第13話 婚約者
嫌な予感がする……
「父上大丈夫ですかねぇ。」
「大丈夫よ。この領ではよくある事だもの。この領は、魔物が出やすいから、たくさんの冒険者だっているし、何より、あの人がいるのよ?
だから安心して。
きっと直ぐに帰ってくるわ。」
「そう…………なんでしょうか……」
「ノエル、そんなに気にしててもしょうがないよ。
今は待つことしか出来ないからね。
それより、もう朝食が運ばれてきたから、食べよう。」
「「「「頂きます。」」」」
………き、今日は地球にあった食べ物は…ないな……
さすがに、地球の食べ物の名前を2回も言ってしまったら、ボクが転生者だということが確信されてしまう。
父上がいない今でも、気は抜いちゃダメだ。
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朝食が終わり、一刻ほど。
ボクたちはみんなで、団欒をしていた。
「姉上って、今15歳ですよね?
彼氏さんとか、婚約者さんとか居ないんですか?」
「…………………」
あ、あれ?
なんか、姉上の目が急に泳ぎ始めたぞ?
「あははは。
ノエル、姉さんはね。実は2年前までは婚約者がいたんだ。
でもね。その婚約者が親より爵位が低い人をバカにしてて、しかも、いつも姉さんのことをいやらしい目で見てくるから、それにキレた姉さんが、炎魔法で燃やしちゃったんだよ。そのせいで婚約解消したってわけ。」
「ほ、炎魔法!?何やってるんですか、姉上!そ、それより、その婚約者は無事だったんですか?」
「あ、安心してちょうだい、ノエル。
生きているわ。
ちゃんと手加減はしたから。
レアくらいには……」
「がっつり焼いてるじゃないですか!」
「全身やけどで全治3ヶ月くらいだったらしいよ。」
「しょうがないじゃない!
だってあの豚が権力を盾にして人の婚約者に手を出そうとしたり、気に食わないやつを取り巻き達と暴力を振るってたりするのよ!
その度に私が動かなきゃいけないし、こっちは本当にストレスが溜まってたの!」
「まあ、そいつのクズっぷりは校内でも有名だったし、親も手を焼いていたみたいだから、誰も姉さんを咎めようとしなかったみたいだしね。」
姉上も大変だったんだなぁ。
まあ、そんなクズが義兄とか僕も貞操に危険を感じるから嫌だし、姉さんのやったことは悪くない気がしてきた。
ドゴォォォォォォォン!!!!!
街の方から大きな爆発音が聞こえた。
どうやら、僕と予感は的中したらしい。
そういえば、12話投稿前に、この作品のポイントが100ポイントを越していました。
本当にありがとうございます。
まだまだ、他な作品様と比べても格別に拙い作品ですが、これからも見てやってください。
面白いと思った方は下の方から評価、ブックマーク等して頂けると、作者のモチベが上がり、次の更新が早くなります(笑)