第4話 冒険者
冒険者になれたので父上に報告をするために周りを見渡す。
「父上~。どこですか~」
「おう、じょーちゃん。迷子か?」
父上を探していると冒険者らしき強面の男がニコニコしながら話しかけてきた。
(人拐いか?警戒しておこう)
「とーちゃん探してんなら出口付近にいくと結構いたりするぜ。気を付けろよ!」
(ただの親切な人だった。あまり人を疑うのをやめた方がいいかな)
そんなことを考えていると、
「おい、そこのガキ。この菓子やるから俺たちについてこいよ」
(ガキとか言われてる人かわいそうだな。
まあ、ボクには関係ないかな)
「おめぇだよ!無視すんじゃねぇ!」
(ボクのことかよ。
って今度はマジの方か。てか荒手かよ)
「すいません。父上を待っているので。」
すると急に腕をつかみ、引っ張ってきた。
「ガキは黙ってついてくれば良いんだよっ!」
「よく見るとなかなか良い見た目してんな。
こりゃあ、高く売れるぜぇきっと」
「誰が高く売れるって?」
「だからこのガキが………って侯爵っ!?」
「うちの娘に手を出したんだ。
覚悟は出来ているんだろうなぁ?」
父上が本気で怒っている。
(こんな父上初めて見た)
と思っていたら、父上が動いた。
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結果は武器を持っていないながらも父上が冒険者たちを捻り潰した。
「衛兵は呼んでおいた。観念するんだな」
父上がそういうと冒険者たちはうなだれた。
僕たちはギルド出た。
「父上ありがとうございます。かっこ良かったです」
「ああ、それより怪我は無いか?」
「少し腕を掴まれたときに痣が出来てしまったようですが他には特にありません」
「そうか、痛くはないか?」
「大丈夫そうです。」
「なら良かった。」
父上が安心してほっと息を漏らす。
「それでは帰るか。」
「はいっ!」
そして2人は帰路についた。
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━━━夕方、帰り道━━━
「ノエル、また今日みたいなことがあるかもしれない。そのような時にいつも私が守ってあげる事が出来るとも限らない。だから少しはやいかも知れないが、明日からスキルを使いこなせるように特訓をしないか?」
「明日からですか?」
「ああ。早いに越したことはない」
「分かりました。僕、頑張ってスキルを使いこなせるようになりますっ!」
「良い意気込みだ。私も空いている時間があれば手を貸そう」
こうして僕が特訓する事が決まったのだ。