表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ユニーク賢者物語  作者: ハヤテ
第2部第4章 そして、「再会」の時へ
144/220

第112話 「今後の予定」について

 お待たせしました、1日遅れの投稿です。


 (もぉ。春風君ったら、もう少し怒っても良いのにぃ)


 と、心の中でそう呟いたアマテラスは、「ちょっと不満です」と言わんばかりに頬を膨らませたが、


 「ま、春風君らしくて良いんだけど」


 と、すぐに「ふぅ」とひと息入れてそう言った。


 春風の言葉に食堂内が和やかな空気に包まれていると、


 「ふふ。春風ちゃんの気持ちはよぉくわかったわ」


 と、それまで黙って春風の話を聞いていたキャロラインがそう口を開いて、


 「それで、春風ちゃんは今後どうするつもりなの?」


 と、春風に向かってそう尋ねた。


 その質問を聞いて、


 「え? どうする……って?」


 と、春風が首を傾げると、


 「決まってるでしょ? 帝国(うち)に来るのかって事よ!」


 と、キャロラインはプンスカと怒りながら答えた。


 その答えに周囲の人達が「あ、そういえば……」とタラリと汗を流すと、


 「あ、あの、キャロライン皇妃様。ちょっとよろしいでしょうか?」


 と、アメリアが「はい」と手を上げながら尋ねてきたので、


 「ん? あら、そういえばアメリアちゃんは聞くの初めてだったわね」


 と、キャロラインはアメリアを()()()()()で呼びながらそう言うと、


 「実を言うとね……」


 と、自分達がこのフロントラルに来た最大の目的について、改めて説明した。


 その説明を聞き終えると、


 「うわぁ、マジですか。マジであの()()()()俺の事諦めてないんですか」


 と、春風は「なんてこった!」と言わんばかりに手で顔を覆い、


 「あいつぅ! 絶対許さない!」


 と、レナは怒りで今にも飛び出しそうになったが、


 「レナ、落ち着きなさい」


 と、ヘリアテスに宥められ、どうにかその場は踏みとどまり、


 「わ……私達が、春風君を巻き込んだばかりに……」


 と、アメリアはショックで膝から崩れ落ちそうになったが、


 「姉さん」

 

 と、傍にいたエステルに支えられた。


 そんな春風達を前に、


 「と言うわけで、出来れば春風ちゃんにはすぐに帝国に来てもらいたいんだけどぉ」


 と、キャロラインが「お願い」と言わんばかりに目をウルウルとさせていると、


 「お気持ちは大変嬉しいのですが、市役所でもお話ししましたように、今の俺は『紅蓮の猛牛』と『黄金の両手』、2つのレギオンに所属している身です。ですので、そのリーダーであるヴァレリーさんとタイラーさんの許可なしでは、俺にもどうする事も出来ませんし、それに……」


 「それに?」


 「俺自身も、ここから離れる訳にはいかない理由もありますから」


 と、春風はチラリとアメリア達を見ながら、申し訳なさそうにそう言った。そんな春風を見て、


 「は、春風君」


 「兄さん……」


 「アニキ……」


 「ハル兄……」


 と、アメリア、エステル、ディック、ピートの4人は感動で目をウルウルとさせた。


 その後、


 「それに、明日は朝早くから『紅蓮の猛牛』の仕事もありますから……」


 と、春風がそう言うと、


 「あら、そうなの? じゃあ、私も一緒に行って良いかしら!?」


 と、キャロラインが笑顔でそう尋ねてきた。


 その質問から数秒の沈黙後、


 「……あのぉ、仰ってる意味がわかりませんが?」


 と、沈黙からハッとなった春風が、恐る恐るそう尋ねると、


 「だ、か、らぁ、私もその仕事に一緒に行くって言ったの!」


 と、キャロラインは頬を膨らませながらそう答えたので、


 「……いや、本当に何を言ってるんですか!? 結構危ない仕事なんですよ!?」


 と、春風は「ちょっと待てい!」と言わんばかりに抗議した。


 すると、キャロラインは「大丈夫よぉ」と言った後、露出している自分の()()()()に手を突っ込んで、そこから()()()()を取り出し、


 「じゃーん! ギルドカードォ!」


 と、そのあるものーーギルドカードを春風に見せた。


 数秒後、


 「……あ、ギルドカード……って、はぁ!? キャロライン様ハンターだったんですか!?」


 と、春風は驚きの表情でキャロラインを問い詰めてきたので、


 「そうよぉ! しかも『白金級』よぉ!」


 と、キャロラインは腰に手を当てて「ふふん」と鼻を鳴らしながらそう答えた。


 更に、


 「母上だけではないぞ」


 と、レオナルドとアデレードも、懐に手を入れると、


 「私達も、『ハンター』やってるの」


 と、そこから自分達のギルドカードを取り出し、それを春風に見せた。


 それを見て、


 「は、はぁ!? え、これ本当の話なんですか!?」


 と、春風が更に困惑していると、


 「私達だけじゃないわよぉ」


 と、キャロラインはそう言って、


 「ね? 水音ちゃん、進ちゃん、耕ちゃん、祭ちゃん、絆ちゃん、祈ちゃん」


 と、チラリと水音、進、耕、祭、絆、祈の6人を見た。


 それに春風が「え? え?」と更に困惑していると、水音ら6人はニヤリと笑って、


 「「「「「「じゃーん! ギルドカードォ!」」」」」」


 と、キャロライン達と同じように自分達のギルドカードを見せた。


 春風はそれを見て、


 「え、えぇ待って……」


 と何か言おうとしたが、それを遮るように、


 「な、何ぃ!? 桜庭に近道、遠畑……」!」


 「出雲さん、晴山さん、時雨さん、ハンターになったのぉ!?」


 と、鉄雄と恵樹がそう尋ねてきたので、


 「おうよぉ! 俺達も雪村と同じハンターになったんだぜぇ!」


 と、進が「ふふん」と鼻で笑いながらそう答えた。


 それに続くように、


 「うんうん! しかも聞いて驚いてね……」


 と、祭がそう言うと、


 「なんと、雪村がハンターになったその日に……」


 「私達も、なりました」


 と、絆と祈もそう言ったので、


 「は、はぁ!? 何それ!? 何でそんな事になってんの!?」


 と、春風は驚きの表情でそう尋ね、


 「知りたい? 僕達の事」


 と、水音がそう尋ね返してきたので、


 「知りたい! すっごく知りたい! ていうか、俺ばっかり話してなんかすっごく不公平なんだけど! みんなの事も聞かせてよ!」


 と、春風は頬を膨らませながらそう怒鳴った。


 それを聞いて、


 「ふっふーん、良いぜ。聞いて驚けよぉ……」


 と、進がそう言ったのをきっかけに、彼らは春風に向かって、この2ヶ月で自分達の身に起きた出来事を全て話し出した。


 


 

 

謝罪)


 大変申し訳ありませんでした。この話の流れを考えていたら、その日のうちに終わらせる事出来ませんでした。


 本当にすみません。


 そして、予定ですが次回(もしくはその次の回)で、今章は終了です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ