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ユニーク賢者物語  作者: ハヤテ
第2部第4章 そして、「再会」の時へ
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第82話 そして、レギオン(2つ)加入へ

 お待たせしました、1日遅れの投稿です。


 「あ、あの! すみません!」


 と、突然「はい!」と手を上げながらそう叫んだピートに、春風達は「ん?」と彼に視線を向けた。


 「ど、どうしたんだピート?」


 と、ピートの兄であるディックが恐る恐るそう尋ねると、ピートは自分のズボンのポケットに手を入れて、


 「あの、これ……!」


 と、そこから「あるもの」を取り出して、周囲に見せた。


 それは、蓋がしてある小さな瓶のようで、中に何か液体が入ってるのが見えた。


 周囲の人達は「何だ?」とその「あるもの」を見つめる中、ただ1人、春風だけは、


 「あ。俺が作った回復薬」


 と、その「あるもの」の正体に気付き、ピートに向かってそう尋ねると、


 「は、はい! お兄さんが断罪官と戦ってた時、僕、慌ててこれ1つ落としちゃって、すぐにポケットに入れて、そのまま……」


 と、ピートは申し訳なさそうにそう答えると、最後に「ごめんなさい!」と深々と頭を下げて謝罪してきたので、


 「そんなに気にしなくていいよ。あの時は本当に助かったんだし、寧ろ、大変な役をやらせちゃって、ごめんね」


 と、春風は穏やかな笑みを浮かべてピートを許しながら、自身もピートに向かって謝罪した。


 それを聞いてピートが「ああ、そんな!」と焦っていると、


 「ちょっとそれ、見せてもらって良いかな?」


 と、タイラーがピートが持ってる「あるもの」……春風特製の回復薬が入った瓶を指差しながらそう尋ねてきたので、春風とピートはお互い顔を見合わせた後、


 「「は、はい、どうぞ」」


 と、その瓶を渡した。


 タイラーは「では失礼」と言ってその瓶を手に取り、蓋を開けると、自身の掌に数的垂らし、クンクンと臭いを嗅いだ後、ペロリとそれを舐めた。


 そして、目を閉じて少しすると、


 「なるほど。これは良い回復薬のようですね」


 と呟いて、


 「これを君が作ったのですか?」


 と、ちらっと春風を見てそう尋ねた。


 それに春風は一瞬ビクッとなったが、すぐに真面目な表情になって、


 「はい。もうはっきりと答えますが、俺は4種の属性の魔術を使えるだけじゃなく、『錬金術』というスキルを持ってまして、それを使ってその回復薬を作りました」


 と、タイラーに向かってそう答えた。


 それを聞いて周囲の人達は「え、マジで?」と言わんばかりの表情になる中、タイラーだけは、


 「ほう、それは凄いですね。他にも作れるものはありませんか?」


 と、落ち着いた表情で再びそう尋ねた。


 その質問に対して、春風はすぐに答える。


 「まだ小さいものですが、火、水、土、風4種類の『魔石』を作ったり、それを核にした『魔導具』を作れます」


 そう答えた後、春風はすぐにスキルで魔石を生み出し、それを核にした魔導具を作った。


 この時春風が作ったのは、魔力を流す事によって身を守る『障壁』を作る事が出来る魔導具で、それを見たタイラーは「おお、これはすごい!」と絶賛したのだが、


 「う、うーん。これだけでも素晴らしいですが……もうひと押し! もうひと押し何かが欲しいです! 他にも何か出来る事はありませんか!?」


 と、タイラーは今にも春風に掴みかかってきそうな勢いなのだが、


 「え、えぇ? もうひと押しですか?」


 と、春風は困った顔をしながらも、「うーん」と考え込んでいると、


 「あ、そうだ!」


 と、それまで黙って話を聞いていたレベッカがそう口を開いたので、春風達が「ん?」となってレベッカに視線を向けると、レベッカは春風に向かって、


 「なぁ、そういえばアンタ、この子達に何か料理を振る舞ったそうじゃないか。それ作ったらどうだ?」


 と、ピートやアメリア達を指差しながらそう尋ねてきたので、


 「え、それって……」


 と、春風が答えようとすると、


 「あら、それは興味深いですね。では、その料理、私達にも振る舞ってもらいましょうか。ああ、作る場所でしたら、ここには職員達の為の食堂がありますので、その厨房をお借りしましょう」


 と、オードリーがそう提案してきたので、春風はすぐに「え、待ってくだ……」と抗議しようとしたが、周囲の人達が「自分も食いたい」と言わんばかりの熱い視線を向けてきたので、


 「わ、わかりました」


 と、春風は早速厨房を借りて、かつてピート達に振る舞ったハンバーガーを作り、それをタイラーだけでなくオードリー達、そして、市役所で働く職員達にも振る舞った。


 その結果、


 「ようこそ、『黄金の両手』へ。僕達は君を歓迎します」


 見事、タイラーは満面の笑みを浮かべながらそう言った。


 思わぬ形で合格(?)を貰った春風は、


 (こ、こんなんで……良いのか?)


 と、タラリと汗を流しながら不安そうな表情になった。


 こうして春風は、『紅蓮の猛牛』だけでなく『黄金の両手』の、2つの大手レギオンのリーダーに認められ、異例の「2つのレギオンに入ったハンター」となった。


 因みに、


 「あぁ勿論、()()()()()ですからね」


 と、レナだけでなく、何故か「ハンター」としてギルドに登録していないディックまでもが、一緒にレギオンに入る事になったので、


 「「え、えぇ?」」


 と、2人は首を傾げながらも、春風と共にレギオンに入った。

謝罪)


 大変申し訳ありませんでした。


 この話の展開を考えていたら、その日のうちに終わらせる事が出来ず、結局1日遅れの投稿となってしまいました。


 本当にすみません。


 

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