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1年、ダンジョンでくらしたら強くなってました  作者: aoiro
1章 1年、ダンジョンでくらす
5/18

5話 第1階層

 ――この状況はかなりマズイ。


 1本しかない道に魔物が5匹もいる。逃げ道を絶たれた上に数で圧倒的不利な状況だ。さらに、魔物は片手剣を持っている。いきなり幸先が悪すぎだ。


 どうするべきかと思考しようとしたとき、リーナが短剣を構えて言った。


「魔物は私に任せて。コウタは後ろでフォロー」


 なっ! 魔物全てを1人で相手するなんて、さすがに無理だ。


「いや、それはさすがに……」


 と、俺の言葉も聞かず、リーナは魔物に飛びかかる。


「おい、リーナ! ――――っ!?」


 呼び止めようとした時、その光景をみて、心配が杞憂だったとわかる。



 両手に短剣を持ったリーナが、魔物の攻撃、その全てをギリギリでかわしていた。


 魔物が振りかざした剣の動きを寸前で見極め、右横に回避。そのままの勢いで魔物に短剣を振りかざす。


 圧倒的な戦闘センスだ。これが初めての戦闘ではないのか?



 リーナはものの数分で、魔物5匹全てを倒した。


「怪我は……なさそうだな」


 現に、相手からの攻撃は1度ももらっていなかった。リーナ自身もいったて悪そうなところはない。


「リーナって何歳だ?」


「――? 15歳」


 15……俺とは2つ下か。思ったより俺と離れていないな。


「前にも魔物と戦ったことがあるのか?」


「うーん。毎日?」


 なるほど毎日――――


「えっ!? 毎日!」


 ……いや、あの戦闘センスは1,2回ぐらいでは到底たどり着ける境地ではない。それは俺の目でも分かった。逆に毎日の方がしっくりとくるのかもしれない。


 けど、それは大人だったらの話だ。リーナは15歳。元の世界で言うところの中学2,3年生といったところだ。あまりにも若すぎる。



 他にもいろいろ聞きたい。が、ここはダンジョンだ。いつ不意打ちを受けてもおかしくはない。今はダンジョン攻略に集中するべきだろう。


「まあ、取り敢えず前に進むか」


 1歩踏み込もうとした時、


「コウタ、まって」


 リーナが地面に落ちていた石を拾った。その石は薄く輝いている。


「これは?」


「魔晶石。売るとお金になる」


 なるほど、冒険者が稼ぐ方法はこれか。

 見たところ、あと4つ地面に落ちていた。1体につき1つ、といったところか。


 残りの4つも拾う。あとは、とくにない。


「よし、こんどこそ……」


 言いかけたところで、リーナが自分の手を俺の前に出した。


「どうした? どこか怪我したか?」


「違う。…………手、繋いで」


 ああ、そう言えばそうだった。


 手を握ると、リーナは満足気な顔をする。こんなので喜んで貰えるならお安い御用だ。


 まあ、それはそうと。


「さて、どこに進むか?」


 次の部屋では、左、前、右の3つに別れていた。



 こういう時は、壁に手をつけながら歩くと出口にたどり着くと聞いたことがある。

 ただまあ、それにはいくつかの条件があるわけだから絶対ではないか。


 まあ、迷ったときはあれで決めよう。


「どれにしようかな、神様の…………」


 いや、神様って言っても、あの神様か……。全然信用出来ないな。なんか胡散臭いし。


「リーナはどっちがいいと思う?」


 リーナはダンジョン経験者だ。経験者の勘なら、当てになるかもしれない。


「うーん。……右」


 というわけで、右に進む。と、


「コウタ」


 リーナの指さす方に魔物――さっきのゴブリンみたいなのが1匹いた。


 どうやら魔物もこちらに気づいたようだ。


「よし、ここは俺に任せてくれ」


「? コウタは回復師じゃ……」


「いやまあ、そうなんだけど。リーナに任せっぱなしってのもアレだし」



 たしかに、リーナが前線で戦って後方で俺がサポートに徹するのも1つの戦法だろう。しかし、これじゃあリーナ1人の負担が大きい。俺も前線で戦いながらサポートした方がリーナの負担も少ない。 なら、今のうちに経験を積んでおくべきだ。


 一対一なら、なんとかなるだろう。取り敢えず、剣を構える。


「はぁぁぁぁ」


 魔物との距離を一気に詰める。そのまま思いっきり剣を振りかざす。


 が、寸前で回避されてしまう。


「ギァャャ」


「くっ!」


 魔物の振りかざした片手剣が頬にかすった。瞬間、頬に鋭い痛みが走ったが、なんとか痛みをこらえる。


「はぁぁぁぁ」


 相手の隙を見て、すかさず連打を叩き込む。


「グギァォォ」


 なんとか、倒すことが出来た。


「コウタ。血出てる」


 リーナが心配した様子で近づく。


「ああ……あっ」


 そうだ! 俺は回復師だ。なら、この傷を直せるかもしれない。


「ヒール」


 自分に向けて呪文を放つと、頬の傷が徐々に塞がっていき、血が止まった。


「おお。恐るべき回復力」


 回復師。思った以上に有能なジョブかもしれない。



 それはそうと気になったことが1つある。

 俺のステータスがどうなったかだ。


(ステータスオープン)




――――――――――――

ジョブ1

回復師 Lv 6/999


スキル

ヒール、アブソリュートヒール


ジョブ2

罠師 Lv4/999


スキル

落とし穴


ジョブ3 未開放

ジョブ4 未開放


パーソナルアビリティ

英雄作成


――――――――――――




「――罠師?」



もっと更新はやくしないとですね。


2月になったら暇になるんじゃ。


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