タスク1「黒きメイドは夢を見る」
第1話
前回、0話。クロエの過去話があってから
私がまだメイドになって間もない頃、夢を見た。
風景は見たことも無くて、人が沢山居て、
人々の服装も見たことないし、軽装備で、
見たことない小さな箱も持っていたりする。
小さな飲食店だろうか。テーブルと椅子とあって
落ち着くような音楽が流れている。
そこには私が居た。知らない服を着ている。
妹も一緒に居た。同様の服装をしている。
そこで私が目にした物。それは私の心を奪った。
『アルティメット・デラックスドリーム・ふわふわパフェ』
大きな大きな雲のようなそれでいてとても美味しそうなスイーツ。
見たことも聞いたことも無かった。
食べてみたい…!
夢の中の私はそのスイーツを食べる瞬間に私は現実に引き戻された。
[スキル獲得。<マルチタスク-多元思考->を獲得しました。]
あ…スキルを手に入れた。何これ…マルチタスク…?
私はゆっくりと目を覚ます。
「んあ…寝ちゃってた…。やば!」
私は激務により眠ってしまっていた。
やばい!怒られる!
あれから数年。
私の名前は『クロエ』。メイドをしています。
ジウスドラ王国の王都学園で住み込みで働いている。
過去に冒険者をしていたが、とあるクエスト中にあるモンスターから
呪いを受けてしまい、前線から退く事となった。
今はメイド長兼(掃除、食事、指示出し、新人メイド教育)、冒険者の指南役兼、学校の先生兼、姫様の傍付きをしています。
激務です。死にそう。
朝4:00から起きて全ての業務の準備を行う。
この時間からじゃないと間に合わない。
激務で死にそうだけど、楽しんでやらないと、
精神が持たない。
「ふんふ~ん。」
ポンポンとホコリを叩く。
キュッキュッと窓を拭く。
掃除中はリズムを刻むようにしている。
なんでって?
楽しいから!
食事を作る際にもリズムを刻むのは当たり前。
卵を割る時は、リズムに乗って。
コンコンッ、パカッ、じゅ~わぁ~。
憂鬱な毎日も、これで何とか乗り越えられる。
そんなこんなしていると、私以外のメイド達が皆起きて来る。
「あ、クロエ先輩、おはようございます。今日も早いですね。」
「あはは…。早起きは健康や美容に良いんだよ?」
(まあ、ここまで早くなくていいんだけど…。)
そうして、王都市の朝が始まる。
「みんな!洗濯!早めにね!今日は…。うん、晴れだから午前中に全部干すよ!急いで!」
ジウスドラ王国大都市。
人口は…。とにかく多い!そして広いです。
冒険者ギルド王国支部があります。
「え~、このように、魔法は魔力を用いり…。」
私、なんでか先生も任されています。
「クロエ先生~またね~!」
「はーい!みんな気を付けて帰ってね~。次は…。」
目の前に居るのは、金髪碧眼美少女。
この国の、王女様。
「アリシア様。そこ間違えてます。」
この方は、アリシア・アデル・ジウスドラ。まだ14歳。かわいい。
私、クロエはアリシア様の側付き。
家庭教師のような事もしています。
これは、メイド長になったと同時に、国王様からの直々のお達しであった。
当然断れるはずもなく、拝命した次第。
「え、どこですか…?うーん…もう一回やり直しますね。」
このように、とても従順に聞いてくれるので、とても好き。
何より可愛いし。義妹のように接している。
アリシア様は、才色兼備。
文学はそこそこ。そして魔法分野において、
彼女は14歳ながらトップクラス。
と言っても、学生としての実力の中では、になります。
「少し、お茶にしましょうか。根を詰めすぎては頭から煙が出てしまいますから。」
アリシアは、目を輝かせる。
「ほんとう!?嬉しい!今日のお菓子は何かしら!」
アリシア様との時間の合間にひっそりと作ってきたものを取り出す。
「ふっふっふっ…これにございます!カップケーキです!今、紅茶を淹れますね。」
アリシア様はお菓子が大好物である。かわいい。
「わぁ~!綺麗!クロエの作るお菓子はいつも美味しいから今日も楽しみ!」
はぁ~~癒される~~。
みんなこんな感じに純粋に可愛かったら良いのに…。
「ふふっ、はい。紅茶です。アリシア様。カップケーキもどうぞ。」
アリシア様は、美味しそうにカップケーキを食べてくれる。
それが私にとっての、小さな幸せだ。
ジウスドラ王国大都市。
かなり広く、人口は数えきれない。
冒険者ギルド王国支部があり、数多くの冒険者が在籍している。
魔法と呼ばれる不思議な力やスキルなんかも存在している。
アリシア・アデル・ジウスドラ(14歳)
金髪碧眼で、お菓子大好きだが、才色兼備である。
クロエは、アリシアの事を義妹だと思っている。
ちなみに、ハクアはクロエがアリシアの事を義妹のように思っている事を知らない。
第1話、読んでいただきありがとうございます。