表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/43

3 惑星の人々

黒い大地を黙って歩かされた僕たちは、研究所の施設に着くとその中で一番大きな建物に入って座るように言われた。

椅子が全部カウンターの方を向くように並べてあるのも、ペットボトルに入った水が配られるのも去年と同じだ。

僕が2年目のB計画の参加者であることは黙っておくように言われていたので、不用意な発言をしないように気をつけなければ。

この惑星で僕が2年目だと知っているのは所長とドクターだけらしい。

知っておくべきなのはドクターじゃなくてカウンセラーじゃないのかな?とその説明を聞いたときには疑問に思ったけれど、その時は説明されることが多くてついそのままにしていたんだった。


僕はそんなことを考えながら配られた水を飲んでびっくりした。青い風の星の水も美味しかったけど、ここの水は味が違う。こっちの方がやわらかくて優しい味だ。

消毒薬臭いか臭くないか以外に水の味が違うなんて僕は初めて知った。


そうこうするうちにカウンターの前に1人の男性が立って話始めた。


「ようこそ、第5次B計画へ。私が所長のドエルです。」

所長のドエルは僕たちの親と同じぐらいの年齢に見えるけど、なんか威厳があるという感じの外見で、ここの所長ということは役人系だと思うけど、大きな会社の社長みたいな雰囲気だ。

まあ僕の個人的な感想だけれども。


「B計画が開始されて4年、この惑星で実施されて2年、今まで成果は出ていませんでしたが、昨年他の惑星で妊娠反応が出るという初めての成果が出ました」

へーっ、と他の参加者から声が上がる。

ということはあの話は故郷の惑星にニュースとして伝えられていなかったんだな、と僕が考えている間もドエルの話は続く。

「今年度はぜひこの惑星からそれを上回る成果を出したいと思います。ですのでみなさんには最大限の努力で任務にあたっていただきたいと切に希望します」

って、言うだけならラクでいいよな、などと醒めた目で見ているのは僕だけのようで、ドエルの言葉に大きく頷いている参加者もいる。

まあ僕としては参加報酬をもらう以上は淡々と任務をこなすだけだが、ドエルは僕が2年目だと知っているんだよな。過剰な期待をされていなければいいけど。


ドエル所長の演説のような挨拶の次に紹介されたのはドクターで、

「ああ、どうも。ドクターフィンです。カウンセラーも兼任しています」

ああ、僕が2年目だということを所長とドクターが知っています、と言われたのはこういうことか、と僕は納得する。

その説明を聞いたのは青い風の星のリリシャ所長からで、ということはそれぞれの惑星に配属されているスタッフは知り合い同士なのか、

それでドエル所長はリリシャ所長に対抗意識を持っているのかもしれない。


「あと、毎月健康診断を行いますのでご協力よろしくお願いします」

ああ、これは去年はなかったものだ。B計画の内容も地味に変化というか進化しているんだな、と思う。

それにしても。この人も若いよなあ、と思う。普通なら小さい子供がいる年齢だ。彼もまたワケアリなんだろう。


次はトリナ。この惑星は太陽光発電をしていて、彼の主な仕事はその発電設備のメンテナンスらしい。あとは雑用など。

太陽発電は僕たちの故郷の惑星でもほんの少しだけ行われていた。土地がないから、海の上なんかにその設備は造られているらしいけど。

トリナはだいぶ年配で温厚そうな感じだ。


最後は食事担当のマーサ。この人も僕たちの親と同じぐらいの年齢で、女性にしては背が高い。


それからトイレ休憩があって、トイレに行った僕は洗面所の鏡の形もトイレの個室の壁紙も青い風の星と同じものだと気がついて可笑しくなった。

なんとか3話め更新です。

ストック?そんなものはない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ