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幻想最強記  作者: 銀色子猫
第一章 〜 幻想郷入り編〜
4/5

第四話:〜戦い前と戦い後の藍〜

遅くなってしまい申し訳ございません。


リアルでの生活が厳しくなってしまい遅れてしまいました。来年の2月まではこのような感じの不定期になってしまいますがよろしくお願いします。


今回は、二話目と三話目とその後の話の藍sideの話です。


あと、これの公開後に三話目のオリジナル技の説明を三話目のあとがきに載せます。そして、今回からあとがきは、メンバーの次回予告もあるのでお楽しみにゆっくりしていってね。

 私は、いつも通りに家で紫様が帰ってくるまでに食事などの家事を終わらせるためにせっせと動いている。


 橙が庭で蝶を追いかけ回している光景を見て微笑ましい気持ちになっていると、妖怪の森の中から紫様が帰ってくる。


 後ろに知らない人間がいるが、私はいつもと同じように紫様を出迎える。


「いえ、おかえりなさいませ。紫様」


「あら、出迎えありがとう。藍」


 紫様はいつもの通りに私にお礼を言ってくださる。


 私は、疑問になっている人間について紫様に尋ねる。


「紫様。その者はどなたでしょうか」


「うん。そこら辺は、中で話しましょうか」


「分かりました」


 私は、紫様と同じように人間にも一応客として扱いながら家の中に入れる。


 ◇◇◇◆◆◆


 人間と紫様を対面にして私は橙を隣に座らせる。


 紫様に人間について単刀直入に聞いてみる。


「で、紫様。この者は一体……」


 そうすると紫様がニッコリと笑っている。この笑いをする時は良からぬことを考えている時だ。


 そして、いつもの口調で軽く話してくださる。


「この子は、孤影神慈君よ。外来人で私がここに連れて来たの」


 やっぱり良からぬことを考えていたが、外来人をここに連れてきたということは……


「では、ここで住まわせるのですか?」


「ええ。そのつもりだけど……。なんか問題あるかしら」


 やはり、ここに住まわせようとしている。人間一人くらいは家計的に大丈夫だが、人間と一緒というのが……


 ましては、人間は見るからに男であるのもなんだか嫌であったが、紫様の命令であるため渋々ではあるが了承するしかない。


「はぁ……。分かりました。そのことはもういいですが、博麗の巫女にはしっかりと説明されてくださいね」


「分かっているわ。それじゃあちょっと霊夢のところに行ってくるわね」


 そう言うとスキマを使い、紫様は行ってしまわれた。


「………」


「………」


「………」


 喋ることがないので必然的に沈黙が生まれてしまっている。私は橙を膝に乗せて紫様のことに謝罪をすることにする。


「紫様がすまなかったな……。あの方は、ちょっとフラフラすると厄介ごとを持ち込んでくるような人だから……」


 本当に紫様は、私が結界や家事をしていて忙しいというのにフラフラ行ったと思ったら面倒なこと持ってくるため私の心労が増えていく。


「はぁ……。苦労されてますね……」


「ええ……」


「………」


「………」


 同情されて惨めになって暗くなってしまう。それを分かった人間は先程よりも固くなってしまう。


 少ししたら、人間は思い出したように


「そういえば、自己紹介をしてませんでしたね。紫さんから紹介があったと思いますが改めて。俺は、孤影神慈です」


 人間──少年は丁寧に自己紹介をするのでこちらも丁寧に自己紹介をし返す。


「あぁ……。私は、紫様の式である藍だ。藍で構わない。そして、この子は私の式の橙だ」


「はい。私は、橙と言います。よろしくお願いします」


 しっかりと自己紹介が出来た橙に少し感動を私は覚える。


 少年はそのまま自分の経緯を説明を始めたので静かに聞いていた。


 ◇◇◇◆◆◆


 話を終えた少年に私が最初に覚えたのは少しの疑惑とここの認識の甘さだ。


 ここの幻想郷では、人間は妖怪よりも弱く脆いため襲われやすい。ましては、この少年はただの外来人だ。まともに戦って勝てるわけがない。普通は人里に送るというのが最善である。


 だが、この少年が幻想郷に仇なすような存在で目的が幻想郷への侵略だとするとここで人里に送ると人里に被害が出る恐れがある。


 ここで私が取るべき選択肢は、少年を元の世界へ戻すことだ。


「楽しそうね……。そんな酔狂な考えで来たと言うなら今すぐに元の世界に帰ったほうがいいよ」


「どうしてですか?」


 少年は素っ頓狂な顔をして質問をしてくる。ちょうどいいのでこの幻想郷への脅威になるのか試すために少し威圧をかけてみる。


 すると、すぐに後ろに飛び退いて距離を取っている。正直にこの程度の威圧に飛び退いてしまう程度ならこの幻想郷への脅威にはならないと私は割り切る。


 私は、善意で忠告をする。


「これが、答えだ……。このくらいの圧で飛び退いてしまうということは君の体はこのくらいの圧で危険だと判断したということだ」


「それが悪いと言うことですか?」


「ああ。私なんて可愛い者だよ……。ここ幻想郷は猛者ばかり揃う、それこそ化け物と言われるような者がゴロゴロいる」


「つまり、圧倒的に実力が足りないということですか……」


「そうだな……」


 そうきっぱり言えば、諦めて帰るだろう。紫様が帰ってきたらすぐに帰してもらおう。


 少年は、何か考えると決意をしたように顔を上げると、


「では、藍さん。俺と勝負をしてくれませんか」


 その言葉で少し苛立ちを覚える。正直に言うとこの少年は人間として価値しかない。私に勝てるだけの実力もないのに思い上がっているのだろう。


「本気で言っているのか……」


 苛立ちを表に出ないように極力努力するが、どうしても先程よりも低めの声で威圧をかけるような声になってしまう。


「ええ……。貴方を倒せばここにいる権利はあると思うので」


 今までと同じ口調で淡々と言葉を発する。その様子にますます苛立ちが増していく。なめられているのかそれとも自信があるのか分からないが、そこまで言われたら紫様の従者として引くことは出来ない。


 橙が泣いてブルブルとしているのは後であやすとして私は立ち上がる。


「分かったわ。やりましょうか……」


 殺し合いはしない。あくまでも、幻想郷でのルールで叩きのめす。


「弾幕ごっこを」


 私は、そのまま庭に出て準備を始める。少年も私の対面に向かい合い準備を始める。


 私は、幻想郷でのルールである弾幕ごっこを軽く話す。少年は聞きながら準備を進めていく。


 ある程度のルールを話し終えると少年も準備が出来たようなので、いつものように地面を蹴って飛ぶ。


 少年は、私が飛んでいることに驚いているようだか、それを無視してルールを告げる。


「今回は、お前にスペルカードが無いから私のスペルカードを三回耐えるか、避けることができたら勝利でいいわ」


「分かりました……」


 了承されたため私は、直ぐに戦う体勢に入る。


 少年は目を閉じている。すると、今までの普通の人間の雰囲気から突き刺さるような雰囲気に変わる。


 この少年の雰囲気の変わりように少しだけ私自身も驚いた。


 少年が目を開くと、私を見つめて今までの口調とは変わらないが真剣な声で言う。


「では、始めましょう」


 その言葉で、私もいつもと同じように戦闘へ意識を向ける。


 ◇◇◇◆◆◆


 私は、スペルカードを取り出して少年へ向ける。


「じゃあ、最初は小手調べからスペルカード発動!式輝【狐狸妖怪レーザー】」


 スペルカードの発動と同時に私の周りに弾幕を展開してレーザーとともに少年に向けて放つ。


 私の弾幕を無駄の無い動きをして躱していく。


 人間でここまで動けるのは少し意外で驚いたがその程度の動きは幻想郷では珍しく無い。


 紙一重の動きで躱す少年の退路を私は弾幕とレーザーの操作で少しずつ制限していく。


「ちっ……」


 少年は舌打ちをして難しい顔をする。少しずつ躱すのにも無理が出てきてかすり始める。


 そろそろ、スペルカードの効果が終わろうとした時に少年は躓いてしまっている。


 大口を叩いていた割には、所詮はこの程度か……


「所詮は、この程度ね……」


 私は、そのまま弾幕とレーザーを集中させる。


 すると、少年は立ち上がると右手を握りしめて拳を作ると叫んだ。


「まだ……ですよ……藍さん!」


 そのまま拳突き抜くと、爆風が巻き起こり弾幕とぶつかる。


 すると、弾幕が小さな結晶のようになって降りつもる。


 スペルカードを吹き飛ばして無効化したのだ。スペルカードを使えない少年が私のスペルカードを吹き飛ばして無効化したのが衝撃的だった。


「なっ……」


 私は、少年が今、どうやってスペルカードを無効化したのかを知るために視線を向けるとさらに驚いてしまった。


 なぜなら……


「あなた……。その腕……」


 少年の腕が血を流して、骨などが突き出ている状態だった。明らかに、さっきまでと変わってしまっている腕に少年は苦痛で顔をしかめる。


 しかし、少年は軽口を叩いている。


「はは……。これで……一つ目のスペルカードは突破ですね……」


 笑いながら言っているが、少年の額からは汗がどんどん出ている。明らかなやせ我慢だろう。


「さあ、二つ目を、お願いしますよ。藍さん」


 少年は、二撃目を要求してくる。


 先程の私の落胆が嘘のようにワクワクしている。今度は、どんな風に突破してくれるのか……


 スペルカードを出しながらスペルカード名を言い発動させる。


「二つ目よ。スペルカード発動!式弾【ユーニラタルコンタクト】」


 今度の弾幕は自動追尾と一定の間隔の弾幕だ。


 先程とは、違って私の操作によってではないので法則が判れば避けやすいが、自動追尾がそれを阻む。


 少年は、片腕の負傷で先程よりもスピードが落ちているためか避けるのに苦労をしている。


 少し避けると、今度は左腕を握りこんで拳を作ると思いっきり息を吐く。


「はぁぁ……」


 すると、先程と同じように拳を突き抜くと、爆風が発生する。利き手じゃないためか先程よりも威力が低いがそれでもスペルカードごと弾幕を霧散させる。


 左腕と左手も右腕同様に痛々しいようになってしまっている。


 まさか、二回とも拳からの風圧のみでスペルカードを吹き飛ばして無効にするとは思わなかった。


 少年は、私を見据えながら痛みでつらそうに話しかけてくる。


「はぁ……。はぁ……。少しは……見直して……くれ……ましたか?藍さん」


 私は、少年──神慈を甘く見ていた。彼は、自分の腕を代償に二度の攻撃を防いでいるが、痛みを覚悟でその行動が出来る者は少ない。


 神慈自身も私が全然見ていない事を気づいた上で戦っていた。そんな覚悟で戦っていた相手に手を抜き、相手を軽んじていた私が恥ずかしい。


「見直してくれましたか、か……。確かに少年……いや、神慈を最初は低く見て戦っていたが……今はそんなの無いわ」


 全力で戦っている者には、全力で答える。油断や慢心は、私の中にはもうない。


 スペルカードを抜き、神慈に言い放つ。


「満身創痍だけど、手加減はしないわ。本気でいくわよ。スペルカード発動!式神【十二神将の宴】」


 そう言うと、スペルカードで呼び出した式神達が私の周りに集まる。私は、呼び出した式神達を神慈の周りに展開して逃げられないようにした後、全員同時の弾幕を行う。


 両手、両腕が使えない以上この弾幕を長時間防ぐことはできない。この勝負は、私の勝ちだ。そう思っていると、神慈が脚を止めて弾幕を見据える。


「一か八かの勝負だな……」


 そう呟くと、体を半身引いたと思ったら、脚を蹴り上げると先程と同じ爆風が生まれる。


 すると、近くに展開していた式神の半分が直撃し霧散する。また、少し離れた所の式神も爆風で所々に傷がついている。


 しかし、神慈も自分の爆風に飲み込まれてしまい近くの木まで吹き飛ばされてしまっている。


「まだだ……」


 その言葉が耳に入り神慈を見ると木にもたれかかるようにして立ち上がっている。まだ立つ力があるのかと私は驚愕した。


 だか、残った式神と私はそのまま勝負を決めるために弾幕を集中させる。そのまま放つ。


 すると、両手を前に突き出して弾幕を受け止める形をとっている。


 そのまま弾幕が迫っている中で神慈が叫ぶ。


「負けられるかぁぁぁ!」


 そう言うと同時に先程まであったはずの神慈の血が浮き上がり薄い膜のような盾が作られて私の弾幕を受け止めた。


 その瞬間に爆風と爆発が起こった。その余波によって残っていた式神達も霧散してしまった。


 私も妖力を使い吹き飛ばされないように自身を強化して対空する。


 数秒すると、地面に転がっている神慈が風塵から見えた。


 私は、静かに降り立ち神慈の元に向かうと、そのまま気絶してしまった。


「さて……」


 弾幕勝負のせいで穴だらけになってしまった庭を見ながらため息をつきながら自業自得だと思いながら神慈を家の中に運び込むのではあった。


 ◇◇◇◆◆◆


 一通り処置が終わり、紫様が帰られるまでに庭を片付けをしなければならないために庭に出ると……


「あら?藍、この庭どうしたの?」


 紫様が庭にいるではいませんか……。


「……」


「黙っていても分からないけど」


 いつもと同じように口元を扇子で隠して喋っているが、何を考えているのか分からない。


 私は、いままであった事をそのまま伝えると、扇子を閉じて不敵な笑みをしながら紫様が問いてくる。


「それで、彼が幻想郷に害をなしそうかしら」


 その問いから思い出したのは、私に対峙しながらでも戦いに真剣に行い、策を練る神慈の姿だった。


「いえ、彼は少なくとも悪意があるとは思いませんでした」


 そう言うと、紫様はゆっくり家に歩きながら


「そう、じゃあ貴方もここに住まわせるのは賛成でいいわね」


 その言葉に私は、紫様の後ろ姿を見ながらこれから始まるであろう生活に期待をして、そして神慈との生活に妙な楽しさの予感を感じながら


「そうですね……。家族が増えた後の生活が楽しみです」


 そう言いながら、庭の片付けを始めるのであった。

次回予告

神慈「第四話は藍さんsideだったね〜」

藍「原作の私の設定が分からないから想像です作ったってうぷ主が」

神慈「うわぁぁ。主……。少しは東方調べろよ」

主「m(_ _)m」

神慈「まぁいいけど、さて次回は、俺の過去が少し明らかになるぜ」

藍「どんな過去なのか、気になります」

神慈「あの人の関係が分かるかも……」

主・神慈・藍「「「次回もゆっくりしていってね」」」

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