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グレゴリウスとユリウスの警告

夕暮れ時、荘厳なアウグストゥス家の広間。ルキウス・セレナスは、厳しい表情を浮かべたグレゴリウス・アウグストゥスの前に座らされていました。その場には、ユリウス・アウグストゥスも同席しています。グレゴリウスは一瞬の沈黙の後、低いが力強い声で話し始めました。

「ルキウス、お前がここ最近していることはすべて把握している。クラウディアを監視しただけでなく、エリアス・ヴェルムに接触しようとしたな。お前のやっていることは、一族の恥を増やす行為だし、教会と対立するのは愚かなことだ。」

ルキウスは驚きの表情を浮かべましたが、すぐに眉をひそめ、反論しようとしました。しかし、グレゴリウスはその前に手を挙げ、話を続けます。

「お前が一族の中で騒ぐ分には、私も大目に見ていた。家の中で文句を言うくらいなら誰も損はしない。しかし、外部の人間に話を広げるとなると、もはや看過できん。お前の行動は一族の評判を傷つけるだけでなく、教会との関係にも悪影響を及ぼす。教会は今、一族の最も重要な協力者なのだ。」

その鋭い目に射抜かれるような感覚を覚え、ルキウスは押し黙りました。すると、隣に座っていたユリウスが、穏やかな口調で口を開きました。

「ルキウス、兄上の言葉は厳しいが、正しい。そもそも君は、セレナス家の人間になった身だ。私たちのことを心配してくれる気持ちは分かるが、今の君の役目はセレナス家のために尽くすことではないのか?」

ユリウスの柔らかな声色に対して、ルキウスの顔にはまだ反発の色が残っています。しかし、ユリウスは淡々と続けました。

「セレナス家は君にとって新しい家であり、君を信頼してその責務を任せている。アウグストゥス家の問題に深入りし過ぎることは、君の新しい家族にも悪い影響を与えるだろう。ここは、アウグストゥス家を信じ、教会を信じて、君のやるべき仕事に専念してほしい。」

その言葉に、ルキウスはわずかに俯きました。ユリウスの言葉には責任を問う厳しさが込められているものの、ルキウスの立場を気遣う温かさも感じられたのです。

グレゴリウスは一歩近づき、厳しい目で最後の言葉を告げました。

「よく聞け、ルキウス。これ以上の余計な行動は許さない。教会を敵に回すなど、一族の存続を脅かす行為だと心得ろ。これが最後の警告だ。」

その場の空気は、重苦しく張り詰めていました。ルキウスは一瞬グレゴリウスの目を見返しましたが、やがて視線を落とし、小さくうなずきました。

「…分かりました。お二人の言う通りにします。」

それを聞いたユリウスは穏やかに微笑み、グレゴリウスの肩に手を置いて話を締めくくります。

「それでいい、ルキウス。私たちは君を責めたいわけではない。ただ、一族の名誉を守るために、今後は慎重な行動を心がけてほしい。それが君自身のためでもある。」

ルキウスは重い足取りで部屋を後にしました。背後でグレゴリウスとユリウスが短く会話を交わす声が聞こえます。

「本当に反省してくれればいいがな。」

「そう願いましょう、兄上。彼もまだ学ぶべきことが多いのですから。」

その声は冷たさの中にも、どこかしら温情を含んでいました。


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