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第3話 ローズフェルト領 領都 レガリア




街に着いた。


「父上!レガリアの街はとっても綺麗ですね!」


「そうだな。ここは我がローズフェルト領の領都だからな」


「そうだったんですね。それじゃあローズフェルト領には他にもたくさんの街があるんですか?」


「あるにはあるが、うちは街よりも村の方が多いな」


父上と話していると僕はふと思い出した。


「父上の槍術以外のスキルは何ですか?そういえばまだ聞いてませんでしたよね?」


「私は槍術のスキルだけだ」


「えっ!そうだったんですか?でもこの前の魔物大氾濫(スタンピート)で数万もの魔物を倒したって…」


「数万も倒したかは分からんが結構倒したとは思うぞ。槍術だけでも強くなれる、私は父からそう教えられてきたからな。強くなるために努力をしてきた。その結果が今の私だ」


「カッコいいですね、父上」


(父上は強くなるためにたくさん努力したんだ。僕も頑張らなきゃ)


━━━━━━━━━━━━━━━


「父上、あの建物は何ですか?」


僕は盾と剣のシンボルがある、大きな建物を指して言った。


「あれは冒険者ギルドだな。冒険者になったり、依頼を受けたりする場所だ」


(テンプレだな。このまま入るとゴツい冒険者に絡まれる気がするが…)


「入ってみるか?」


「いいんですか?」


父上に誘われて中に入ってみる。


「僕の年でも冒険者になれますか?」


「なれるはずだ。しかし十歳までは依頼は簡単なのしか受けれないぞ」


「えっ、なっても良いんですかっ!?」


「もちろん、いいぞ」


お許しが出たので早速受付嬢のもとまで走った。


「ご用件は何でしょう」


「冒険者になりに来ました」


「ちょっと待っててね」


一分弱で受付嬢が帰って来た。


「この紙に本名と冒険者ネームを書いてね」


受付嬢はそういうと僕に紙とペンを渡してきた。


「冒険者ネームって何ですか?」


「これは普段冒険者として呼ばれる名前よ。冒険者ネームは5年に一回変えることができるわ。それと、本名は悪い事をした時のためのものよ」


「分かりました」


僕は本名の欄にノエル・ローズフェルトとかき、冒険者ネームの欄にノエルとだけ書いた。


「えっ!?ローズフェルトって領主様の娘だったの?」


「ええ、出来るだけ秘密で」


「わかったわ。一様重要なことが書いてあるからこれに眼を通してね。」


と言い薄めの冊子を渡してきた。


「分かりました。」


と言うと僕は冊子に眼を向けた。


━━━━━━━━━━━━━━━


「読み終わりました」


書いてあることはとても単純で、FからSまである冒険者ランクの事やカードの剥奪される条件等が書いてあった。


「それじゃあこのカードに血を垂らしたら終わりよ」


と言い、カードと共に針を渡された。


(これを指に刺すのか…)


と思いつつ覚悟を決めて刺した。


「痛く…ない……」


受付嬢を見るとニコニコしながらこちらを見ていた。


「この針は特殊で子ども用なんだけど、痛みを和らげる魔法がかけられているの」


「そんな魔法あったんですね」


「これを考えたのは貴方のお母様のマリア様よ」


「母上が!?」


「ええ、あの方はSランク冒険者だったのよ。そのとき冒険者になりたい子どもが針を刺して痛がっているのを見て、これを考案してくれたの」


「そうだったんですか」


「ええ。話を戻すけど、これが貴方の冒険者カードよ」


見ると冒険者ネームのノエルの横に大きくFと書かれていた。

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