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クロノワールド -再創-(Re:Creation)  作者: ゼロザム=ルーゴ
第弐章 ヘリアデス篇
13/23

第拾参話 「闇を照らす正義」

この物語はフィクションです。

実在の人物・団体・事件とは一切関係ありません。

剣とアルドラスは目の前にいるゴルゴンに対して警戒し、それぞれの武器を手にし、構えていた。

剣は太刀を、アルドラスは両腕に装備したガントレットを

ゴルゴン「私ハ…アザトース様…ヲ……」

ゴルゴンに宿るフェイトンの思念が歪な声として流れる。

アルドラス「剣、なんとしてでもヤツを倒すぞ…!」

剣「了解!」

二人が会話を交わしたその時、ゴルゴンの蛇の頭が伸び、剣とアルドラスに襲いかかる。

剣とアルドラスは瞬時にそれを回避した。

剣は蛇の上で走り、アルドラスは地を駆けると、別行動でありつつも、お互いゴルゴンに接近する。

ゴルゴン「オマエニ…ワカルカ……」

ゴルゴンの顔のような胴体にある大きな単眼がアルドラスへと向けられた。

アルドラス(何か来る…!)

そう思いながらアルドラスは方向変換し、西の方へと移動する。

だが、大きなその瞳はアルドラスを追いかけていた。

アルドラスは目の前にある車に飛び込み、その物陰に隠れる。

ゴルゴン「首領ハ…偉大……」

次の瞬間、ゴルゴンの瞳孔が赤く光る。

その光は車を一瞬ながらも照らした。

すると、奇妙な事に車は石化した。

アルドラス「成程、そういう原理か」

アルドラスは一瞬にしてゴルゴンの力を見抜いた。

剣(目の光を受けた場合、人或いは物は石になるか…かなり厄介だ)

剣はアルドラスに気を取られているゴルゴンに接近していた。その直後、蛇の体を蹴り、高く跳躍する。

剣「焔技…!」

太刀を構え、刃をゴルゴンに向ける。

攻撃される事に気が付いたゴルゴンはいくつもある蛇の頭を伸ばし、剣を襲う。

剣「祭火爪(サイカソウ)!」

それを計算した上で剣は太刀を振るう。

すると、刀身から焔が発現する。

それだけに留まらず、焔の刃は五つとなり、数多の蛇の頭を切断した。

そのまま剣は五つの焔の刃でゴルゴンの胴体を斬り裂いた。

ゴルゴン「ギィエエエエエエエ!!!」

ゴルゴンはフェイトンでは無い悲鳴、怪物の断末魔が空間を震撼させた。

アルドラス「なんだ…!」

石化した車に隠れているアルドラスは不愉快な顔をしながらゴルゴンの方へと目を遣る。

剣「うるせぇ…ッ!」

断末魔に耐えきれなかった剣は両手で耳を塞いでいた。

そんな剣に蛇の一頭が襲いかかる。

剣「くっ…!しまった!」

蛇は剣の足に巻き付き、捕らえる。

ゴルゴン「アザトース様ノ為二…」

剣を持ち上げたゴルゴンはもう一つの蛇の頭を動かし、剣に近付けた。

剣「焔技…!」

剣は太刀を構え、技を放とうとした。

しかし、それよりも先に蛇の頭が剣を呑み込むのが早かった。

メビウス「させねぇよ!」

しかし、それは突如現れたメビウスが蹴りを入れた事で阻止された。

剣「メビウス!」

剣はメビウスの存在に気が付く。

メビウス「なーに、俺だけじゃねぇーよ」

メビウスがそう言った次の瞬間、赤い矢が剣を捕える蛇を射抜いた。

それにより剣は落下するも何とか着地し、メビウスと共にゴルゴンから距離を取った。

ゴルゴン「私ガ…」

ゴルゴンは逃がさまいと蛇の頭を三つ伸ばし、剣とメビウスを捕らえようとする。

その時、ゴルゴンの胴体付近に光の玉が現れる。

ライト「グリント!」

そう唱えた直後、光は破裂する様に閃き、周囲を照らした。

ゴルゴン「グアアアアア!!」

眩しさにより目をやられたゴルゴンは思わず瞑り、アジトの中へと隠れた。

微かながらゴルゴンの肉体は塵となって消えそうになった。

剣「ライトか…!」

ライト「お待たせしました!剣さん」

その攻撃がライトのものだとわかると、剣の元に他の戦士達が駆け寄ってきた。

フレア「大丈夫かよ?」

剣「あぁ、問題ない」

剣はフレアの安否確認にそう返す。

ふと、全員を見渡すとある違和感を覚えた。

(ガロンがいない…まさか)

戦士の数が一人少なかった。

ガロンが死んだ…いや、殺されたという事を剣は瞬時に察した。

その直後、太刀を持つ手に力が入った。

剣は静かにゴルゴンが潜むアジトへと顔を向ける。

剣「ヘリアデス…お前らを許さない」

彼は静かな怒りに満ちていた。

身勝手な理由で、履き違えた思想を掲げたヤツらのせいで大切な仲間を殺された事が剣にとって何よりも許せなかった。

勿論、剣だけではなく、他の戦士達も同じであった。

ヘリアデスの事は許せず、全員討滅するという意志を抱いていた。

その時だった。

メビウス「なんだ?」

剣「アジトが壊れるみたいだな」

剣の言う通り、なんとヘリアデスのアジトが崩壊を起こした。

そこを中心にして周囲に振動を起こしながら瓦礫が降ってくる。

剣「アイツは…」

完全に崩壊したアジトから黒い何かが姿を現した。

ゴルゴン「私ハ…カレノ…代わリ…ニ……」

それはゴルゴンであり、先程よりも大きくなり、姿も変わっていた。

胴体である顔は正面を向いていたのが、反転して上を向くようになった。

その頭から無数の蛇が髪のように伸び、蠢いていた。

それはゴルゴンと呼ぶには少しかけ離れていたものであった。

レオ「なんかヤバくなった!」

剣「進化した…というのか?」

戦士達は大きくなったゴルゴンを見上げていた。

ゴルゴン「コノ世界ノ全人類ヲ…殺ス」

対して、ゴルゴンの幾つもある蛇の頭が剣達を見下ろしていた。

剣「皆、行くぞ」

戦士全員「「了解!」」

それを見た全戦士は戦闘態勢に入った。

アルドラス「ウィングドホース、応答せよ!直ちにL市街地区に…」

アルドラスがガントレットの甲に埋め込まれた腕時計を使って、確認をとる。

ロイド「申し訳ありません、教官」

アルドラス「ロイド!」

すると、そこからロイドの声が聞こえた。


場面は変わり、J市街地区。

ロイドは回し蹴りを繰り出し、人型の黒い怪物を倒した。

ロイド「ゴーレムを倒したかと思った矢先、何やらどす黒い曇り空から贈り物が来ました」

ロイドは周囲を見渡す。

全身は黒く、充血したような赤い単眼と鋭く長い赤い爪をした猫背の姿勢をした人型の怪物 ダークアイがロイドを囲っていた。

その中の一体がロイドに襲いかかり、赤い爪を振り下ろしてきた。

ロイド「強くはありませんが、かなりの数で苦戦しています…!」

ロイドはそれを瞬時に跳んで、回避した。


一方でO市街地区。

クロスソードを両手に振るう雷郷にもダークアイの大群に行く手を阻まれていた。

クロスソードはダークアイを斬り裂くも、別のダークアイが襲いかかる。

雷郷「こちらもだ!かなり倒しているが!そちらには行けん!!」

雷郷はクロスソードで襲いかかるダークアイを突き刺した。

すると、ダークアイは塵となって消えていった。

雷郷「やられ方からしてもこの世のものでは無いな」

雷郷は目の前にいるダークアイへと顔を向けた。


ラージ「そういう事なるからごめんなさい、教官」

結衣「戦士達の事は頼みました…!」

T市街地区にてラージは能力であるボールを使って、斧で立ち向かう結衣と背中合わせとなってダークアイを討滅していた。


アルドラス「仕方がない、そちらの方は任せた!市民に被害を受けないよう討滅せよ!」

やむを得ないと考えたアルドラスはウィングドホースの面々にそう指示を飛ばした。

四人「了解!」

すると、彼らはそう返答し、それを最後にして通信を終えた。


場面は戻り、戦士達はゴルゴンに総攻撃を仕掛けていた。

ゴルゴンは虐殺を目的に別の市街地区へと前進していた。

そこはクロノス社の本拠地があるA市街地区であった。

ゴルゴン「全人類ヲ…」

ゴルゴンは蛇の頭を伸ばして、戦士達に対して攻撃した。

レオ「オラよッ!!」

それをレオは開脚跳びで回避し、乗り移った。

レオ「これだけで終わらねぇよ!」

レオは両手に炎を纏わせ、何度も叩きつける。

そんなレオに二つの蛇が襲いかかり、喰らおうとしていた。

グリン「させないよ!」

だが、それはグリンが放つベルデゾロにより阻止された。

ベルデゾロから放たれた弾丸は襲う蛇に撃ち込まれる。

それだけに留まらず、直撃した弾丸が爆発を起こし、蛇の頭を吹き飛ばした。

しかし、蛇の頭は瞬時に再生した。

グリン「やっぱ、一筋縄じゃいかないよね…」

グリンはそう呟いた。

一方で牙禅はゴルゴンの背後へと回る。

牙禅「ハァッ!」

動きを封じようと、波動の槍で胴体を斬り刻む。

ゴルゴン「オ前…ニハ……」

ゴルゴンは牙禅の方へと目を遣る。

牙禅「効かん!」

牙禅は波動の槍をその目に向けて投げる。

ゴルゴン「ギャアアアアアアア!!」

ゴルゴンが断末魔をあげる。

しかし、それは罠であり、牙禅の背後から赤い目が生え、彼を見る。

牙禅「しまった!」

気配を感じとるも、既に遅かった。

石化されると思った。

しかし、光の直剣を両手に持ったライトがその目に突き刺した事により石化は阻止された。

ゴルゴン「ああああああああああ!!!」

ゴルゴンは断末魔を上げていた。

ライト「大丈夫ですか?牙禅さん」

それを他所にライトは光の直剣を引き抜き、牙禅に近づきながら訊ねる。

牙禅「問題無い、感謝する」

牙禅はライトにそう伝える。

そんな二人に三つの蛇が襲いかかる。

牙禅とライトはそれに気が付くと、瞬時に回避した。

ライトはゴルゴンの側面へと移るようにして、牙禅は高く跳んでいた。

牙禅(このままでは埒が明かない。なんとしてでも阻止せねば)

牙禅は心眼でゴルゴンの核を探していた。

アクアはゴルゴンの上に乗っており、水の刃で蛇を斬り裂いていた。

アクア「クソッ!斬っても斬っても再生してきやがる!」

アクアは苦戦を強いられていた。

フレア「どーすんだよ!まるで意味がねぇぞ!」

それはフレアも同様であり、高熱を発した拳をゴルゴン本体に打ち付けるも、効果が無かった。

ブラック「通さない…!」

ブラックもゴルゴンの進行を止めようとカオスの力を使い、赤くなった矢を放った。

ゴルゴン「首領ノ…為二……」

放った矢の全てが当たるも、ゴルゴンには全く効果が無い。

ブラック(効かないか…どうする)

ブラックは反転した目を凝らし、観察する。

すると、ブラックの嗅覚が何かを感知した。

ブラック「ん?闇が濃い…」

すると、ブラックは再度赤い矢を番え、ある場所へと照準を定める。

それはゴルゴンの胴体の中心であり、ブラックは静かに矢を放った。

矢が照準通りに突き刺さる、次の瞬間だった。

「ギィヤァァァァァァァ!!!」

ゴルゴンが断末魔を上げた。

それと同時、ゴルゴンから長髪という特徴を持つ人型のシルエットが生えてきた。

牙禅「あれは…!」

当然、ゴルゴンの上にいる戦士達。

否、この場にいる戦士達とアルドラスはシルエットとなったフェイトンの存在を察知した。

レオ「勘だけど、あれを倒せば!」

レオはその場から走り出し、フェイトンに接近。

すぐさま炎の拳を振るった。

だが、フェイトンのシルエットはゴルゴンの中へと潜るように消えた。

レオ「なっ!?」

炎の拳は空を切る。

勢いよく走り出した事で転がりながらもなんとか着地し、体勢を立て直した。

アクア「どういう事だ?」

アクアの他にも戦士達は目の前の状況に困惑、驚愕していた。

だが、考えさせる隙も与えてくれないと言わんばかりにフェイトンはアクアとフレアのところへと浮上するように姿を現した。

アクア「そこか!」

アクアは能力ですぐさま掌から水の弾丸を生成させ、放つ。

すると、フェイトンの顔から赤い単眼が現れ、水の弾丸の方へと目を遣る。

不思議な事に水は石化を初め、落下直後、砕け散った。

フレア「オラよッ!」

フレアは高熱を発した跳び蹴りを入れた。

だが、フェイトンはまた潜って、攻撃を回避した。

フレア「くっそ!出たり入ったりって!モグラかコラァ!!」

フレアは怒り心頭に文句を言う。


ライト(どうしよう…弱点もわかるのに、倒し方もわかる。けど…)

ライトは光の直剣を片手に走りながら思考を張り巡らせていた。

アルドラス「方法はある」

すると、そこにアルドラスがライトの隣に現れた。

ライト「アルドラス教官!」

ライトはアルドラスの方へと顔を向けた。

アルドラス「現状、あの影は潜ったままゴルゴンの体内を泳いだり、単眼による石化をする事が可能だとわかった。更にあの巨大な怪物は影と同様の石化や数多の蛇を操れる。」

アルドラスは観察した事を説明する。

ライト「種類豊富ですよね、あの怪物」

アルドラス「そこでだ。作戦があるのだが、やってくれるか?」

すると、アルドラスはライトにそんな事を訊いた。

ライト「お願いします!」

ライトは少し考えた後、そう答えた。


レオ「避けんなッ!」

レオはフェイトンに攻撃を続けていた。

現れたところを炎を纏った拳や足で振るうも、すぐに潜られて回避されてばかりだった。

レオ「はァ…はァ…はァ…!」

レオは人であるのに対して、今のフェイトンは人ならざるもの。

当然、レオには体力の限界が来ていた。

そんなレオに蛇が襲いかかる。

レオ「くっ!」

隙をついた蛇はレオの全身を絡めとり、力強く拘束した。

グリン「レオ!」

レオを助けようとグリンはベルデゾロの照準を合わせようとする。

しかし、彼も蛇に捕らえられてしまった。

フレア「レオ!グリン!」

フレアは二人を助けようと駆け寄る。

しかし、そんな彼の背後にフェイトンが現れる。

アクア「後ろだ!フレア!」

アクアの呼びかけも虚しく、ヤツの単眼が発光し、フレアはもろに受けた。

フレア「しまった!」

時すでに遅し、フレアの全身は石化された。

それだけでなくフレアは蛇に捕らえられた。

アクア「おのれ怪物!」

アクアはフェイトンに接近するも、蛇に咥えられる形で捕らえられた。

アクア「くっ…!」

アクアは藻掻くが、ビクともしなかった。

牙禅「くっ!四人も!」

メビウス「マズイな…」

他の蛇を討滅する牙禅とメビウスは危機を感じていた。

二人の前には蛇に捕らえられた四人の戦士がいた。

ゴルゴン「全テハ…首領…ノ……」

ゴルゴンは蛇の数を増やし、メビウス、牙禅に襲いかかる。

メビウス「うおっ!」

メビウスは音速で喰らおうとする蛇を回避していた。

牙禅「くっ…!」

牙禅は波動の槍で蛇の頭を払い除けていた。

その頃、剣は焔を纏った太刀で蛇を斬っていた。

剣「待ってろ!」

横一文字に振るった直後、二人を助けに行こうと向かうも、多数の蛇に阻まれた。

剣「退けろ!」

剣は焔を纏う太刀で多数の蛇を斬り裂いた。

だが、それで終わる訳もなく、蛇は続々と剣に対して襲ってくる。

剣「くっ…!」

微かに剣にも限界が来ていた。

ライト「みんなを離せ!」

そんな状況の中、ライトの声が聞こえた。

剣は右へと顔を向ける。

そこには光の直剣を片手に、フェイトンに接近するライトがいた。

剣「ライト!」

メビウス「やめろ!お前まで」

二人は制止の声をかける。

牙禅「ライト…」

だが、その中で牙禅は何かを見越していた。

すると、ライトは光の直剣をフェイトンに対して振るう。

しかし、フェイトンは後ろに引いて回避されてしまった。

続けて攻撃を繰り出すも、全て躱された。

三度目のところでライトは蛇に絡め取られる様に捕らえられてしまった。

ライト「くっ!」

ライトは藻掻くも全く効果が無かった。

ゴルゴン「虐殺……」

ライト「あああっ!!」

ゴルゴンはライトを絞めあげた。

それによりライトは苦しめられていた。

メビウス「野郎!ライトを…」

見るに堪えず、限界が来たメビウスは助けに行こうとした。

しかし、牙禅はそんな彼を抑えた。

メビウス「アンタ、正気!?…」

牙禅「備えろ」

メビウスが抗議の声を上げるも、牙禅はメビウスにそう伝えた。

絞めあげられてライトは遂に限界を迎え、光の直剣を手放した。

落下していく光の直剣、次の瞬間だった。

光の直剣が眩く発光した。

あまりの眩しさにフェイトンは両腕で単眼を防ぎながら怯んだ。

それによりゴルゴンの拘束が解け、戦士達が落下していく。

ライト「今です!」

メビウス「ったく、そういう事か!意外と危なっかしい事すんだな!」

ライトの言葉と同時、メビウスと牙禅、アルドラスが落下していく戦士達を捕まえた。

剣「焔技 烈刈(レッカ)!」

一方で邪光 剣はフェイトンに接近し、焔を纏った刃を振り下ろした。

刃に斬り裂かれたフェイトンは危ういと考え、ゴルゴンの体内へと潜った。

拘束されていた仲間を助け出したメビウスと牙禅、アルドラスがブラックの近くに着地した直後、ブラックは赤い矢を番えていた。

ブラック「…剣、退け!」

ブラックが剣にそう指示すると、赤い矢を放つ。

その威力は絶大で、周囲の大気を振動させ、衝撃波を起こした。

剣「了解した!」

ブラックの指示で剣は跳んで後退した。

そのまま矢はゴルゴンを貫いた。

ゴルゴン「ギィヤァァァァァァァ!!」

ゴルゴンは断末魔を上げながら塵となって消滅した。

その瞬間、闇に覆われていた空が晴れた。


その頃、O市街地区。

雷郷と交戦するダークアイに変異が起こった。

雷郷「む、なんだ…」

当然、その事に雷郷は気が付く。

ここにも青空が広がっていた。

ダークアイ「グオオオオオ…」

ダークアイは陽の光に照らされると、呻き声を上げながら塵となって消滅していった。

それはウィングドホースの人達がいた他の市街地区でも同様であった。

ロイド「…今のは」

ロイドはダークアイの存在に対して謎に思っていた。


こうして、ヘリアデスの件については解決した。

その後、クロノス社ではガロンの葬儀を無事に終え、墓に眠らせた。

クロノス社付近にある墓場へと場面は移り変わる。

ブラックはガロンが眠る墓の前にて、黙祷していた。

ライト「ブラックさん…」

そんなブラックの元にライトが現れた。

ブラック「ライトか…いつもありがとうな」

ブラックはライトの存在に気が付くと、立ち上がり、顔を向けた。

ライト「いえ…」

ライトはガロンの墓へと顔を向けた。

ライト「ガロンさんは優しくて、明るい人でした。誰にでも対等に接して、ムードメーカーな人でした」

そして、ガロンがどういう人物だったかを自分の解釈なりに語った。

ライト「なのに…」

その直後だった。

ライトは拳を握りながら俯き、帽子のつばで顔を隠していた。

ライト「なんでガロンさんが…」

ライトはそう嘆いた。

その様子を見て、ブラックはライトが悲しんでいるのだと察し、彼の顔からガロンの墓へと顔を向き直した。

ブラック「…死がそうなんだろう」

ブラックの言葉にライトは静かに驚く。

ブラック「少なくとも俺達がいるのはそんな場所だ…」

ブラックはこの場から去ろうと歩を進める。

そうして、ライトの隣に来た時だった。

ブラック「気を付けろよ、出来ればみんな死ぬな…」

そう言うと、ブラックは再び歩き出した。

ライト「ブラックさんも、死なないでくださいね」

ライトは振り返って、ブラックに言葉をかけた。

だが、ブラックは何も返さずにそのまま去っていった。

ライトは最後までブラックを見送っていた。

その道中、ブラックの拳が握られた。

ブラック(死なないでか…どうだがな)

墓場からかなり離れた後、ブラックは上を向いた。

ブラック(…悪魔は俺を許しくれるか?)

ブラックの心は悲しみに満ちていた。

泣きたいはずなのに、何故か涙は出なかった。


その頃、剣とメビウス、アルドラスは被害を受けた街の復興を手伝っており、その間の休憩していた。

勿論、他の戦士達やCSFの隊員達も別の市街地区で活動していた。

メビウスがジュースの入った缶を、アルドラスは紙パックに入ったいちごミルクを口にし、飲んでいた。

一方で剣は何も飲んでおらず、街中を見渡していた。

「剣さん」

すると、そんな剣に誰かが声をかけてきた。

それはサヤであり、彼女の隣には少年がいた。

剣「サヤか」

サヤ「この子が剣さんに伝えたい事があるって」

サヤがそう言うと、少年は剣に近付いてきた。

少年「護ってくれて、ありがとう」

少年は剣に対して頭を下げ、感謝の言葉を伝えてくれた。

それに対して剣は驚くも、少年と同じ背くらいに屈んだ。

剣「ありがとうな」

そうして、剣は微笑みながらそう返した。

その様子をメビウスとアルドラスは見ていた。

メビウス「ねぇ、アルドラスさん」

メビウスはスマホをスライドさせながらその画面を見ていた。

画面にあったのはネットので正義組織に対する賞賛や批判などが書き記されていた。

アルドラス「どうした」

そう言いながらアルドラスはメビウスの方へと顔を向けた。

メビウス「フェイトンの犯行動機って、首領 アザトースに憧れ、その信仰が故なんだよな?」

アルドラス「そうだな」

メビウス「…信仰って怖ぇんだな。周りが見えなくなって、善悪の判断も疎かになる。」

メビウスはスマホを閉じ、ポケットにしまった。

アルドラス「…信じる事は悪い事では無い。だが、ヤツは過信し過ぎた。」

アルドラスは片手に持っていたいちごミルクを飲み終えると、それをゴミ箱に捨てた。

アルドラス「過信は己だろうと、それ以外だろうと足元をすくわれ、突然の事に酷く傷付き、悲しむ。慢心も周りが見えなくなる。」

アルドラスはメビウスに身体を向けた。

アルドラス「だから、私が思うには『半分信じ、半分疑った』方が良いのだろう」

アルドラスは作業を再開しようと剣の方へと歩み寄った。

少年「お兄ちゃん!バイバイ!」

サヤ「剣さん!また後で!」

剣「あぁ、また後でな」

剣は去り行く少年に手を振って、サヤにも別れを告げた。

そんな剣にアルドラスは近付いた。

アルドラス「再開するぞ」

アルドラスは剣にそう言葉をかけた。

剣「了解」

そう言うと剣も取り掛かった。

メビウス「了解!」

それはメビウスも同じで、剣の後を追いかけた。


V市街地区へと場面は変わる。

そこは突然発生したパンデミックにより幽閉された無人の市街地区。

そこに闇が収束し、傷だらけのフェイトンがいた。

だが、この場にいるはずなのにウイルスに感染はしていなかった。

フェイトン「侮っていた…おのれ、戦士め……」

フェイトンは伏せたまま前へと進んだ。

フェイトン「まだ、アザトース様の…野望は…終わっては…」

その時だった。

「凄いボロボロだね、君」

フェイトンの目の前に一つの影が現れた。

フェイトン「だ、誰だ…お前は……!」

フェイトンは顔を上げて、影の正体を見る。

黒い髪に紫色の瞳を持ったジト目の容姿に黒いヘッドホンをした少年であった。

その頭上には天使の輪のような円盤状の黒い渦があり、人を覆えるほどの大きさであった。

少年「わからないかな…君を蘇らせたのは僕だよ」

黒い影の少年はフェイトンを見下ろしながらそう伝えた。

フェイトン「な、なんで私を…」

フェイトンは目の前の少年に対して、恐怖していた。

少年「理由はあったけど…今はもう無い。」

少年はフェイトンの頭に手を置いた。

フェイトン「え、あ……」

次の瞬間、フェイトンの瞳に光が消え、肉体が崩壊した。

その肉体は黒く染まり、闇として塵になって消えた。

少年「呆気ないね…空っぽだったからか」

少年はフェイトンに対して、そう吐き捨てた。

少年「ま、いいや」

少年はポケットから折り畳み式の携帯ゲーム機を取り出した。

それを展開すると少年はゲーム機の電源を起動した。

その後、すぐに遊びながら、この場を去った。

少年は無言のままゲームをしていると、暗い闇の中へと辿り着いた。

少年「…さて、そろそろ始めようか」

すると、少年は携帯ゲーム機を閉じ、ポケットにしまった。

少年の周りには立体化した四つの人影と数体の巨大な怪物がいた。

少年「各世界を破壊しに」

少年は正面へと目を遣りながら、そう言った。

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