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ユニーク賢者物語  作者: ハヤテ
第2部第2章 対決、「断罪官」

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第19話 「異端」を討つ者達

 今日から新章開始です。


 いつもよりかなり短めの話なうえに、残酷な文が入ってます。


 その日の夜、エルードの辺境にある小さな村が滅んだ。


 燃え盛る紅蓮の炎に包まれた家々。


 悲鳴をあげながら逃げ惑うその村の住人達。


 そんな彼らは今、1人、また1人と、()()()()()()()()()によって殺害されていた。


 ある者は剣で首を斬り飛ばされ、ある者は心臓を槍で貫かれ、またある者は大きなハンマーで全身を叩き潰された。


 村人達の悲鳴が響き渡るそんな状況の中、


 「た、た、助けてください……!」


 と、村人の1人が黒い鎧を纏った者達の1人に向かってそう言ったが、残念な事にその言葉が届く事はなく……。


 ーーヒュッ! ザシュッ!


 「ギャアアアアアッ!」


 結局、その村人も殺された。


 若い男性や女性だけでなく、足の悪そうな老人から、まだ生まれたばかりの赤ん坊までもが、次々と無慈悲に命を奪われる中、その村の中央に、1人、腕を組んで仁王立ちで立つ男性がいた。


 何処となく只者じゃない雰囲気を持つその男性も、村人達を殺害していた者達と同じく、黒い鎧を身に纏っていた。


 そんな男性のもとに、


 「大隊長!」


 と、男性と同じ黒い鎧を纏った1人の青年が駆け寄ってきた。


 青年は「大隊長」と呼んだ男性の傍に立つと、その場に跪くように片膝をついて、


 「報告します。『異端者』どもと()()()()を発見しました」


 と、男性に向かってそう報告すると、男性はゆっくりと口を開いて、


 「場所は?」


 と尋ねた。


 その質問に対して、青年は答える。


 「中立都市フロントラル付近です」


 その答えを聞いて、男性は「そうか」と呟くと、


 「準備が済み次第、すぐにフロントラルに向かうぞ」


 と、青年を見ずにそう命令した。


 その命令に対して、


 「すぐにですか?」


 と、青年がそう尋ねると、


 「何か問題があるのか?」


 と、男性がそう尋ねてきたので、


 「いいえ、問題はありません」


 と、青年はハッキリとそう答えた。その答えを聞いて、


 「そうか。では、早速準備するよう、隊員達に伝えよ」


 と、男性が再び青年に向かってそう命令すると、


 「はっ!」


 と、青年はすぐに立ち上がってその場から駆け出した。


 青年が離れると、再び1人となった男性は静かに呟く。


 「そうとも。如何なる理由があろうと、如何なる存在が相手であっても、『神』の名のもとに『異端』となった者は全て排除する。それが我ら、『断罪官』だ!」


 それから暫くして、漸く村を焼いていた炎が消えると、


 「総員、準備完了しました!」


 と、黒い鎧を纏った青年がそう報告し、それを聞いて、


 「よし、では出発する! 目的地は、中立都市フロントラルだ!」


 と、男性がそう宣言すると、


 『はっ!』


 と、男性を先頭に黒い鎧を纏った者達ーー「断罪官」達は馬を走らせて、廃墟となったその村を後にした。


 新たな目的地に向かって真っ直ぐ突き進む男性ら断罪官達だったが、その目的地である中立都市フロントラルで、彼らは後に自分達を脅かす事になる1人の「悪魔」と出会う事になるのを、この時はまだ知らなかった。

 

 どうも、ハヤテです。


 という訳で、今日から第2部第2章の幕開けです。


 

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