淡々とやってる。もはや日常だもんね。報道ヘリとかも遥かに減った気がする。ん?お前らが毎回ミスって撃ち落としてるのが悪いだろって?いやそこにいるのが悪い。私は知らん。大丈夫。どうせ誰も文句は言わんて。少なくとも「白村 利音」に被害が来ることはないから。

「あっやばい!上陸する!燃えろ燃えろ燃えろ燃えろ〜!」

「そんな焦らなくて良いでしょ。それに背中に攻撃したって意味ない。こうやって前に出て注目を引いて…目に一発当ててやれば良いのさ。」

「おー!しかも倒れ込んだってことは総攻撃チャンス!」

「悪いね。私は君を殺さないとここにいる意味がないんだ。」

「1発で決めるよ!」

『秘剣 鳳凰の調べ!』

「…決まった…!」

「んで、その技次いつ使うのさ。」

「さあ?気分次第だね!」

「じゃあ技名いる?」

「まあ…うん!その方が楽しいでしょ!」

「…まあいいか。じゃあ、事後処理は私の仕事ってことで。」

「直接凍らせられないなら間接的に。死体に穴開けてここにブスブスっと氷柱を刺してあとはそっから冷気を出せば…はい、氷像の出来上がりってね。そんじゃ、今からあれは溶かす。もし残ったら燃やしといて。」

「おっけー!」

「…いけたわ。じゃ、これで完了ってことで。」

大体こんな感じ。なーぜか毎回海岸沿いに出るから困る。まちょっとだけ街は壊れるけども。私たちがいなかったらみんな死んでたんだよ?ってことで。あまり気にしない方針。にしても、今となっては昔懐かしい話。私の人生こんなのばっか。いっつも過去の回想してる気がする。変化が激しすぎる。

そうそう、ここでお互いに名前を呼び合うと危険が危ないってことで、渾名で呼び合おうねっていう話をしてたはず。そしたらノナーは私の名前を呼ばなくなりました。うーんネーミングセンス。いやまあ、私が言えた話ではないか。

「お疲れ様でした。そうそう、業務連絡にはなるんですが。ニュースで見ましたよね?あの南極の話。あれ犯人多分緑です。なんなら裏になんかいる気がします。なーんか怪しいんで、もしかしたら土日とかに呼ぶかもしれないです。」

「やっぱりか!なんかそんな気はしたけどさ!」

そういえばこんな会話してたな。この時の私はなーんにも気づいてないけど、もしかしたら繋げられたかもね。いやそれは無理か。そんな賢くないわ。

「…ただいま。」

「おかえり。」

「ちなみにだが…今日は飯作ってあったり?」

「しないよ。自分の分は自分で。」

「やっぱりか…」

風呂入る前か後くらいに親が帰ってくる。お父さんの方が若干早い。お母さんは買い物してるから遅いらしい。あんまり会話しないんだよね。飯食う時間も寝る時間もバラバラだし。土日とかはまあまあ話すけどって感じ。

あとは風呂入って寝るだけ。11時までには寝るようにしてる。お姉ちゃんがその辺で帰ってくるから。お姉ちゃん私を見つけるとうるさくなるし。またフクジュソウの絵見せられても困る。

って感じ。大体こんなもん。あんまり面白味のない話で申し訳ない。

「何書いてるの?」

「遺書。」

「遺書ぉ!?」

悪いが、ここはちょっと貰っていくな。大丈夫、ちょっと小話をするだけだ。そもそも誰も解いてない謎解きなんか必要ない。なら俺がもらってもいいだろう。さて…あいつら、とうとう実力行使に出たな。『恐怖心による信仰』…俺が最も嫌いな言葉だ。神の世界においてはタブーとされる行為。その立場についたなら、民に力を与え、世界を円滑に発展させる義務がある。そしてもしその力を悪用しようものなら、自ら処罰を下す必要がある。これが神のルール。神に定められた、神の、神による、神のためのルール。…神様ってのも楽じゃない。このルールを守らなくても特に処罰があるわけではないが、まあ上位存在としてなるべく敬われる行為をしろということだな。あとはローカルルールもある。俺の周りでは『神は民に姿を見せない』が美学なんだよな〜?なんで俺今ここで喋ってるんだろうな〜?んーまあいいか。俺の周り、まあ水とか木とか…雷もいたな、あいつの話はあまりしたくないが。…あとは…氷。おい!ローカルルール!成香!あいつ今堂々と姿出そうとしてるだろ!なんだ僕をあんな使い方して!僕ってもんは信仰の仲介者として存在するべきだ!大体あいつは素行も悪…くはなかったな。言動も丁寧だったな。割といいやつだったな?なんでこうなったんだ?…まあともかく、あいつは神のルールを破ったってわけだ。まあ別に処罰があるわけではないが、恐怖心で進行を稼ぐと雷みたいになる。成銀。威圧感があって独特なやつだったんだが、あいつはどう有意義に使い信仰を集めるかわからないと言って雷を落としまくり祟りを匂わせ恐怖心による信仰稼ぎをした。そしたらな?神は信仰を吸収して力にする。それが恐怖心になると当然体も恐怖心になる。恐怖心に支配される。言い換えると…『恐怖の権化』になる。あいつは感情を失い、言語も失い、ただ無言で雷を落とすやべーやつになってしまった。…あいつ僕作んないから永遠にこれだぞ。信じられん。なんで俺があいつの様子を確認してやらなならん。いやまあルールをまともに守ってる奴が少ないのが悪いんだが。…まあつまりな?あのままだと成香もこうなるんだ。俺はそれが嫌だ。見知った奴が堕ちる姿はもう懲り懲りだ。だから俺はローカルルールを破る。いつかな。…まあ誰も読んでない。文章の欠落は気にしないでくれ。俺はあまり賢くない。

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