表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ユニーク賢者物語  作者: ハヤテ
第2部第2章 対決、「断罪官」

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

60/220

第28話 再会と、新たな出会い

 お待たせしました、今年最後の投稿です。


 いつもより短めの話かもしれません。


 「俺は男です!」


 と、断罪官大隊長のギデオンに向かってそうツッコミを入れた春風。


 その後すぐに心の中で「何やってんの俺!?」と後悔したのだが、


 「嘘を吐くな。何処の世界に、そんな可憐な少女のような顔付きをした少年がいるというのだ?」


 と、ギデオンに無表情でそう返されてしまったので、カチンとなった春風は()()()()()を用いて、彼に自身が男である事を証明した(どんな方法かはご想像にお任せしよう)。 

 そしてその証明の後、


 「……そうか、男なのか。すまなかった」


 と、ギデオンは春風に向かってそう謝罪すると、何処かしょんぼりとし表情でトボトボとその場から去った。


 そんなギデオンに、


 (すみません。なんか……すみません)


 と、春風は心の中で謝罪しながら、静かに合掌した。


 そしてその日の夜、


 「何をやってるのですか春風様ぁ!?」


 「ひえええ! ご、ごめんなさいぃ!」


 グラシアにこっ酷く叱られ、春風は暫くの間、ひたすら彼女に説教されるのだった。


 翌日、朝起きて朝食を済ませると、春風は1人、フロントラルから近い森の中を進んでいた。


 表向きは「薬草採取」の仕事の為なのだが、


 (あの子達、まだここにいるのかな?)


 そう、春風がこの森に来た本当の目的は、一昨日にこの森で出会った、あのぼろぼろ服の少年と、その兄である長い髪の少年との再会だった。断罪官の目的について考えていた時に2人の顔が脳裏に浮かんだので、凄く気になってしまったからだ。


 目的の薬草を採取しつつ、暫くの間森の中を歩いていると、


 「あの、春風様。そろそろ戻った方がいいのでは?」


 と、左腕の銀の籠手にセットされた魔導スマホの中からグラシアがそう話しかけてきたので、


 「うーん。すみませんグラシアさん、もう少しだけ……」


 と、春風はチラッと銀の籠手を見ながら、その中グラシアに向かってそう謝罪すると……。


 ーーヒュッ!


 「っ!」


 と、以前聞いた風切り音がしたので、春風はすぐに後ろにジャンプすると、それまで春風が立っていた場所に、「ドシュッ!」と音を立てて矢が地面に突き刺さった。


 その矢を見て、


 (お、来たかな?)


 と、春風が心の中でそう呟くと、近くの大きな木の後ろから、


 「……あんたか」


 という声と共に、一昨日春風が出会った、あの長い髪の少年が出てきた。勿論、最初に会った時と同じように弓を構えていた。


 その姿を見て、


 「ああ、よかった。まだここにいたんだ……」


 と、ホッと胸を撫で下ろした春風が、その長い髪の少年に近づくと、


 「動くな!」


 と、彼は弓を構える力を強めた。


 春風はそんな彼を見て、


 (うーむ。やっぱ警戒されてるなぁ、俺)


 と、春風は心の中でそう呟いた後、


 「俺が信用出来ないってのはわかるけど、君に危害を加えるつもりはないよ。今日ここに来たのは、君と君の弟君に会う為なんだ」


 と、目の前にいる長い髪少年に向かって、この森に来た理由を話し、一歩彼に近づいたが、


 「動くな言ってるんだ!」


 と、長い髪の少年はますます弓を構える力を強くしたので、


 (うーん、困ったなぁ。どう説明すれば……)


 と、それを見て春風が悩んでいると、


 「待つんだ、ディック!」


 と、何処から若い女性のものと思われる声がしたので、


 「ん? 何だぁ?」


 と、春風が頭上に「?」を浮かべていると、長い髪の少年の背後に、真っ赤なショートヘアをした、少し凛々しい感じの女性が現れた。


 動きやすそうな衣服身を包んではいるが、腰のベルトに鞘に収まった剣を挿したその女性を見て、


 (あ、あの人もあの子が言ってた『仲間』の1人かな?)


 と、春風はぼろぼろ服の少年の言葉を思い出していると、女性は春風を見て、


 「君が、ピートが言ってた『青いローブ姿の()()()()』だね?」


 と、尋ねてきた。


 その質問に春風は、


 「だ〜か〜ら〜……」


 と、ピキッとなってプルプルと体を震わせた後、


 「お、れ、は、男なんですぅ!」


 と、春風は女性に向かって叫ぶようにそうツッコミを入れた。

 


 

 どうも、ハヤテです。


 という訳で、今年最後の投稿でした。


 と言いましても、これからも投稿を続けていきますので、来年もどうぞよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ