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ユニーク賢者物語  作者: ハヤテ
第2部第3章 そして、「世界」は動き出す
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第78話 そして、フロントラルへ

 お待たせしました、今章最終話です。


 そして、いつもより短めの話です。


 翌日、ルーセンティア王国王城の前には、数台の馬車と、それに乗り込もうとしている者達、そしてその人達を見送ろうとする者達が集まっていた。


 「では、お父様、お母様、お姉様。行って参ります」


 と、乗り込もうとしている者達の1人、イヴリーヌがそう言うと、


 「ああ、気をつけて行ってきなさい」


 「ええ、共に行ってくれる皆様にご迷惑をかけてはいけませんよ、イヴリーヌ」


 と、彼女の両親であるウィルフレッドとマーガレットがそう返事した。


 そして、


 「イヴ……」


 と、イヴリーヌの姉クラリッサはそう呟くと、


 「っ」


 ガバッとイヴリーヌを抱き締めた。


 「お、お姉様!?」


 と、驚いたイヴリーヌに、


 「ごめんね、イヴ。大好きなあなたに、こんな事をさせてしまって」


 と、クラリッサは抱きついた状態で謝罪した。そんなクラリッサに、


 「お姉様、これはわたくしの意志で決めた事です。お姉様が気にする程の事ではありません」


 と、イヴリーヌもクラリッサを優しく抱き締めながらそう返事した。


 その言葉にクラリッサは「イヴ……」と小さく呟くと、イヴリーヌを真っ直ぐ見つめて、


 「必ず、帰ってきてね。それと……」


 と言うと、最後にイヴリーヌの耳元で()()を呟いた。


 その()()を聞いて、イヴリーヌはぼんっと顔を真っ赤にした。その後、


 「行ってらっしゃい、イヴリーヌ」


 と、クラリッサがそう言うと、


 「……はい、お姉様」


 と、イヴリーヌは笑顔でそう返した。


 さて、王族達がそう話し合ってる一方、


 「先生、みんな、行ってきます」


 「「「「行ってきます!」」」」


 と、イヴリーヌと共に行く事になった歩夢、美羽、暁、野守、夕下の5人が、爽子と他のクラスメイト達に向かってそう言うと、


 「ああ、みんな、気をつけて行ってくるんだぞ」


 と、爽子は歩夢達に向かってそう言った。


 しかしよく見ると、その顔は何処か不安そうにしていたので、


 「ごめんなさい先生。でも、心配しないでください。私達は、絶対に帰ってきますから」


 と、歩夢は真っ直ぐ爽子を見てそう言い、それに続くように、


 「そうだぜ先生。それに俺だけじゃねぇ、雪村も一緒だからよ!」


 と、暁も明るい口調でそう言った。


 すると、


 「みんな……」


 と、勇者の1人である少年が、歩夢達の前に出た。


 何処か申し訳なさそうにしているその少年に向かって、


 「正中君……」


 と、歩夢が口を開くと、


 「ごめん」


 と、「正中君」と呼ばれた少年が深々と頭を下げて謝罪した。


 その謝罪を受けて、歩夢が「あ……」となんとなく察すると、


 「正中君、私達は本当に大丈夫だから、顔を上げて」


 と、正中に向かって優しくそう言った。


 その後、正中がゆっくりと顔を上げると、


 「先生と、みんなをお願い」


 と、歩夢がそう言って来たので、


 「ああ、わかった」


 と、正中はそう返事した。

 

 その後、イヴリーヌと歩夢達、そして彼女達と共に行く騎士達は次々と馬車に乗った。


 そして、全員が乗り込むと、


 「出発!」


 という掛け声と共に馬車が王城の前から進み出した。


 ただその際、


 「勇者達よぉおおおおお……!」


 という叫び声が聞こえたが、馬車の中の歩夢達は、


 『しーん』


 と、無視を決め込んだ。


 それから馬車は王都内を通り、やがて外へと続く門を潜ると、王都の外へと出た。


 「……」


 馬車の窓の景色を見ながら、歩夢は心の中で呟く。


 (待っててね、フーちゃん)



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 

 ここまでの春風のステータス


雪村春風(人間・17歳・男) レベル:25


 職能:見習い賢者


 所持スキル:[英知][鑑定][風魔術][炎魔術][水魔術][土魔術][錬金術][暗殺術][調理][隠密活動][体術][杖術][槍術][棒術][鎌術][弓術][鉄扇術][暗器術][鍛治][裁縫][細工][調合][嘘発見]


 称号:「異世界(地球)人」「固有職保持者」「神(地球)と契約を結びし者」「(エルード)に鍛えられし者」「新米ハンター」


 

 どうも、ハヤテです。


 という訳で、以上で第2部第3章は終了し、次回からは少しお休みした後、本編の方も暫くお休みして、派生作品新章となります。


 皆様、そちらもどうぞよろしくお願いします。

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