表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ユニーク賢者物語  作者: ハヤテ
第2部第5章 「邪神」との戦い
146/220

第114話 新たなる始まり

 お待たせしました、本編新章、開始です。


 それは、イヴリーヌや歩夢達が、フロントラルへと旅立ってから暫くした時の事だった。


 ルーセンティア王国王城内、謁見の間にて、


 「何!? 『邪神の眷属』に()()があっただと!?」


 「はい! それも、複数の目撃情報がありました!」


 国王ウィルレッドは、目の前にいる騎士からそう報告を受けていた。


 その報告に、ウィルレッドの隣のマーガレットやクラリッサ、五神教会教主ジェフリー、そして、爽子ら勇者達は、ショックでタラリと汗をかいた。


 そんな状況の中、


 「ほ、報告を続けてくれ」


 と、ウィルレッドが騎士にそう命令すると、


 「は、はい! 目撃情報をもとに調べた結果、各地にいる邪神の眷属達は、全て()()()()()を目指して進んでいる事がわかりました」


 と、騎士はビシッと姿勢を正してそう報告を続けたので、


 「そ、そのある場所とは?」


 と、ウィルレッドが更に尋ねる中、騎士は「そ、それは……」と言い難いそうに表情を暗くしたが、すぐにウィルフレッドを見て答える。


 「中立都市、フロントラルです!」


 その答えを聞いて、


 「な、何だとぉ!?」


 と、ウィルフレッドは驚きのあまり玉座から立ち上がり、


 「「そ、そんな……!」」


 と、マーガレットとクラリッサは顔を真っ青にした。


 そして、それはジェフリーや勇者達も同様だった。


 そんな報告を受けていた同時刻。


 ルーセンティア王国と肩を並べる大国であるストロザイア帝国でも、


 「……そいつはマジな話なのか?」


 「は! もう一度報告しますが、『邪神の眷属』達は皆、中立都市フロントラルに向かっているとの事です!」


 と、皇妃キャロラインの夫にして皇帝であるヴィンセントも、自国の騎士からの報告を受けていた。


 その報告を受けて、ヴィンセントは「マジか……」と手で顔を覆うと、


 「父様」


 と、隣に座る1人の少女が、ヴィンセントをそう呼んできたので、


 「どうしたエレン」


 と、少女をそう呼んだヴィンセントが返事すると、


 「ここは私に任せて、父様は母様達のところに行ってください」


 と、エレンはヴィンセントに向かって真剣な表情でそう言った。


 その言葉を聞いて、


 「……良いのか? お前だって、水音に会いたいんじゃないのか?」


 と、ヴィンセントが尋ねると、


 「大丈夫です。アイツも、祈も、そして進達も、ちゃんとここに戻ってきますから。それに……」


 「?」


 「父様、早く会いたいのでしょう? 雪村春風に」


 そう言うと、エレンはニコッと笑ったので、ヴィンセントは一瞬ポカンとなった後、


 「……はは、そうだな」


 と言って、スッと玉座から立ち上がって、


 「よっしゃ! すぐに魔導飛空船の準備だ! そいつが済み次第、俺もフロントラルに向かうぞ!」


 と、騎士に向かってそう命令した。


 ただ、その後すぐに、


 「おっと、こうしちゃいられねぇ! すぐにウィルフにも報告しねぇとな!」


 と言って、ヴィンセントはそそくさと謁見の間を出た。


 その後、廊下を移動する最中で、


 (待ってろよ、キャリーにレオン、アーデ。そして……)


 と、ヴィンセントは心の中でそう呟いた後、


 「雪村春風ぁ! この俺、ヴィンセント・リアム・ストロザイアが行くから、首を洗って待っていやがれぇ!」


 と、ニヤリと笑いながらそう口に出した。


 さて、その雪村春風本人はというと、


 「春風。何してるの?」


 と、レナがそう尋ねてきたので、


 「いや、なんか『首を洗って待ってろ』って言われた気がしたから、首を洗ってる」


 と、本当に首を洗いながら答えた。


 その答えを聞いて、


 「そ、そうなんだ」


 と、レナは頬を引き攣らせたが、


 「じゃあ、私も」


 と言って、レナも春風と同じように首を洗い始めた。


 

 


 

 


 

 どうも、ハヤテです。


 という訳で、前章が終わってすぐになりましたが、今日から本編新章の開始となります。


 お楽しみに。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ