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ユニーク賢者物語  作者: ハヤテ
第2部第4章 そして、「再会」の時へ
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第87話 「再会」の時・3

 お待たせしました、1日遅れの投稿です。


 (ま、参ったなぁこりゃあ)


 目の前で涙を流す、2ヶ月振りに再会した3人の()()()()()を前に、春風は困った表情を浮かべていた。


 だが、


 「おうおう、見せつけてくれるじゃあねぇか」


 という声を聞いた瞬間、ハッとなった春風は思わずその声がした方へと振り向いた。


 (げっ!)


 その瞬間、春風は自分が「ある事」を忘れていた事に気付いた。


 (し、しまったぁ! ここには()()()()()()()()()()いるんだったぁ!)


 そう、そこにはオードリー、秘書、フレデリック、ヴァレリー、タイラー、そして見覚えのある少女とそのお付きの騎士と、そうではない女性と若い男女達を除いて、


 「よぉう雪村ぁ、久しぶりだな」


 「あ、暁君……」


 「再会早々3人も泣かしちゃうなんてねぇ」


 「の、野守君……」


 「しかも、その内2人は女の子ときたもんだ」


 「こ、近道君……」


 「男の風上にも置けないねぇ」


 「と、遠畑君……」


 「へぇ、『ユメちゃん』に『美羽さん』、『水音』ねぇ」


 「い、出雲さん……」


 「学校の()だとそんな風に呼んでるんだなぁ」


 「は、晴山さん……」


 「……」


 「なんか言ってください時雨さん!」


 「……ふ」


 「あぅ。ゆ、夕下さん……そういう意味じゃないんですが」


 そう、この世界に来たあの日、ルーセンティア王国で別れた、歩夢、美羽、水音以外のクラスメイト達もいたのだ。


 目の前にいるそのクラスメイト達を見て、


 (や、やばい……って、もしかして!)


 滝のようにダラダラと汗を流している春風は、


 「え、えっとぉ、水……いや、()()()、まさかとは思うけど、先生も来てたりは……?」


 と、名前ではなく苗字で呼んだ水音に向かって、恐る恐るそう尋ねると、


 「ここにいるのは私達だけだよ。先生は他のクラスメイト達とルーセンティア王国に残ってもらってる」


 と、水音ではなく歩夢がそう答えたので、


 「え、あ、あぁそうですか、()()()……」


 と、それを聞いた春風がそう返事しようとすると、


 「悪いけど春風。みんなもう()()()()から」


 と、涙を拭いながらそう言った水音の言葉に、春風は「え?」と首を傾げていると、


 「うん。春風君がいない間に、私達は先生やクラスのみんな、それとウィルフレッド陛下達に、あなたがどういう人間も、あなたの身の上も、そして私達との関係も、全部説明させてもらったから」


 と、眼鏡を外して水音と同じように涙を拭っている美羽がそう言ったので、


 「……嘘でしょ?」


 と、春風は更に汗を滝のようにダラダラと流しながら言った。


 そして最後に、


 「本当だよ。だからフーちゃん……もう、みんなの前で()()()()()()()()()()()()()


 と、歩夢が涙目で春風を見つめながらそう言ったので、


 「ふえ!? い、いや、別に猫なんて……」


 と、春風は否定しようとしたが、ジィッと見つめてくる3人に加えて、その後ろにいる人達も同じように春風を見つめてきたので、


 「う、ちょ、え、ええっとぉ……」


 と、春風は対応に困っていたが、


 「……ああ、もう面倒だ」


 と、プチッと何かが切れたのか、「ふぅ」とひと息入れると、


 「あーもう! わーかったわーかったよぉ! ほら、()()でいいんだろ!?」


 と、かなり投げやりというか、やけくそ気味に乱暴な口調でそう言った。


 そのあまりの態度の悪さ(?)に、歩夢、美羽、水音を除いたその場にいる者達は、皆ポカンとなった。


 そんな彼らを他所に、


 「はは、今ので()()()()()()()って感じになったよ」


 と、水音が笑いながらそう言ってきたので、


 「喧しいわ! 全く、目立つのが嫌だから『大人しい生徒』を演じてたのにぃ……!」


 と、春風は「どうしてくれるんだ!?」と言わんばかりに怒鳴りながらそう言い返したが、


 「でも、私は()()()のフーちゃんの方が好きだよ?」


 「うん、そうね」


 と、今度は歩夢と美羽が笑いながらそう言ってきたので、


 「え、それって()()()()って事?」


 と、春風は目をキラリと輝かせながらそう尋ねたが、


 「「うーん……内緒!」」


 と、2人同時にそう答えたので、


 「えぇ、そんなぁ!」


 と、春風はガックリと肩を落とした。


 その時だ。


 「……ぷ、くふふふ」


 という笑い声がしたので、


 (ん? 誰だ?)


 と、春風がその笑い声がした方へと視線を向けると、そこには2人の騎士と共にいる、ドレス姿の少女がいた。


 「あ、す、すみません」


 と、春風の視線に気付いた少女がそう謝罪すると、静かに春風の前まで近づき、


 「()()()()()です、雪村春風様」


 と、春風に向かって丁寧な姿勢で、ぺこりと頭を下げた。

 


 


 


 


 


 

謝罪)


 大変申し訳ありませんでした。この話の展開を考えていたら、その日の内に終わらせる事が出来ず、結局1日遅れの投稿となってしまいました。


 本当にすみません。

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